自転車に家族を殺されるということ

自転車に家族を殺されるということ

危険運転を繰り返す悪質な自転車利用者に講習を義務付ける改正道交法が1日、施行された。近年のサイクルブームとともに、自転車が「加害者」となる重大事故が後を絶たない。本日は、突然の事故で家族の命を奪われた被害者遺族の原稿などをご覧いただき、この問題に真正面から向き合いたい。

悲痛な叫び

  • 母の命を奪った自転車という凶器

    母の命を奪った自転車という凶器

    子供からお年寄りまで誰もが気軽に乗れる自転車だが、命を奪う悲惨な事故も起きている。同じ命なのになぜ? 加害者が自転車というだけで軽い刑に泣かされる遺族。自転車事故で母を亡くした関東交通犯罪遺族の会(あいの会)副代表、東光宏氏が自転車交通犯罪が抱える現実を告発する。

穴だらけの法改正

  • 街を安全にできるか 道交法改正という「苦肉の策」

    街を安全にできるか 道交法改正という「苦肉の策」

    6月1日に施行された改正道交法は「苦肉の策」だという自転車活用推進研究会の小林成基。自転車違反で検挙された際のシミュレートから「突っ込みどころ満載」の改正法の効果を分析する。

「悪質」14の危険行為

  改正道交法では、施行令で、信号無視▽遮断機が下りた後の踏切への立ち入り▽一時停止違反▽酒酔い運転-など14類型の違反を「危険行為」と規定した。14類型はこのほかに、歩道での歩行者妨害やブレーキのない自転車運転、さらに携帯電話を使用しながらや傘を差しながら乗って事故を起こすなどして安全運転義務違反に問われるケースなども含まれる。運転者が「加害者」になる深刻な事故を防ぐのが狙いだ。
  これら危険行為をしたとして摘発された場合、交通違反切符が交付されるが、今後は3年以内に2回以上繰り返すなどすると、公安委員会が自転車運転者講習(3時間、手数料5700円)を命令できる。対象の運転者は14歳以上。講習は3カ月以内に受けなければならず、命令に従わないと、5万円以下の罰金が科される。警察庁のまとめによると、全国で自転車の絡む事故は、平成16年の18万件から26年には10万件に減少。だが、そのうち「自転車対歩行者」は両年とも約2500件で、横ばい。 また、信号無視や遮断機の下りた踏切への立ち入りなどでの摘発は21年の1616件から26年の8070件へと5倍に増えた。

兵庫、全国初の保険加入義務付け 自転車をめぐっては平成25年、小学生男児が自転車で女性に大けがをさせた事故の損害賠償請求訴訟で、神戸地裁が小学生の母親に計約9500万円の賠償を命じて話題を呼んだ。これに関連し保険会社の自転車保険に注目が集まったほか、兵庫県では今年4月1日、自転車の使用者に自転車保険加入を義務付ける内容を盛り込んだ条例が施行された。(産経ニュース)

■母親驚愕「息子の自転車事故の賠償金9500万円」の“明細”は…(産経WEST 2013.7.13)

曖昧で自由な車両

  • 自転車は本当に「車のなかま」になれるのか

    自転車は本当に「車のなかま」になれるのか

    自転車は本当に「車のなかま」になれるのか。道交法改正による講習制度導入ですべてが解決するのか。モータージャーナリストの森口将之が歩行者、自転車、自動車の共存への道を探る。

問題は実効性

  • 改正道交法の施行にまつわる「病状」と「処方箋」の齟齬

    改正道交法の施行にまつわる「病状」と「処方箋」の齟齬

    毎日の通勤に自転車を使う「自転車ツーキニスト」として活動する疋田智。まともな自転車乗りにとって、自転車ルールの徹底は「望むところ」だが、改正法施行については、もうひとつ大きな誤解があると指摘する。

法改正 歓迎と懸念

  • 2020年東京五輪へ 自転車革命で世界に追いつけ

    2020年東京五輪へ 自転車革命で世界に追いつけ

    道交法改正により自転車の取り締まりが厳しくなる。歓迎と懸念の声が交錯する中で日本はどのように自転車の活用を進めるべきか。内海潤がヨーロッパの例から日本の姿を考える。

  • 弱者でも悪者でもなく 法改正で見つける自転車の「居場所」

    弱者でも悪者でもなく 法改正で見つける自転車の「居場所」

    改正道交法は「交通強者」としての自転車への不満が積み重なり、現状を改めるべく運転者の行動変容を促すようなものになったと推測した駒大教授の山口浩。しかし、手放しに歓迎できるものとはいいがたい点を指摘する。

いっそのこと免許制にしたら?

 危険な運転を繰り返す悪質な自転車利用者に講習を義務付ける改正道交法が1日、施行された。近年のサイクルブームとともに、自転車が「加害者」となる重大事故が後を絶たないことが罰則強化の背景にある。ただ、警察による取り締まり強化だけでは、一定の効果はあっても根本的な解決にならないとの懸念はいまだ根強い。それなら、もういっそのこと免許制の導入や、自転車保険の強制加入も真剣に検討すべきである。
交差点で自転車の利用者に注意を呼び掛ける大阪府警の警察官
=6月1日午前、大阪市
 自転車が絡んだ交通事故をめぐっては、死亡事故のうち約7割が自転車側に違反が認められたという警察の統計もある。今回の改正は、自転車が歩行者の延長ではなく、改めて「車両」としての周知を徹底し、交通ルールの順守を促す狙いもあるが、いずれにせよ利用者自身の規範意識やマナーに頼らざるを得ない現状は変わっていない。
 日本でも免許制導入の議論は久しく、賛否もさまざまだが、交通ルールの順守と歩行者に配慮した運転マナーの向上をいかに目指すかという点では両者の考えが一致する。もちろん、反対派の中には「免許制はやりすぎ」「専用道路の整備が先決」「免許制導入により膨大なコストがかさみ、新たな利権を生むだけ」といった意見も多く、こうした意見は決して無視はできない。
 とはいえ、歩行者にしてみれば、自転車は車と同じ「凶器」であることには変わらない。国家資格として取得が義務付けられる自動車と比較するまでもなく、交通ルールへの規範意識は自転車の方が圧倒的に低い。それは、年齢制限や試験もなく誰もが気軽に乗れるという利便性によるところが大きいのだが、だからこそ規範意識を高める有効な手立てを模索していかなければならない。
 あくまで筆者の私見だが、その一つとして、免許制導入というのはあってもいいと思う。はっきり言って、現状の罰則強化と国や自治体による交通安全教育だけでは、やはり甘いと言わざる得ない。本日はこの自転車の免許制について、ユーザーの皆様のご意見をぜひお聞かせください。(iRONNA編集長、白岩賢太)
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