消費税10%でまた景気を潰す気か
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消費税10%でまた景気を潰す気か

「2017年4月からの消費税率10%」は既成事実なのか。2014年の8%への消費増税は負の効果が大きく、需要減は予想以上であった。もちろん、税と社会保障の見直しは待ったなしであるが、景気を潰しては元も子もない。いまこそ、国民的な議論が必要だ。

「2017年4月からの消費税率10%」は既成事実なのか。2014年の8%への消費増税は負の効果が大きく、需要減は予想以上であった。もちろん、税と社会保障の見直しは待ったなしであるが、景気を潰しては元も子もない。いまこそ、国民的な議論が必要だ。

前田守人の視線

 安倍首相は2017年4月の消費税率10%引き上げに対して、「再び延期することはない。景気判断条項を付すことなく確実に実施する」と語っている。そのためには、増税ができるだけの経済状況をつくり出すことも十分承知しているはずだ。
 首相はこうも述べている。「将来、リーマン・ショック級の金融危機や巨大な天変地異が発生して消費税率10%引き上げを再延期する場合、国会で議論して法律を新たに出す。めったに起きないが、そうなったらやるのは当たり前だ」と。消費税率10%の引き上げには慎重な判断を期待したい。
 一方で、国民も年金、医療、介護など社会保障の改革が必要であることは知っている。しかし、社会保障費の急増を消費増税だけで賄うのは無理だということもわかっている。では、どうするか。年金は支給開始年齢の引き上げや給付水準の引き下げを議論の俎上に乗せるべきだ。また、医療費は高所得者に負担を増やし、低所得者に軽減する。介護分野では、高所得者の自己負担を引き上げるなど、早急な改革が待たれるところだ。日本を持続可能な国にするために、メディアも政治も正面から議論すべきではないか。

消費税10%は決まっていない!

再増税が必要な3つの理由

迷走する税制論議

 一定の品目について消費税率を低く抑える軽減税率を巡り、与党間の協議が迷走しています。
自民党は、医療や介護、子育てなどの自己負担額に上限を設ける「総合合算制度」の見送りで生まれる約4千億円を財源に充てようとしています。同制度は低所得者対策を目的に導入しようとしていたものです。その財源を高額所得者も恩恵に浴する軽減税率に回すことになります。逆進性対策としては本末転倒ではないでしょうか。
税制調査会総会で挨拶する
麻生太郎財務相(奥側左から
2人目)。=11月20日、東京・
永田町の自民党本部
税制調査会総会で挨拶する麻生太郎
財務相=11月20日、自民党本部
 公明党は、軽減税率の対象をできるだけ広げようという立場です。そのために消費税収以外の税収も投入して、1兆円規模の財源を確保する考えです。これは、消費税収は全て社会保障に使うという一体改革の魂を忘れています。消費税の増税か否かは「増税か反増税」ではなく、「増税か社会保障費の抑制」で判断されなければなりません。事の本質も見失っているのではないでしょうか。
逆進性対策は必要ですが、消費税率の10%に引き上げ時に拙速に軽減税率を導入すべきではないという、私の考えは既述しておりますのでこれ以上繰り返しません。
 法人税の実効税率をさらに引き下げようという動きにも、強い疑問をもっています。
企業収益は過去最高の水準にあります。「法人企業統計調査」によりますと、2012年度と2014年度を比較しますと、経常利益は、16.1兆円も増加しています。しかし、この間、設備投資には5.1兆円しか振り向けられていません。従業員給与・賞与にいたっては僅か0.3兆円しか伸びていません。
 この結果、企業の手元資金の増加が続いています。企業が稼いだ利益の積み重ねである「内部留保」は、2014年度は前々年度から約49.9兆円増の354兆3774億円となり、過去最高を記録しました。
要は、企業収益は好調ですが、そのお金が設備投資や賃上げに回らず、経済の好循環を阻んでいるということです。この上に法人税を減税しても、更に内部留保が溜まるだけではないでしょうか。
 財政が厳しい時に法人税引き下げが検討されるのは、「法人税パラドックス」に期待があるからでしょう。これは法人税率を引き下げても、景気が良くなり法人税収はむしろ増加するという現象です。かつて、欧州等で観察されたことがあります。しかし、日本では法人税率を引き下げると税収は減り、パラドックスは実現したことがありません。
 税収は減り、内部留保が積み上がるだけの法人税減税なら意味がありません。(民主党議員、野田佳彦ブログ2015.11.30)

増税で財政再建した国なし

軽減税率 どうする

自公の「密室」ではなく、議論は国会でやれ

 軽減税率について自民・公明の与党内でのみ議論されているが、そもそも消費税10%を決めたのは平成24年6月21日、当時の与党民主党と野党自民党・公明党による「社会保障と税の一体改革」に関する合意、いわゆる三党合意、三党確認書でなかったか。
 自民・公明の与党で、密室でやる話ではなく、国民から選ばれた国会で議論すべきことではないか。合わせて増税分は社会保障に充てると国民に約束したのではなかったか。軽減税率を導入すると高額所得者も低額所得者も同じ扱いである。そもそも論の議論が欠けている。
 党利党略ではない原点に立ち返って、国民の声を聞きながら進める話ではないか。何か視点がずれていると首を傾げるものである。
トルコがロシアの戦闘機を撃墜したとのニュースを聞き驚く。
 トルコは何回も警告したが、領空侵犯したので撃墜したと言っているが、ここにもシリアに対する立ち位置の違いが今回の背景にあることは明らかである。
 プーチンロシア大統領は「撃墜はトルコとの関係に深刻な結果をもたらすだろう」と述べている。
このプーチン大統領の発言をよくよく考えておかなくてはならない。
 一寸した出会いがしらの出来事が、歴史を変えることになりかねない。だからこそ司々(つかさつかさ)の任にある人の判断、決断は極めて重いものだと絶えず頭の体操をしておかなくてはならないのである。(鈴木宗男ブログ2015.11.25)

高まる先送り論

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