AIIBは必ず失敗する
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AIIBは必ず失敗する

一体、この乖離はなんなのか。中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加の是非をめぐり、メディアの論調と世論が大きな違いをみせている。AIIBを評価する「中国の代弁者」たちよ、どうか日本の足だけは引っ張らないでくれ。

一体、この乖離はなんなのか。中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加の是非をめぐり、メディアの論調と世論が大きな違いをみせている。AIIBを評価する「中国の代弁者」たちよ、どうか日本の足だけは引っ張らないでくれ。

世界を劣化させてはならない

小島新一のズバリ正論

 一体、この乖離はなんなのか。中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加の是非をめぐって、多くのメディアの論調と世論とが、大きな違いをみせているのだ。
 軍事・安全保障面につづき、金融面でも既存の世界秩序に挑戦する中国の姿勢の表れとみられているAIIB構想。北京で設立覚書きが調印された昨年11月の時点では、僅か21カ国にとどまっていたAIIBの参加表明国は、今年3月11日にイギリスが参加を表明すると、雪崩を打ったように増え、4月16日の中国の発表によると、57カ国にのぼった。
 日本政府に「バスに乗り遅れるな」といった参加を促す掛け声が国内財界などで急速に高まったのも、この頃だ。中国も、創設メンバーとなるための申請期限(3月末)後も、日本やアメリカの参加を歓迎する意向を繰り返し示してきた。
 しかし日本政府は、AIIBについて、債務の持続性や(融資対象とする開発プロジェクトが)環境・社会に与える影響への配慮、加盟国を代表する理事会のガバナンス(統治)、日本が歴代総裁を出すアジア開発銀行(ADB)とのすみ分け――などが不透明で懸念されるとして、アメリカとともに参加に慎重な姿勢で一貫してきた。
 一方、国内の多くのメディアは、政府の慎重姿勢の転換を求めてきた。詳しくは、今回掲載する石川水穂・産経新聞客員論説委員の「マスコミ走査線」(正論6月号)を参照していただきたいが、日本経済新聞、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞が日本政府の姿勢を批判、疑問視する社説や論評記事を掲載している。
 NHKも、「AIIB創設からみえてきたもの」と題した5月8日(午前0時)放送の「時論公論」で、加藤青延解説委員が「世界銀行やアジア開発銀行ADBは、最近、AIIBとは競うのではなく協力しあってゆく方針を示しました。もし日本が加わることで、その中身に深くかかわることができるのであれば、日本はアジアにおいて、ADBとAIIBという二枚のカードを手にすることになります」と参加の〝利点〟を説いた。民放でも、「報道ステーション」(テレビ朝日系)などが、政府の姿勢に批判的なコメンテーターの発言を伝えてきた。
 ところが、である。読売新聞社が5月8~10日に行った全国世論調査では、≪AIIBに日本政府が米国と共に参加を見送っていること≫を「適切だ」とする肯定的評価がなんと73%に上ったのである。≪そうは思わない≫はわずか12%に過ぎなかった(5月11日付朝刊)。
 3月28~29日に産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が実施した合同世論調査では、AIIB参加への反対は53・5%、賛成は20・1%だった。調査の実施主体は異なるが、メディアの多くが「参加すべき」と説いたにもかかわらず、AIIBへの参加に反対する国民は明らかに増えているのだ。
 日本政府がAIIBに示してきた懸念は、すでに現実化しつつある。5月22日までシンガポールで行われた創設メンバー国による第5回首席交渉官会合では、代表である理事が、AIIBの本部が置かれる北京に常駐しないことで一致した。理事が本部に常駐する世界銀行やADBの体制と比べ、運用上の公平性の担保が難しいことは明らかだろう。同会合では中国が重要案件に拒否権を持つことでも合意したという。これでは、中国の専制は止められまい。
「平和的台頭」をうたいながら急速な軍備拡張を続け、日本をふくむ周辺国と軍事的摩擦を相次いで引き起こしている中国の横暴な覇権主義、歴史問題での反日姿勢に対して、国民の不信感は極度に高まっている。
 たとえ金融の分野であっても、中国の覇権主義的な動きには警戒を要することを見抜いている国民にとって、AIIBを評価する国内メディアは、もはや「中国の代弁者」に過ぎない存在に思えているのではなかろうか。先に挙げたメディアのいずれもが、過去に「親中」的な報道が目立っただけになおさらである。
 安倍晋三首相は5月21日、東京都内で講演し、公的資金によるアジア向けのインフラ投資を今後5年間で約3割増やすと表明した。AIIBに対抗する狙いは明らかだ。「中国の代弁者」たちが足を引っ張らないよう願いたい。

