やっぱり金本監督ではダメかもしれない
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やっぱり金本監督ではダメかもしれない

指導者の経験もないのにホンマ大丈夫かいな? 「アニキ」の愛称で親しまれる金本知憲氏が阪神監督に就任し、早くもファンの期待と不安が交錯している。「鉄人」に猛虎復活を託した阪神の賭けは吉と出るか、凶と出るかー。金本監督、虎党の心の叫びが聞こえますか!

指導者の経験もないのにホンマ大丈夫かいな? 「アニキ」の愛称で親しまれる金本知憲氏が阪神監督に就任し、早くもファンの期待と不安が交錯している。「鉄人」に猛虎復活を託した阪神の賭けは吉と出るか、凶と出るかー。金本監督、虎党の心の叫びが聞こえますか!

「弱くないけど強くない阪神」を変える

期待せずにはいられない

笑顔なき鉄人に覚悟を見た

 監督就任会見の代表質問が終わり、フォトセッションが始まりました。坂井オーナーと金本新監督が壇上に残って握手。そのときです。
 「笑顔でお願いします」。カメラマンから声が飛びました。オーナーはそれに応えてニッコリ。しかし、新監督は厳しい表情のまま。そこでもう一度、カメラマンが「金本監督も、笑顔お願いします」と声をかけると、新監督は首を横に振ってこう言ったのです。「それは無理です」
 サブデスクの勤務の合間に会場に出向いていた大沢謙一郎は、その言葉に新監督の決意を感じ取っていました。
会見で記念撮影に応じる阪神・金本監督(右)と坂井オーナー=10月19日、大阪市内のホテル(撮影・山田喜貴)
 「会見後の“絵づくり”ですから、普通は笑顔を浮かべるじゃないですか。新監督の覚悟が、そのまま行動に出ていたと思います」
 会場にはトラ番だけでなく、越後屋こと代表補佐の植村徹也特別記者、運動部長稲見誠、デスク澄田垂穂ら元トラ番も勢ぞろい。大沢はカメラマンのすぐ後ろ、最前列に座っていて新監督のその言葉を聞いたのです。
 「俺も『(チームが)大変なときに、落ち目のときに』と言ったのが印象に残りました。だからこそ引き受けたということなんでしょう」
 ゴリラ部長稲見は「現役時代より大きく見えた」と付け加えてきました。それだけ新監督には、気迫とやる気がみなぎっていたのです。
 一方、会場の一番後ろで会見を見守っていた越後屋植村は、指折り数えながら、新監督と同じくらい厳しい表情でした。1984年オフの吉田義男から村山実、中村勝広、藤田平、2度目(通算3度目)の吉田、野村克也、星野仙一、岡田彰布、真弓明信、和田豊と、のべ11人の監督就任会見を取材してきています。
 「そのうち優勝したのは85年の吉田監督と、星野監督、岡田監督の3人だけ。その人たちと比べてどうやと言われたら、厳しいやろな。チーム状況が全然違うから」
 越後屋は相変わらず辛口でした。85年の吉田監督は就任1年目の優勝でしたが、星野、岡田両監督は就任2年目。ライバル球団巨人の古い時代を振り返っても、長嶋茂雄は現役引退直後の74年11月に就任して、1年目の75年は最下位で、優勝は2年目。引退後に助監督を3シーズン経験してから84年に就任した王貞治も、優勝したのは4年目です。
 「金本監督は『意識』と『練習』を強調していたけど、それがすぐに低迷を抜け出す活路になるのかといえば、しんどいんじゃないか。名前を挙げた江越、横田、陽川が手品をかけたみたいに急によくなるかといえば、それも難しい。新監督が誕生した。バラ色の将来が待っているぞ…と、周りから過大な期待をかけるのはアカンと思う」
 そんな話が聞こえたのかどうか、ある球団関係者が越後屋に近寄ってきて、こう言ったそうです。「くれぐれも、よろしく」
 何て答えましたん?「そりゃ、もう、『腕によりをかけてやらせてもらいまっさ』や」
ということなので、金本新監督、くれぐれもよろしくお願いします。(サンケイスポーツ「虎のソナタ」、2015.10.20

心配はご無用!?

