もはやクールジャパンが格好悪い
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もはやクールジャパンが格好悪い

日本文化を海外に売り込む「クールジャパン」という言葉が使われるようになって久しい。だが、国の成長戦略の一つに掲げる経済政策としては、どうしてもインパクトに欠ける。これだけ世間から批判されても、まだ自分たちが格好いいとでも思っているかのようなこの戦略、さすがにお寒くないですか?

日本文化を海外に売り込む「クールジャパン」という言葉が使われるようになって久しい。だが、国の成長戦略の一つに掲げる経済政策としては、どうしてもインパクトに欠ける。これだけ世間から批判されても、まだ自分たちが格好いいとでも思っているかのようなこの戦略、さすがにお寒くないですか?

もう酷評は聞き飽きた

ダサいキーワードは要らない

長期的展望はないのか

これからの「モノづくり」日本に必要な視点

 先日、アソビシステム社長の中川悠介さんと対談をした。大人気の歌手でモデル、きゃりーぱみゅぱみゅさんの所属事務所社長、と言ったほうがわかりやすいかもしれない。
 雑誌の読者モデルだったきゃりーぱみゅぱみゅさんの才能を見出したのが中川さんだ。彼女は、いまや日本だけでなくロンドン、ニューヨークなど、世界公演を着実に成功させている。
 ただし、アソビシステムは、単なる芸能事務所ではない。オフィスを置いている原宿、その「原宿から世界へ」をテーマにしているのだ。中川さんによると、「原宿は『作り出す』街であり、新しいことをしやすい街。ゼロを1にできる街」ということらしい。
 だから、彼の事務所のメンバーは、タレントだけではない。映像や音楽のクリエイター、ネイルアーティストなどなど、さまざまなアーティストたちが名前を連ねている。キーワードは「kawaii(カワイイ)」。「kawaiiを活かせるメンバー」を集めたと、中川さんは胸を張る。彼らとともに、日本の文化、そして「アソビ」を、世界に発信しているのだ。
イタリア・ミラノ万博の会場でステージに立つきゃりーぱみゅぱみゅ(中央)=7月11日(共同)
 例えば彼らは昨年、「MOSHI MOSHI NIPPON」というイベントをスタートさせた。今年も11月6~8日に開催される予定だ。きゃりーぱみゅぱみゅさんらのライブはもちろん、カラオケや「よさこい」を体験できるブースも用意されている。そして、パスポートを持参した外国人は、無料で参加することができるのだ。
 昨年のイベント参加者、約1万3000人のうち、なんと、8000人が外国人だったそうだ。日本の音楽やファッションだけでない。カラオケも「よさこい」も、外国人から見れば「COOL」な日本文化なのだ。中川さんは、「僕自身は歌もうたえないし、絵も描けないけれど、それらをまとめて、発信していくことはできる」と僕に語ってくれた。
 日本文化はそれだけではない。日本の「食」もまた、発信するに値する文化だ。「MOSHI MOSHI NIPPON」と同時に、「JAPAN FOOD FESTIVAL」と題して「肉フェス」も開催する。また、「MISO KAWAII」をテーマに、味噌づくりをよく知る日本の食品メーカー、マルコメとコラボレーションして、「新しい味噌汁」の開発プロジェクトも立ち上げた。
 日本は長年「ものづくり」の国と言われてきた。たしかな技術は、世界に誇れるものだということに異論はないだろう。一つひとつの技術、製品は素晴らしい。だが、「発信力」と「競争力」に欠けていると僕は感じる。とくに近年、各分野の企業を取材していると、いっそう強く感じるのだ。
 「クールジャパン戦略推進会議」のメンバーでもある中川さんも、まさにその点を指摘していた。「パリでは、韓国の人気アーティストが集まって、大きなイベントを開いた。サムソンなどの大企業がバックアップしているんです。日本は個々のアーティストの力はすばらしいが、こうした力がない」と僕に語ってくれた。気負いなく、おだやかに語る中川さんの話を聞きながら、何にもとらわれない彼の視点を僕は非常におもしろく感じ、「新しい世代」の出現に胸がわくわくしたのである。
 安倍政権は「COOL JAPAN」を世界に発信していこうとしている。だが、その日本に欠けているのは、まさに中川さんが持つ、この視点だ。だからこそ、中川さんのような若手経営者が現れたことは、大きな力となるだろう。(田原総一朗公式ブログ、2015.11.03

「自虐」から一転?

凍てついたコールド・ジャパン

 クールジャパンの代名詞にもされるアニメだが、実態は凍てついたコールドジャパンだ。
 アニメ業界を国が支援することには、メリット・デメリットがあるものの、箱物を造るのではなく、現場で働く人たちへの支援が一番必要だ。
 とりあえず、最低賃金が適用される社員としての雇用を確立することだ。
 テレビアニメの場合は、仕事の発注元はテレビ局になるが、制作費は1話あたり1000万〜1500万円程度といわれている。
 これがテレビドラマの場合は、1話あたり2000万〜5000万円程度だという。ただし、ドラマの場合には出演する俳優の人気度によって、もっと高くなる。人気俳優だと、その俳優のギャラだけで数千万になる場合がある。主演俳優が、貧乏しているって話はないからね。
 アニメの制作には、多くの工程があり、多くの人が関わっているから、少ない制作費を多くの人で分配しなくてはならないため、アニメーターの取り分も少なくなる。
 アニメが「安上がりな番組」という感覚が、テレビ業界にあることも悪しき伝統だ。現状のままでは、日本のアニメ業界は遠からず衰退する。このことはずいぶん前からいわれているが、いっこうに改善されていない。
 なんとか持ちこたえているのは、夢を持ってアニメ業界に飛びこんでいく若者が、まだいるからだ。ただ、入っていく人がいる反面、私がそうだったように食えなくて辞めていく人も多い。せっかく集まった才能を、使い捨てのように消耗している。
 これでは、未来は暗い。繰り返すが、せめて最低賃金が適用される雇用をしてほしい。国が支援するのなら、この部分だ。それだけで、彼らは普通の生活ができるようになる。
 クールジャパンが、真にクールになることを願う。(「諌山裕の仕事部屋」2015.04.29)

ゆるキャラ、フィギュアはNO!

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