「反知性主義」とバカにする愚

「反知性主義」とバカにする愚

最近よく耳にする「反知性主義」と言う言葉。かくいう自分たちは知性的で、安倍政権を支持する国民は「バカ」で「無知」とでも言いたいのでしょうか。いやはや、この方たちは相も変わらず、上から目線でレッテルを貼るのがお好きなようで…。

切り捨てられる大学の力

  • 安倍晋三政権の「反知性主義」

    安倍晋三政権の「反知性主義」

    文科省は6月、これまでの学部を「社会の要請」に合わせ見直すよう国立大学に通知した。社会に直接役に立つ理系学部の拡張と人文科学系の縮少。榊原英資・青山学院大学教授が警鐘を鳴らす。

アメリカを動かす概念

  • 「反知性主義」を鍛え直す

    「反知性主義」を鍛え直す

    日本に反知性主義はあるのか。優れた洞察力に裏付けられた刺激的なアメリカ文化論『反知性主義』(新潮社刊)の著者、森本あんり・国際基督教大学学務副学長が迫る。

米のキリスト教が育んだ

  • 宗教的情熱こそが「反知性主義」の原点である

    宗教的情熱こそが「反知性主義」の原点である

    「反知性主義」とは独特の意味合いを持つ言葉であり、ただの「バカ」や「無知」とは異なる概念だ。政治学者の岩田温による「反知性主義」考。

「自分こそ正しい」雰囲気

 反知性主義とは作家の百田尚樹さんの「沖縄の新聞は潰さないといけない」発言、「嫌中反韓」のネット右翼的言論、脱原発を通り越した過剰な「反放射能」まで、地位や思想的立場を問わず広がる、決めつけや短絡の目立つ思考・姿勢を指す。そこには「自分こそ正しい」「批判は受け付けない」といった雰囲気が漂う。そうした背景には、効率よく即効性のある知的能力を「役に立つ」とし、立ち止まり沈思黙考するような知性を「役に立たない」とする空気があると感じる。(毎日新聞 2015.07.22)

■「反知性主義」の起源 この反知性主義というのは一般に決して通りの良い言葉ではない。特にわが国では「最近の若者はスマホにかまけて本を読まない」といった類の否定的な意味合いで用いられることが多く、アメリカでの用法とは趣を異にしている点に注意が必要である。

アイゼンハワー元大統領

 そもそもこの「反知性主義」という表現の起源は、1952年の大統領選挙に端を発している。共和党候補のアイゼンハワーは、第二次大戦中の連合軍最高司令官としてノルマンディー上陸作戦を指揮したことで知られる。しかし政治には無関心で学費不要の軍学校を選んだ庶民の子であった。対立候補はプリンストン大学を優秀な成績で卒業したアドレー・スティーブンソンで、祖父は副大統領を務めたこともある家柄である。結果は予想に反してアイゼンハワーの圧勝となり、「知性に対する俗物根性の勝利」と言われ、反知性主義が大いなる高まりを見せたのである。アメリカの大統領に知的エリートが歓迎されないことは、最近の大統領を幾人か思い出すだけで納得がいく。しかしこの「反知性主義」は宗教に対する態度が根源にあって、それはアメリカ文化の根幹を成している。(後略)(産経ニュース2015.4.19)


悪口を言いたいだけの知識人

  • どちらが「反知性主義」? 安保法制反対こそ反知性主義だ!

    どちらが「反知性主義」? 安保法制反対こそ反知性主義だ!

    どっちが「反知性主義」なのか? ただ、安倍の悪口を言いたいだけの知識人。

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    安保法案に賛同を表明する人々の考え方は、思想と言うべき内容を欠いている。国家主義ではあるが、それはほとんど官僚主義と区別できない。安倍政治がもってきたのは、実際上、中枢官僚が唯々諾々といわれたことをやっているからである。それは国家主義ではあるが、いわゆる「反知性主義」でさえないと思う。

反知性の大国の進軍

 昨年11月、全国の400軒以上の書店で「これが教養だ! 編集長が本気で選ぶ50冊」と題された文庫本のブックフェアが開催された。「論語」「古事記」からニーチェ、フーコーまで色とりどり。企画したのは「チチカカコ」。アンデス山脈の湖名と同じになったのは偶然で、5つの出版社から出ている学芸系の文庫(ちくま学芸文庫、中公文庫、角川ソフィア文庫、河出文庫、講談社学術文庫)の頭文字をつなげたネーミングである。日ごろはライバル関係にある5社が合同でこんな企画を打った背景には、ちょっとした危機感があるようだ。つまり…。
 このままでは、教養が死んでしまう! 
 思想家の中沢新一氏の推薦文にその一端が表れていよう。「書物の世界に危機が迫っている今、反知性の大国の進軍を押しとどめるべく、ここに新しく、書物のための同盟が結成された。(略)彼らは愛する書物の危機を前に、知性を滅亡の危機から守ろうと決意した」
中沢新一さん
 大げさに思われるだろうけれど、たしかに現在「反知性の大国の進軍」「書物の危機」と呼びたくなるような事態が進行中なのも事実なのだ。(中略)
 かつては「知の殿堂」であった大学の性格も大きく変わりつつある。「教育再生」を重要課題のひとつに掲げる安倍晋三政権は「グローバル人材の育成」を成長戦略の重要な柱と位置づけ、一昨年来、昔の教養人が知ったら卒倒しそうな大学改革プランを次々と打ち出している。
 全国の国立大学に「ミッションの再定義」と題して社会の要請に沿った役割を課す「国立大学改革プラン」。「世界ランキングトップ100を目指す力のある大学」を選定し、国際競争力の強化を目指す「スーパーグローバル大学等事業」。教育再生実行会議など、国が求める新たな方向性に合致した大学にのみ補助金を出す「大学教育再生加速プログラム」。少子化をバックに年々経営が苦しくなる大学の足元を見たような施策の数々。その目的は「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制の整備」に尽きる。大学の産業予備校化である。
 昨年9月には、文部科学省が国立大学に対し「教員養成系、人文社会科学系の廃止と社会的要請の高い分野(具体的には理科系?)への転換」という旨の視点を示し、一部で反対論が続出した。「産学協同」は何十年も前から進行していたとはいえ、安倍政権は方針に従わなければ予算を削るといわんばかりの脅しに近い姿勢で臨んでいる。文学、哲学、歴史学、社会学といった人文社会科学系の学問は何の利益も生まない無用の長物に見えるのだろう。
 かつての日本人は教養に対する、よくいえばリスペクト、悪くいえばコンプレックスを持っていた。古今東西の名著の名前くらいは知っている、うち何冊かは読んだことがある、読まないまでもいつか読みたいと思っている。人々のそうした気分が、この国の教育水準を上げ、豊かな文化の下支えとなってきたことを忘れちゃいけない。(後略)(文芸評論家・斎藤美奈子、2015.02.05産経新聞夕刊)
「反知性主義」とバカにする愚

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