阪神ファンは業である

 阪神タイガースが大失速した。8月末にはセ・リーグの首位に立っていた。球団創設80周年の記念の年で、10年ぶりの優勝が期待された。それが現実になるかもしれない。いや、なりそうだ。僚紙サンケイスポーツは特別版「優勝記念号」の準備を始め、算盤(そろばん)を弾いていた。まさにトラぬタヌキの皮算用である。
 かつて春季キャンプが始まるや「阪神V内定号」を出し、開幕前に第2弾の「V目前号」を発行して大いに売れた。阪神タイガースは新聞社にとってドル箱のコンテンツなのだ。
 が、案外、ファンは冷めていたような気がする。かく申す小欄がそうである。正念場の12連戦を2勝1敗のペースで乗り切れれば…。こんな「たら」「れば」が結局、期待はずれに終わるのが阪神だ。
 その通りになった。もはや優勝の可能性は消滅し、クライマックスシリーズ(CS)進出も黄信号である。なのに、さほどの怒りも虚脱感もない。その理由は、どうやら巨人の優勝もなさそうだ、からではないか。
 阪神ファンとは不思議な存在である。国際政治学者で熱狂的な阪神ファンだった故高坂正堯さんは、米ハーバード大学に留学中に巨人ファンから阪神ファンに転向したそうだ。留学生仲間と日本の将来について語り合っているうち、東京一極集中が発展を阻害するという結論に達した。これを是正する方策はないか。誰でも、すぐにも実行できる解決策が浮かんだ。「プロ野球は巨人ではなく、阪神を応援しよう」。以来、高坂さんは生涯阪神ファンを貫いた。国際日本文化研究センター副所長の井上章一さんは「子供の頃には巨人ファンでも、大人になって関西人として“元服”すると、阪神ファンになる」と言う。かくのごとく阪神ファンは理屈っぽい。
七回裏を前に阪神ファンが飛ばしたジェット風船=7月26日、甲子園球場(撮影・松永渉平)
 最近は毎年、優勝争いを繰り広げ、全国どこの球場でも阪神ファンがスタンドを黄色く染めるが、かつては低迷する“暗黒時代”が長く続いた。日本一になったのは昭和60(1985)年の一度しかない。それでもファンは見捨てなかった。井上さんは「阪神を自分のかかえた業(ごう)と思う」と表現する。対して巨人ファンは「常勝を義務付けられている」と豪語し、「巨人が勝たないとプロ野球の人気が落ちる」とうそぶいた。そんなライバル関係のバランスが崩れると、どちらのファンも落ち着かなくなる。
 人は慣れない幸せに恵まれると、落ち着かなくなる。逆に幸せ慣れした人は突然の不幸に弱く、憂鬱になる(石橋文信著「巨人性うつと阪神性不安」より)
 言い当てて妙である。阪神ファンが突然の大失速にも落ち着いていられるのは、それが慣れた環境だからだろうか。いや、そうではなく、今年の成績に強さという裏付けがなかったからではないか。投手のチーム防御率はセ・リーグ5位、チーム打率は4位タイで本塁打数は5位。得点より失点が81点も多い(9月27日現在)。これで優勝とはおこがましい。
 阪神ファンの一人として来シーズンを夢想している。次期監督が誰になるかわからないが、おとなしく見えた和田豊監督の後任には熱意系がいい。実績のあるベテランの補強も必要だが、もっと若手を辛抱強く使って、生え抜きのスターが欲しい。そして行く行くは常勝タイガースを…。こう考えている時期がファンには一番楽しい。まだシーズンは終わっていないが。(鹿間孝一 産経WEST 2015.9.28

帰ってきた「6」と「31」

やっぱり金本監督ではダメかもしれない

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どこよりも早い来年の阪神順位予想! アニキ率いる阪神は優勝? Aクラス? はたまたBクラス?

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