他国の金で自国を満たす

笑止「日本孤立」論

AIIBは地獄行きのバス

 時は来た! 今こそ日本の力を世界に示す時である。バスに乗り遅れるな。マスコミは大合唱しているが、無視せよ。地獄行きのバスなのだから。AIIB(アジアインフラ投資銀行)のことだ。中国が、イギリスをはじめ欧州諸国を巻き込んで出資者を集めた。
 そもそもAIIBなど中国が胴元のバクチではないか。しかも中国は、日米が過半数の株を有するアジア開発銀行から多額の債務を負っている。他国に投資をする暇があれば、借りたカネを返してからにしろ。どうして、こんなものに日本が付き合う必要があるのか? なお、日本国内でAIIB参加に最も抵抗しているのが財務省である。理由は、財務省の天下り先であるアジ開の立場がなくなるということらしいが、動機が不純だろうが何でもよい。財務省よ、今度ばかりは応援する! 中国と徹底的に戦え。 とことんやれ!
AIIB
中国主導のAIIBの創設メンバーは57か国(AIIB)
 それにしても、イギリスまでがアメリカが止めるのも聞かず、AIIBに参加した。何の魂胆があるのかは知らないが、それは事態が推移すれば、誰の判断が正しかったのか明らかになるだろう。
 片や、アメリカがキューバと国交を正常化し、テロ支援国家リストから外した。キューバは、南北アメリカ大陸の中で最も反米的だっただけに、隔世の感がある。
 アメリカはウクライナ問題で対露関係が緊張するなか、ソ連が核兵器を持ち込んだキューバ危機のような事態を予防したかったのだと思われる。あるいは、中間選挙で大敗したオバマが、最後の実績づくりをしたかったともいわれる。彼が就任当初にノーベル平和賞をもらったことは、みんなが忘れているので実績にならないのかもしれないということか。
 日本では、安倍首相が一昨年に靖国神社参拝したときに「失望した」などと発言したことをとらえて反日的な大統領だと看做す向きがあるが、どうだろうか。
 少なくとも、ウッドロー・ウィルソン以来、最も反日的ではないアメリカ民主党大統領だ。
 ウィルソンは第一次大戦の時に同盟国でありながらことごとく日本に喧嘩を売ってきた。F・ローズベルトは第二次大戦を仕掛けてくれた。トルーマンは原爆を落としてくれた。ケネディとジョンソンは比較的マシだが、ベトナム戦争に巻き込んでくれた。カーターとクリントンは親中政策で東アジアの秩序をかく乱してくれた。
 オバマは、1期目に外交に興味をなくし、再選するや内政にも興味をなくし、最大の関心事が「ゴルフ」という稀有な大統領である。
 AIIBに日米が入らないことで逆に中国が秋波を送ってきた。つまり、世界中の経済大国が組んでも日米にはかなわないのだ。
 好機を自覚せよ。(『ニュースディープスロート』倉山満 ZAKZAK 2015.4.28
〔焦点〕中国主導AIIB創設の動き、日本にとりTPPの重要性増す(ロイター 2015.5.26)
カナダのAIIB参加は「トロイの木馬」!? 仏メディア報じる(ハーバー・ビジネス・オンライン 2015.5.22)

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