日本人ノーベル賞にいちゃもんをつける国
8422

テーマ

日本人ノーベル賞にいちゃもんをつける国

日本人のノーベル賞ラッシュに列島は沸きましたが、隣国は複雑な思いで見ていたようです。「百済の子孫だからね」「日本人が受賞しても安倍がイメージを悪くしている」…。心ないネットユーザーもいたようですが、日本のやることなすことにいちゃもんをつける病気はもう治しようがないのでしょうか?

日本人のノーベル賞ラッシュに列島は沸きましたが、隣国は複雑な思いで見ていたようです。「百済の子孫だからね」「日本人が受賞しても安倍がイメージを悪くしている」…。心ないネットユーザーもいたようですが、日本のやることなすことにいちゃもんをつける病気はもう治しようがないのでしょうか?

無理してつきあう必要はない

理念に反する非常識

「21対0」の差はどこにある?

 「スポーツの試合で言えば『21-0』という大差だ」。北里大特別栄誉教授の大村智氏のノーベル医学・生理学賞に続き、東大宇宙線研究所教授、梶田隆章氏の物理学賞受賞が決まった10月7日付の朝鮮日報は、こんな書き出しで始まる記事を掲載した。見出しは「なぜ韓国の科学界は日本に大差を付けられているのか」。自然科学分野で日本と韓国の受賞者数を比較し、日本に後れを取る韓国科学界の現状と課題を同紙の科学専門記者が分析している。
 記事によると、韓国は国内総生産(GDP)に占める研究・開発(R&D)投資の割合が世界1位にもかかわらず、いまだ韓国人受賞者はゼロと指摘。「日本は西欧をまねるのではなく、独自の追撃戦略を練った」「日本特有の職人気質も一役買っている」などと分析し、科学に対する政府や社会の全面的な支援も重なり、「今後も日本のノーベル賞ラッシュが続く」と予測した。
 一方、韓国の基礎科学については、自動車や機械などいち早く成果を挙げられる産業化基盤研究に力を注いだ結果、「ノーベル賞をもらえるほど画期的な研究が必要だという意識が生まれたのは2000年代以降」になったと振り返り、「成果をすぐに出すことよりも、優れた科学者に時間と自主性を保障すれば、より多くのものが得られる」と結論づけた。
 また、朝鮮日報は同日付の社説でも、日本が毎年のように受賞者を出している理由について、一分野を究極まで突き詰める「匠の精神」があると指摘。韓国は研究開発投資割合で世界一にもかかわらず、「結果はあまりにも見るに堪えない」と突き放す論説を展開した。
 一方、中央日報は政府や大学、社会に科学教育と研究のための土壌作りを求め、科学で人類に寄与する国になればノーベル賞はついてくる栄誉だと奮起を促し、「科学者を尊重しながらチャレンジ精神を持てるように励ます社会的風土も切実だ」とする社説を掲載した。
 自然科学分野での日本人ノーベル賞の受賞者は、昭和24年の湯川秀樹氏に始まり、今回の梶田隆章氏で21人目(米国籍の2人を含む)となった。英教育誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」が8月に発表した2000年から15年間の文学、平和賞を除くノーベル賞受賞者の出生国別ランキングでも、日本は米英に続く3位だが、韓国はランク外でこの数字からも日韓の「実力差」が見て取れる。
 中央日報のコラムには、「応援するプロ野球チームのポストシーズン脱落や冷たくなった空気が一年の終わりを予告するのと共に、秋の喪失感を刺激する定例行事となった」と韓国科学界の現状を揶揄する記事まで掲載し、韓国人ノーベル賞の誕生を心待ちにする韓国社会の「本音」を代弁した。(iRONNA編集部)

中韓の攻勢に打ち勝つ

韓国の憂鬱

「製造強国」日本と中国の差

 日本人は世界の中でもある意味、独特な特徴があります。それは研究や物事に対するあくなき追及、没入とも言いますが、そのレベルが圧倒しているように思えます。長く海外にいるとこちらの人は時間とワークバランス感覚が素晴らしい一方でこれほどのこだわり感を日本人ほど持つ人は少ない気がします。
 そして今回はノーベル賞という形で見ていますが、日本人の深堀の姿勢は民間事業から主婦の料理のレシピまで驚くべき研究力、探求力を持っています。自動車からスマホの部品まで日本の製品がないと世界が困るほど次々に新しいアイディアを生み出す能力は自画自賛してもよいと思います。
 長年海外にいると白人の弱みは最後の詰めと細かい作業だと思います。80%の仕事や大枠の捉え方、アイディアや発想は素晴らしいのですが、最後の気力を振り絞るのはあまり得意ではなく、投げてしまう傾向が往々にみられます。その点、日本人は100%を勝ち得ても更に確証を求める、というスタンスを持ち続けています。この姿勢がこれだけの成績として残ったのだろうと思います。
 そういえば中国は今年、「中国製造2025」を肝いりで掲げました。つまりモノづくり大国を目指すということで2025年までにモノづくり強国(大国)の仲間入りをし、2035年までにその中位レベルに達し、建国100年(2049年)でその上位に食い込むというものです。
 そのプランについて中国が自己評価しているのですが、中国の弱みは基礎素材、基礎部品、基礎工程、基盤技術といった基礎研究にあると指摘しています。更に「革新へ根気よく投入し続けることが不充分で、また革新により発展を引率する理念が弱かった。製品の品質は引き続き改善しなければならない。資源・環境の制約はますます強くなり、産業構造はあまり合理化されていなかった。企業が多くあるが、真に国際競争力のある企業は比較的少なかった。大量の人材がいるが、多国籍企業のリーダーシップ的な人材などに欠けている」(理論中国より)とあります。なかなかよい自己分析です。
 日本と中国の差とは私は清貧思想そのものだと思います。「三度の飯より研究」というのは日本人ぐらいでそれは時として世界から批判の対象になるわけですが、人の価値観が物欲ばかりではなく、達成感により大きな快感を求めるその精神構造の差ではないかと思います。
 私はこれは日本人のDNAだと信じていますが、一方で若い人たちにそのハングリーさをどう継承していくか、これはなかなか難しい課題かもしれません。廻りが楽しそうにしている時も地味な仕事に没頭できる精神力は並大抵では成し得ません。しかも研究とは人から強要されるのではなく、自分から率先してするものです。
 このあたりを考えると20年後、30年後も日本が世界になくてはならない国に育つ努力を怠ってはなりません。中国風に言うならばさしずめ「日本創造2025」となるのでしょうか?
 ノーベル賞受賞はうれしい話ですが、これを続ける道も作っていかねばならないことを改めて強く思う次第です。
(バンクーバーの日本人社長ヒロ「外から見る日本、見られる日本人」2015.10.07)

日本の大学、揺れる足元

日本人ノーベル賞にいちゃもんをつける国

みんなの投票

日本人によるノーベル賞ラッシュの最大の要因は何だと思いますか?

  • 探究心

    6333

  • 創造力

    917

  • 基礎学力

    1172