シー・シェパード 追い込めるか

シー・シェパード 追い込めるか

日本の捕鯨やイルカ漁の妨害活動を続けている国際反捕鯨団体シー・シェパードに異変が起きている。首領のポール・ワトソン容疑者が移動制限を受け、資金面の問題でも包囲網が強化されているというのだ。国際包囲網によってシー・シェパードの活動はさらに追い込まれていくのか。

宮田一雄の視線

 和歌山県太地町で9月1日から、イルカ漁が解禁になった。今年は、太地産のイルカを水族館に供給するか否かをめぐり問題が沸き上がり、さらに太地町に注目が集まっている。例年なら国際反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の活動家たちが海外から乗り込み、過激な妨害行動を繰り広げるところだが、今年はどうも気勢があがっていない印象だ。もちろん、妨害はないのが当然。決して過激なSSの行動を期待するわけではまったくないが、静かなら静かでまた、不気味ではある。シー・シェパードに何が起きているのか。

いまこそ反撃のとき

  • 存亡の危機に立たされたシー・シェパード

    存亡の危機に立たされたシー・シェパード

    日本の捕鯨やイルカ漁に圧力を加えてきたシー・シェパードが結成以来の最大の節目を迎えている。SSの首領、ポール・ワトソン容疑者が国際指名手配され、勢いが削がれているからだ。シー・シェパードを追い続けてきた佐々木正明が読み解く。

世界にうそをばらまいた

  • デンマークの反シー・シェパード風刺画集に滲み出る「真実の姿」

    デンマークの反シー・シェパード風刺画集に滲み出る「真実の姿」

    シー・シェパードがデンマーク領フェロー諸島の捕鯨に過激な妨害を行っている。北大西洋の島で生まれ育った1人の男性がこの卑劣な行為に反抗するため、風刺画を描いている。フェロー諸島でのSSの欺瞞を明るみにし、真実の姿を暴いている。

太地はSS活動家の登竜門

  • 訪日シー・シェパード活動家の正体 どんな嫌がらせをしているのか

    訪日シー・シェパード活動家の正体 どんな嫌がらせをしているのか

    イルカの追い込み漁が行われている和歌山県太地町で漁師らに悪質な嫌がらせを続けるシー・シェパード。太地を訪れる活動家はどんな人たちなのか、1人1人の素性や動向を追跡してきた河野邦夫が正体を暴く。

水族館のイルカ入手「暗雲」

追い込み漁で捕獲されたバンドウイルカ=9月19日、和歌山県太地町
追い込み漁で捕獲されたバンドウ
イルカ=9月19日、和歌山県太地町
 和歌山・太地町のイルカ漁をめぐっては、今年4月21日、世界動物園水族館協会(WAZA)が「残酷だ」として、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を一時停止した。問題視されたのはイルカの入手方法だ。日本の伝統にのっとって行われるイルカの追い込み漁が残酷な虐待とみなされ、JAZAに対し太地町からのイルカ調達を止めるように求めた。これを受けてJAZAは5月20日、追い込み漁での入手禁止を加盟施設の多数決で決めた。
 太地町からイルカを得られなくなったことで国内の水族館への影響は避けられない見通し。いくつかの水族館はJAZAの脱退や新組織の設立を含めて検討していることを、複数のメディアが報じた。9月には地元の太地町立くじらの博物館が、町の施設として許可を受けている漁からの入手を続けるとして、JAZAの勧告に応じて退会。同館は8月町内であった追い込み漁イルカの購入順を決める「くじ引き」に、加盟団体として唯一参加。除名は避けられない状況だった。 

意義を失う反対運動

  • イルカ漁は日本の文化 外圧や声高な環境保護論で崩壊させるな

    イルカ漁は日本の文化 外圧や声高な環境保護論で崩壊させるな

    イルカの展示は生物を通し環境のほか、海をめぐる人々の生活、歴史、文化を含めた海洋教育や海洋思想の普及の役割を持っている―。山田吉彦は保護団体の主張の押し付けが、日本の文化を崩壊させる一例となると警告する。

