春画なんかで騒ぐんじゃない!

春画なんかで騒ぐんじゃない!

江戸期の浮世絵「春画」の記事掲載をめぐり、文芸春秋が週刊文春編集長を3カ月間休養させた対応に波紋が広がった。春画は芸術か、それともワイセツなのかー。日本初の展覧会でにわかに注目を集める春画ブームを契機に、この問題を改めて考えたい。

本物を見てから語れ

  • もういい加減「芸術かワイセツか」はやめようよ

    もういい加減「芸術かワイセツか」はやめようよ

    「芸術かワイセツか」。春画を目にしていったい誰がこの問いを思い浮かべるだろう。少なくとも過去百年にわたって明確な答えが出たためしがないこの問いに木下直之が迫る。

自国の文化を直視する苦闘

  • 二元論では語れない春画が持つわいせつと芸術

    二元論では語れない春画が持つわいせつと芸術

    世の中「春画は芸術か、猥褻か」の議論で騒がしいが、そもそも絵画の認識において二元論的解釈は成り立たない。鈴木堅弘が春画のもつわいせつと芸術の本質を解く。

春画の真骨頂

  • “顎クイ”のキスより進んでいる春画のやんごとない世界

    “顎クイ”のキスより進んでいる春画のやんごとない世界

    江戸の市井の女性たちの多くは、パートナーと、またはイケメンの少年役者と、自由に逢引きを楽しんでいたことを、春画の表現は伝えてくれる。女性文化史研究家の佐伯順子が春画の真骨頂を読み解く。

持っていることがステイタス

  • 一流の職人らが見せる超絶技巧 春画は浮世絵最高峰の「総合芸術」

    一流の職人らが見せる超絶技巧 春画は浮世絵最高峰の「総合芸術」

    持っていることがステイタスだった春画には贅を尽くした一流の職人らの技巧が結集した。『春画入門』を著した車浮代が総合芸術としての春画の凄さを解き明かす。

花田紀凱の天下の暴論

「春画」を掲載した週間文春(10月8日号)。編集長が3カ月間の休養処分となった(誌面複写)
「春画」を掲載した週間文春(10月
8日号)。編集長が3カ月間の休養処
分となった(誌面複写)
 『週刊文春』の新谷学編集長が突然、3ヶ月の「休養」を命じられた。理由は10月8日号の春画特集、グラビアページに「編集上の配慮を欠いた点があり、読者の信頼を裏切ることになった」からだという。
産経新聞の「週刊誌ウオッチング」にも書いたが、全く理解に苦しむ処分だ。あんなグラビアで編集長が休養なら『週刊ポスト』なんか、しょっちゅう編集長休養だろう。
 囲碁将棋でいう悪手。新谷編集長も納得いくまい。松井社長の判断らしいが、狭量と言えば余りに狭量。ちょっとやりすぎじゃないかと、笑って、口頭で注意すれば済む話だ。社の幹部で誰も反対するものはいなかったのか。それも情けない。
詳しくは書かないが、5月の人事で新谷編集長を飛び越して大松副編集長が月刊『文藝春秋』編集長に抜擢されたことも、今回のことに関係あると睨んでいる。
 あの特集は今、永青文庫でやっている春画展など、春画ブームで女性たちも堂々と春画を楽しんでいるということを取り上げたもので、現に当該号で林真理子さんも取り上げている。ついでにいうと今月号の『文藝春秋』でも。
年寄り夫婦や若い女性同士が堂々と春画を楽しんでるそうで、ぼくは趣味ではないが、ま、目くじらたてることもあるまい。あんなグラビア、誰も驚きませんって。
 スクープに次ぐスクープで週刊誌界、いや不況の雑誌界をひっぱって来た新谷編集長をこんなことで腐らせてはあまりにもったいない。骨のある男だから、自分から辞めると言い出さないかと、それが心配だ。文藝春秋にとっても大きな損失になる。
 突然、編集長がいなくなった編集部の混乱が目に浮かぶ。役員二人が慌てて、編集部で陣頭指揮をとっているらしいが、簡単ではあるまい。
一刻も早い処分撤回、これしかない。その方が傷が浅くて済む。(Yahoo!ニュース個人 2015.10.13
■春画はわいせつか? 文春編集長の休養“処分”に波紋(産経新聞 2015.10.22)

わいせつ性とは

  • 春画に文化的価値があるかどうかは警察が判断します

    春画に文化的価値があるかどうかは警察が判断します

    雑誌の「春画特集」をめぐり警視庁が8~9月、4誌に口頭指導を行った。弁護士の園田寿・甲南大学法科大学院教授が作品の芸術性とわいせつ性の関係を解説する。

ピカソと葛飾北斎

永青文庫の春画展に出品される葛飾北斎「喜能会之故真通」
葛飾北斎の「喜能会之故真通」(部分)
 永青文庫で春画展を見た翌日、用事があって甲府へ出かけた。ちょうど山梨県立美術館でピカソ展をやっていたので足を運んだ。ドイツはケルンのルートヴィヒ美術館の作品を柱にしたもので、油彩、版画、陶器、そしてマン・レイら著名写真家が撮ったピカソのポートレートがずらりとそろった壮観な展覧会である(10月25日まで)。
 ある版画の前で足が止まった。1968年、86歳のピカソが性愛を中心テーマに204日間で制作した347点の連作銅版画「347シリーズ」(通称エロチカシリーズ)の1点である。色こそついていないものの、春画そのものではないか。おめでたい私は自分の「発見」に満足した。
 ところが後で調べてみると、バルセロナのピカソ美術館が2009年から10年にかけて、春画がピカソに与えた影響を探る「秘められたイメージ」という企画展を開催していたのだ。そこには、もっともよく知られた春画である葛飾北斎の「蛸(たこ)と海女(あま)」と、それを剽窃(ひょうせつ)したとしか思えないピカソの「女性と蛸」が並べられていたという。
 「女性と蛸」が描かれたのは1903年。親友の自殺に衝撃を受け、プルシアンブルーを基調に乞食(こじき)や盲人といった不幸な人々を題材にした陰鬱な作品群を制作した「青の時代」だ。その「青」は、歌川広重の「紺青」に影響を受けて制作された北斎の「富嶽三十六景」に触発されたものではなかったか。春画展をきっかけに素人はこんなことを考えるのであった。(桑原聡 産経新聞 2015.10.20)

週刊誌掲載の是非

  • 春画の週刊誌掲載「ポストはいいが文春なら問題」と呉智英氏

    春画の週刊誌掲載「ポストはいいが文春なら問題」と呉智英氏

    果たして春画は芸術かわいせつか。それを週刊誌に掲載することは是か非か。評論家の呉智英氏に意見を求めた。

  • 春画掲載の週刊誌で編集長が休養 ろくでなし子氏の見解は?

    春画掲載の週刊誌で編集長が休養 ろくでなし子氏の見解は?

    果たして春画は芸術かわいせつか。それを週刊誌に掲載することは是か非か。この問題について議論すべく、アーティストのろくでなし子氏に意見を求めた。

  • 江戸時代の男たちはおっぱいに興味なかった?!

    江戸時代の男たちはおっぱいに興味なかった?!

    浮世絵春画を見た欧米人が、これでもかと描き込まれた日本人男性の“ウタマロ”に驚嘆、長く誤解していたのは有名な話。では女性のおっぱいがずいぶんあっさり描かれているのはなぜ?

春画なんかで騒ぐんじゃない!

江戸期の浮世絵「春画」は芸術だと思いますか、それともワイセツだと思いますか?

  • 532

    春画は芸術である

  • 117

    春画はワイセツである

  • 97

    どちらでもない

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