高野連の「正体」見たり
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高野連の「正体」見たり

100年の節目を迎えた夏の全国高校野球選手権大会が始まった。高校野球を学校教育の一環と位置づけ、独立組織による管理・運営を理念とする高野連だが、球児の「さわやか・ひたむき」を隠れ蓑にして、権威主義・商業主義に陥っているとの批判は根強い。まさに高野連の正体、見たりだ。

100年の節目を迎えた夏の全国高校野球選手権大会が始まった。高校野球を学校教育の一環と位置づけ、独立組織による管理・運営を理念とする高野連だが、球児の「さわやか・ひたむき」を隠れ蓑にして、権威主義・商業主義に陥っているとの批判は根強い。まさに高野連の正体、見たりだ。

現代の教育的価値観へのポピュリズム

日本学生野球憲章

 国民が等しく教育を受ける権利をもつことは憲法が保障するところであり、学生野球は、この権利を実現すべき学校教育の一環として位置づけられる。この意味で、学生野球は経済的な対価を求めず、心と身体を鍛える場である。(後略)

第2条(学生野球の基本原理)

学生野球における基本原理は次のとおりとする。

(1)学生野球は、教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする。

(2)学生野球は、友情、連帯そしてフェアプレーの精神を理念とする。

(3)学生野球は、学生野球、野球部または部員を政治的あるいは商業的に利用しない。

(4)学生野球は、一切の暴力を排除し、いかなる形の差別をも認めない。

(5)学生野球は、アンチ・ドーピングの教育、啓発、対策への取り組みを推進する。

(6)学生野球は、部員の健康を維持・増進させる施策を奨励・支援し、スポーツ障害予防への取り組みを推進する。

(7)学生野球は、国、地方自治体または営利団体から独立した組織による管理・運営を理念とする。

対照的でも課題は共通

何が公益財団法人なのだか

 高野連の運用を実質的に掌握している4名の最高顧問には、従軍慰安婦捏造報道問題で謝罪せずに逃げ回っている木村伊量(株式会社朝日新聞社代表取締役社長)と、朝比奈豊(毎日新聞グループホールディングス・毎日新聞社代表取締役社長)の名前があります。歴代の最高顧問にも、夏の甲子園を主催する朝日新聞社の現役社長と、春の甲子園を主催する毎日新聞社の現役社長が、必ず指名されています、何が公益財団法人なのだか、副会長4人の中にも、高橋順二(元朝日新聞名古屋本社代表)とか朝日関係者がごろごろいるわけです。
日本高野連が事務局を置く
中沢佐伯記念野球会館
 そもそも高野連は自分たちの方が伝統がある歴史が古いというわけのわからない理由で、高野連は高体連(全国高等学校体育連盟)にも何度もの加盟依頼を蹴り続けて、所属していないのです。

 公益財団法人 全国高等学校体育連盟 http://www.zen-koutairen.com/

 だから、「高校野球は延長の文化があり、数々の名勝負が生まれた」などの精神論・根性論が幅をきかせ、「高校野球ばかりが地域の代表的な扱いをされるけど、結局は(主催の)朝日新聞や、(長時間放送する)NHKがつくり上げたもの」「メディアも高野連も、高校野球は球児が酷使されるのをドラマとして崇(あが)め成り立ってる」という批判を真摯に受け止めることなく、上記のような延長50回という「虐待」に近い試合を見ても「考えられないことが起きた」と他人事なのです。この高野連や朝日新聞社の前近代的な体質の問題は、さまざまな批判的論説がこれまでも上がっていましたが、高野連並びに主催の朝日新聞社はこれを無視し続けてきたのです。(木走正水、2014.09.01)

本質は「ありがとう!」なのに

朝日で「野球害毒論」

 高校野球といえば、もはや日本の夏の風物詩。毎年楽しみにしている人も多いと思います。高校球児たちの青年らしい爽やかなプレイに心打たれることもしばしばではないでしょうか。そして、この全国高校野球選手権大会を主催しているのが朝日新聞社だということも有名です。でも、実は明治時代、朝日新聞(東京朝日新聞)は「野球は青少年に害を及ぼす」として通称「野球害毒論」というアンチ野球キャンペーンを行っていたことをご存じでしょうか。
新渡戸稲造
 明治44(1911)年、東京朝日新聞紙上に、当時のエリート養成校であった第一高等学校校長の新渡戸稲造による『野球と其害毒』という文章が掲載されました。曰く、野球は青少年に悪い影響を及ぼし、学生にとって好ましくない活動である、と。その後、この連載は様々な論者によって22回にわたって継続されることになります。
 その内容を見てみると、野球は相手をペテンにかける競技であるとか、「選手悉(ことごと)く不良少年」、あるいは「脳に悪い影響を与える」というものまで様々でした。中には「選手の成績を手加減」する教授がいる、という、どこかで聞いたことのあるような(?)批判もあります。
 一方、野球擁護派は毎日新聞(当時は東京日日新聞)や読売新聞、報知新聞の紙上で反論を行ったため、これらの新聞と朝日新聞は野球を巡って一種の販売合戦となりました。当時の学生野球人気は非常に高く、結果的に擁護派が大勢を占めることとなり、朝日新聞は部数を減らしていきます。これに危機感を抱いたのか、朝日新聞は「野球は悪いという意見が多い」というアンケート結果を一方的に掲載し、唐突に野球害毒論を終了してしまいます。その後はみなさんも知っての通り、朝日新聞(当時の大阪朝日新聞)は現在の高校野球大会の主催者となり(1915年)、「爽やかで好ましい野球と青年」というイメージの物語の作り手として、180度の方向転換を果たしてゆくことになりました。学生野球というアマチュア・スポーツの代表的な存在が、その黎明期からメディア(この場合は新聞)の売り上げという商業的な側面と結びついていたことを物語る、意外な一例です。(関東学院大学文学部比較文化学科准教授・岡田桂、2011.08.11)
■野球は青少年に悪い?-明治期『朝日新聞』の野球害毒論-(関東学院大学ホームページ 国際文化学部教員コラム vol.51)

儀式で使って反対報道

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