日本は東シナ海の大半を失った
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日本は東シナ海の大半を失った

中国が東シナ海でガス田開発をしている掘削関連施設が新たに12基確認され、政府が公表した。南シナ海でも海洋進出を図る中国にとって、これが一方的な資源開発ではなく、将来の軍事的利用を視野に入れた開発であることに疑う余地はない。もはや日本は東シナ海の大半を失ったに等しい危機的状況にある。

中国が東シナ海でガス田開発をしている掘削関連施設が新たに12基確認され、政府が公表した。南シナ海でも海洋進出を図る中国にとって、これが一方的な資源開発ではなく、将来の軍事的利用を視野に入れた開発であることに疑う余地はない。もはや日本は東シナ海の大半を失ったに等しい危機的状況にある。

そこにある危機

櫻井よしこ「軍事利用なら沖縄が射程内」

 外務省が東シナ海の日中中間線付近で中国が進めるガス田開発とプラットホーム建設の画像地図を発表したことは歓迎するが、もともとこれは、もっと早く発表すべきものであったと思う。
 東シナ海における中国による独断的なガス田開発は、どう見ても侵略的な要素を伴う。その理由は、平成25年暮れに突如、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む日本の東シナ海上空に中国が設けた防空識別圏の線を、外務省が発表した日中中間線の上に重ねてみれば一目瞭然である。
 一連のプラットホームは日本の天然資源が容易に中国に奪われることを意味するだけでなく、万が一、軍事利用されれば、日本の沖縄、南西諸島の守りに深刻な影響を生じさせる。
 今回発表された一群のプラットホーム上にレーダーや水中音波探知機(ソナー)、弾道ミサイル発射装置などが備われば、これまで中国陸上からの攻撃射程には入っていなかった沖縄、南西諸島すべてがその射程内に入ることが明確である。中国が岩礁埋め立てや滑走路建設を進める南シナ海と同様、危機的な状況が東シナ海で生じているのである。
 日本国内の集団的自衛権の限定的行使を容認する安全保障関連法案の議論は、まさにこのような状況に基づいて行われるべきであろう。国内議論の現状を見ると、その危機感の欠如に慄然とするものである。(談)(産経新聞、2015年7月23日)

我が国がすべきこと

増長する強圧的戦術

日本はなぜ公開しなかったのか

加速する海洋覇権

中国が嗤っている

 今週も『ニューズウィーク日本版』(7・7)の独擅場(どくせんじょう)だ。
 10ページの大特集は「南シナ海を占拠する中国の深謀」。
 カール・セイヤー氏(オーストラリア国防大学名誉教授)は「それは『埋め立て』ではない」と断言。
 〈はっきりさせよう。中国が南シナ海で行っているのは、自然作用や人的使用で侵食された地形の改良を目的とする埋め立て工事ではない。中国が行っているのは、人工島の建設だ。
 中国側は、自らが領有権を持つ島を埋め立てていると主張するが、これは事実と異なる。実際には、中国は「低潮高地(満潮時に水面下に没し、干潮時に水面上に現れる自然に形成された土地)」や岩礁に、人工建築物を造っている。こうした存在は領有権の対象にならず、それを根拠とした領海や領空を主張することもできない〉
 中国の目的は国際法の盲点を突いて南シナ海にADIZ(防空識別圏)を設けることだと言うのはミンシン・ペイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)。
 〈たとえ現時点で南シナ海にADIZを設定しても、中国はそれを守らせるための空軍力を持ち合わせていない。大陸から飛び立つ戦闘機の航続距離では、南沙諸島の上空をパトロールできないからだ。そのためにこそ、人工島に軍用の滑走路や補給基地が必要だ〉
 中国は着々と戦略を進めているのだ。安保法制で「違憲」だなんだとあげ足を取っている日本の野党を習近平以下、嗤(わら)っているに違いない。(花田紀凱の週刊誌ウォッチング 2015.7.5)
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