シー・シェパード 追い込めるか
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シー・シェパード 追い込めるか

日本の捕鯨やイルカ漁の妨害活動を続けている国際反捕鯨団体シー・シェパードに異変が起きている。首領のポール・ワトソン容疑者が移動制限を受け、資金面の問題でも包囲網が強化されているというのだ。国際包囲網によってシー・シェパードの活動はさらに追い込まれていくのか。

日本の捕鯨やイルカ漁の妨害活動を続けている国際反捕鯨団体シー・シェパードに異変が起きている。首領のポール・ワトソン容疑者が移動制限を受け、資金面の問題でも包囲網が強化されているというのだ。国際包囲網によってシー・シェパードの活動はさらに追い込まれていくのか。

宮田一雄の視線

 和歌山県太地町で9月1日から、イルカ漁が解禁になった。今年は、太地産のイルカを水族館に供給するか否かをめぐり問題が沸き上がり、さらに太地町に注目が集まっている。例年なら国際反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の活動家たちが海外から乗り込み、過激な妨害行動を繰り広げるところだが、今年はどうも気勢があがっていない印象だ。もちろん、妨害はないのが当然。決して過激なSSの行動を期待するわけではまったくないが、静かなら静かでまた、不気味ではある。シー・シェパードに何が起きているのか。

いまこそ反撃のとき

世界にうそをばらまいた

太地はSS活動家の登竜門

水族館のイルカ入手「暗雲」

追い込み漁で捕獲されたバンドウイルカ=9月19日、和歌山県太地町
追い込み漁で捕獲されたバンドウ
イルカ=9月19日、和歌山県太地町
 和歌山・太地町のイルカ漁をめぐっては、今年4月21日、世界動物園水族館協会(WAZA)が「残酷だ」として、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を一時停止した。問題視されたのはイルカの入手方法だ。日本の伝統にのっとって行われるイルカの追い込み漁が残酷な虐待とみなされ、JAZAに対し太地町からのイルカ調達を止めるように求めた。これを受けてJAZAは5月20日、追い込み漁での入手禁止を加盟施設の多数決で決めた。
 太地町からイルカを得られなくなったことで国内の水族館への影響は避けられない見通し。いくつかの水族館はJAZAの脱退や新組織の設立を含めて検討していることを、複数のメディアが報じた。9月には地元の太地町立くじらの博物館が、町の施設として許可を受けている漁からの入手を続けるとして、JAZAの勧告に応じて退会。同館は8月町内であった追い込み漁イルカの購入順を決める「くじ引き」に、加盟団体として唯一参加。除名は避けられない状況だった。 

意義を失う反対運動

お構いなしの反日メッセージ

情では世界に通じない

 イルカの捕獲方法(追い込み猟)、核兵器の廃絶の2つの国際的な問題で日本が窮地に陥っている。クジラの問題も長年、日本が国際社会で非難されている。なぜだろうか?
 イルカの猟について日本は「伝統的な猟だ」としており、ヨーロッパを中心とする国際社会は「残酷な狩猟法だ」と主張している。クジラもほとんどそうだ。日本の中では「白人は牛を大量に殺している。同じ哺乳動物なのに」とか、「地方で重要な産業だ」とマスコミや自治体を中心に沸騰しているが、テレビや新聞ではほとんど「なぜ、世界の多くの国が反対しているのか」ということを理解しようとしていない。
出港するイルカ追い込み漁の船を監視する反対団体のメンバーら=9月3日午前、和歌山県太地町
出港するイルカ追い込み漁の船を監視する反対団体のメンバーら
=9月3日午前、和歌山県太地町
 私はクジラが好きで、クジラの資源量は問題がないので捕鯨賛成である。だからといって国際的な見方にも同調している。自分の感性は世界の考えとは一致していない。
 これに似ているのが、この記事を執筆しているときに行われている世界の核軍縮会議だが、日本が「広島・長崎の訪問」を求めていたのに対して、核保有国や日本を敵視する中国・韓国の反対で、訪問は取りやめ、その代わりの声明を準備していると報じられている。
実にまずい対応だ。日本は「情に訴えて核軍縮をする」という方針だが、世界の「非核保有国」は「情に訴えてではなく、具体的な国の安全を求めたい」ということだから、日本が被爆国で先進国だから、非核保有国の中心となり、「非核保有国連合」を提案すれば喝采され、中国は核保有国なので手も足もでない。
 イルカ、クジラ、核武装、いずれも情に訴えた手法は世界には通じない。世界は論理的で冷静で、多くの国の利害に応じた方法を主張することだ。たとえばイルカなら、なぜ「人工繁殖」がだめで「天然物」でなければならないかとか、クジラなら産業的なことはないから、「肉が食べたいから」という理由で「希少動物(間違いだが)」を殺害する必要性があるか、クジラの調査を長くやっているが、科学的に問題がないかについて正々堂々、正面から論を展開しないとどうにもならない。
 日本の中は常に情緒的で、マスコミと評論家が空気を作り、非科学的なことをしていたら、これまで日本が誠意で築き上げていた信用を失うことになる。このことがマスコミがだらしない現在、日本の発展の阻害要因になるのではないか?
(「武田邦彦ホームページ」2015.5.22)

イルカ漁は残酷か

シー・シェパード 追い込めるか

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