ハロウィンでバカ騒ぎする若者たちへ
2032

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ハロウィンでバカ騒ぎする若者たちへ

今年のハロウィーンは良い意味でも、悪い意味でも話題の尽きないイベントになりました。本場の欧米では主役は子供なんですが、日本では大人がとにかく羽目を外し、さながら「全国コスプレ大会」のように広がっています。若者のみなさん、日本流ハロウィーンの楽しみ方って何なのでしょうか?

今年のハロウィーンは良い意味でも、悪い意味でも話題の尽きないイベントになりました。本場の欧米では主役は子供なんですが、日本では大人がとにかく羽目を外し、さながら「全国コスプレ大会」のように広がっています。若者のみなさん、日本流ハロウィーンの楽しみ方って何なのでしょうか?

いつからこうなった?

白い目に反論

ハロウィンで「捨てる人」と「拾う人」の深い溝

 ハロウィンが去った。一部の報道では「ハロウィン騒動」と書いていて、もうそこにはハナから悪意を感じるわけなんだけど、なんかいろんなことが「クッキリ分かれた」イベントになってるな、と思う。で、いろんな溝が見えてくるなあ、と思うのだ。
 まず、「仮装する人と、仮装しない人」がクッキリ分かれる。これは年代の要素も多そうで、若い人が多いのはまあわかる。あと、子どもたちに便乗するように親も参加するんだろうか。結構職場で盛り上がっている人もいるようだ。結局、どういう仲間に帰属しているか?ということが大事なんだろう。僕のように1人で仕事して、休日も好きなことしてマイペースなので「仮装するぞ」という空気にすら触れていないのだ。
あと、地域によってもクッキリ分かれる。とにかく繁華街に集まる。その象徴が渋谷ということなんだろうけど、日本各地ではどうなんだろう。結構極端な都市型のイベントになっている。
ハロウィーン本番を迎え、混雑する東京・渋谷のスクランブル交差点=10月31日
ハロウィーン本番を迎え、混雑する東京・渋谷のスクランブル交差点
=10月31日
 そして、一番気になったのが「ゴミを捨てる人と拾う人」だ。どんな人が捨てて、どんな人が拾うのか。拾う人は何となくわかる。翌日のSNSで知り合いが実際に活動しているのを幾つか観た。普段から、いろんな社会活動に取り組んでいる人が多い。じゃあ、捨てる人ってどんな人なんだろうか。日本の街は概してきれいだと思うし、煙草のポイ捨ても条例の効果か減っているように感じる。ずさんな人もいるとはいえ、結構七面倒くさい分別もそれなりに機能している国で、ハロウィンの日、特に渋谷がゴミだらけになる。捨てるのは、どんな人なのか?
翌朝に取材した記事を見ると「思ったよりゴミが少ない」とも書かれてる。ただ、それはハロウィンの日に小中学生が結構拾っていたからともいう。はろう
 この「捨てる人」と、「拾う人」の溝は結構重要な気がしている。「捨てる人」のモラルを問うのはわかるし、ネットを見れば怒りの声がたくさんあるけど、彼らはそもそもそういうメディアに接しているんだろうか。「捨てる人」と「拾う人」は、全く別の世界に住んでいるだろうか。実はどこかで接しているかもしれない。「捨てる人」が常にゴミをポイ捨てしているのかというと、それもわからない。仮装して、気が大きくなっているだけということもある。でも、「捨てる人」と「拾う人」のような関係って、日本のいたるところにあって、やはりこの人たちは、違う世界に住んでいるように感じるのだ。
 これは年代の溝ではない。そして、この「騒動」が来年以降も続けば、ますます「捨てる人」と「拾う人」の溝が浮き彫りになっていく。「公の場を平気で汚す人」と「公の場を無償できれいにする人」がいる。明らかに後者は善人で、前者は悪人だ。昔話の「花咲じじい」とかを聞くと、世の中そんなにわかりやすい善人と悪人ばっかじゃないだろと感じるのだけど、なんだかそういう世の中になってきているのか。特に結論もないまま、何かが引っかかるハロウィンなのだった。(山本直人「from_NY」2015.11.02)

ちょっと異常な大ブレイク

マナーの根幹は共感

ハロウィーン狂騒に想う

 それにしても、ハロウィーンの狂騒ぶりが日本でもこんなに話題になるとは思ってもみませんでした。全国の街中でお化けや魔女などに仮装した人々が盛り上がり、今年の市場規模は1220億円とバレンタイン市場に迫る勢いだったそうです。
 ハロウィーンの本場である欧米では、子供が主役となる行事ですが、日本ではとにかく大人もはしゃぐ。死者を迎え入れるという行事本来の趣旨はさておき、日本流のハロウィーンはさながら「全国コスプレ大会」といったところでしょうか。お化けや魔女ならともかく、奇抜な全身タイツやあの有名ラグビー選手の格好を真似ているさまは、誰が見たってただの「コスプレ」です。
ハロウィーン本番を迎え、思い思いの仮装姿で集まった若者たち。カボチャのみこしも登場した=10月31日夕、東京・渋谷
ハロウィーン本番を迎え、思い思いの仮装姿で集まった若者たち。カボチャのみこしも登場した=10月31日夕、東京・渋谷
 いや、だからと言って、彼らの行動に難癖をつけるつもりなんて毛頭ありません。せっかくのお祭りなんですから、思い切り羽目を外してもらって結構なんですが、せめてもう少しだけ他人や周囲に配慮するという「大人」の意識を持ってもらえたら、きっと誰も眉をひそめることはなかったのではないでしょうか。
 こんなことを書くと、仮装に参加しなかったオッサンのひがみだとか、昔も今も日本中のありとあらゆるイベントでごみを散らかしているとか、コスプレ文化は日本だけではないとか、今年のハロウィーンを楽しんだ人たちから総スカンを食らいそうですが、筆者のようにハロウィーンやコスプレに全く興味のないオッサンでも「参加してみたい!」と思いたくなるような節度ある楽しみ方が感じられれば、もう少し違った受け止め方ができたかもしれません。
 東京・渋谷のイベントでは、警察官が出動して雑踏警備に当たり、ついには逮捕者も出たそうです。イベント後には路上にごみがあふれ、近隣住民が苦情を訴えたり、一部の若者によるゴミ拾いの様子を取り上げるメディアもありましたが、言われてみれば全国各地の花火大会やお祭りでも同じような光景があちこちでみられます。ハロウィーンだけが決して特別なわけではない気がします。
 もともと日本になかった文化が近年、SNSとの相乗効果でものすごい勢いで広がっているわけですから、良い意味で日本の伝統的なイベントとは全く異なる楽しみ方が定着してほしいと思います。
 そういえば、イベント後の渋谷では、ラブホテルにカップルの行列待ちができるほどの賑わいだったそうです(笑)。日本の若者は、まだまだ行動力も性欲もあふれているようですから、この有り余るバイタリティーを生かして、来年のハロウィーンはきっと、興味がなかった人でも参加したいと思えるイベントに変えてくれると信じています。ただし、「コスプレ魔法」でなんとかなると思ったら大間違いですよ。(iRONNA編集長、白岩賢太)

どこまで許される

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