お構いなしの反日メッセージ

  • 炎上する「首相官邸」  FBサイトを荒らすシー・シェパード

    炎上する「首相官邸」 FBサイトを荒らすシー・シェパード

    相官邸のフェイスブック(FB)英語版ページで開設当初から「荒らし行為」が横行。イルカ漁や捕鯨を批判する、病的とも思えるユーザーたち。シー・シェパードのメンバーやその熱烈な支持者たちが、「首相官邸」を炎上に導いている。

情では世界に通じない

 イルカの捕獲方法(追い込み猟)、核兵器の廃絶の2つの国際的な問題で日本が窮地に陥っている。クジラの問題も長年、日本が国際社会で非難されている。なぜだろうか?
 イルカの猟について日本は「伝統的な猟だ」としており、ヨーロッパを中心とする国際社会は「残酷な狩猟法だ」と主張している。クジラもほとんどそうだ。日本の中では「白人は牛を大量に殺している。同じ哺乳動物なのに」とか、「地方で重要な産業だ」とマスコミや自治体を中心に沸騰しているが、テレビや新聞ではほとんど「なぜ、世界の多くの国が反対しているのか」ということを理解しようとしていない。
出港するイルカ追い込み漁の船を監視する反対団体のメンバーら=9月3日午前、和歌山県太地町
出港するイルカ追い込み漁の船を監視する反対団体のメンバーら
=9月3日午前、和歌山県太地町
 私はクジラが好きで、クジラの資源量は問題がないので捕鯨賛成である。だからといって国際的な見方にも同調している。自分の感性は世界の考えとは一致していない。
 これに似ているのが、この記事を執筆しているときに行われている世界の核軍縮会議だが、日本が「広島・長崎の訪問」を求めていたのに対して、核保有国や日本を敵視する中国・韓国の反対で、訪問は取りやめ、その代わりの声明を準備していると報じられている。
実にまずい対応だ。日本は「情に訴えて核軍縮をする」という方針だが、世界の「非核保有国」は「情に訴えてではなく、具体的な国の安全を求めたい」ということだから、日本が被爆国で先進国だから、非核保有国の中心となり、「非核保有国連合」を提案すれば喝采され、中国は核保有国なので手も足もでない。
 イルカ、クジラ、核武装、いずれも情に訴えた手法は世界には通じない。世界は論理的で冷静で、多くの国の利害に応じた方法を主張することだ。たとえばイルカなら、なぜ「人工繁殖」がだめで「天然物」でなければならないかとか、クジラなら産業的なことはないから、「肉が食べたいから」という理由で「希少動物(間違いだが)」を殺害する必要性があるか、クジラの調査を長くやっているが、科学的に問題がないかについて正々堂々、正面から論を展開しないとどうにもならない。
 日本の中は常に情緒的で、マスコミと評論家が空気を作り、非科学的なことをしていたら、これまで日本が誠意で築き上げていた信用を失うことになる。このことがマスコミがだらしない現在、日本の発展の阻害要因になるのではないか?
(「武田邦彦ホームページ」2015.5.22)

イルカ漁は残酷か

  • 太地町イルカ問題 静岡・伊東市長をだまし、交通事故起こした大物活動家

    太地町イルカ問題 静岡・伊東市長をだまし、交通事故起こした大物活動家

    9月1日、和歌山県太地町で追い込みイルカ漁が解禁された。この日にあわせ来日した米国籍のイルカ保護活動家、リチャード(リック)・オバリー氏が行く先々で騒動を引き起こしている。

  • 反捕鯨運動の酷さを伝える「ビハインド・ザ・コーヴ」に期待

    反捕鯨運動の酷さを伝える「ビハインド・ザ・コーヴ」に期待

    捕鯨団体の活動実態を撮った日本人女性監督の反捕鯨「反証」映画が米で上映された。捕鯨文化への理解を広げ、違法行為を続ける反捕鯨活動に厳しい姿勢で臨むべきだと大西宏は指摘する。

  • イルカ漁批判欧米人 自分たちの伝統文化だけは守る二重基準

    イルカ漁批判欧米人 自分たちの伝統文化だけは守る二重基準

    世界動物園水族館協会の要求を日本動物園水族館協会が受け入れた。欧米のイルカ漁反対派は「日本のイルカ漁は残酷で野蛮」と主張する。自国で食べないものを食べる者を「野蛮」と決めつけるのは民族差別の最も典型的パターンだ。

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