マイナンバーで庶民はみんな損をする
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マイナンバーで庶民はみんな損をする

もうマイナンバーは届きましたか? 日本で住民登録するすべての人に12桁の番号を割り当てるマイナンバー(社会保障・税番号)制度が始まりましたが、あちこちで不安や不満の声が上がっています。しかし知れば知るほど、庶民にはあまりメリットがないように思えるのは気のせいでしょうか?

もうマイナンバーは届きましたか? 日本で住民登録するすべての人に12桁の番号を割り当てるマイナンバー(社会保障・税番号)制度が始まりましたが、あちこちで不安や不満の声が上がっています。しかし知れば知るほど、庶民にはあまりメリットがないように思えるのは気のせいでしょうか?

完全に特定される個人

イイことばかりのはずがない

副業が社会問題化する?

 マイナンバー制度が導入されるまでもはや、時間の問題となりました。ただ、実際にどのようにそれがワークするのか、持ってみないと分からない、使ってみないと分からない部分もあるでしょう。1-2年の間に次々と問題が浮かび上がるとみています。しかしながら、現状ではマイナンバー制度に過大な期待があると同時にシステム上の負荷もどんどんかかるようになるのが気になります。
 世の中、システムの導入時には必ず、何度かつまづくものでそれが心配なところであります。
 さて、その中で普通の被雇用者が気にしなくてはいけないのが副収入と副業であります。マイナンバー制度があると企業側に給与以外の収入があると社会保険料や税額が変化するため、判別可能となってしまいます。この場合、一番引っかかるのが副業なのですが、これがひょっとすると社会問題化する可能性があります。
マイナンバー法改正が可決、成立した衆院本会議=9月3日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影)
マイナンバー法改正が可決、成立した衆院本会議
=9月3日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影)
 まず、企業は副業を禁じています。禁止する理由は明白ではありません。本業がおろそかになるとか、就労時間のフレキシビリティが無くなるとか、そんなの当たり前だ、といった精神論的なものすらあるのですが、法律で禁じているわけではありません。いわゆる会社のルールであります。では、会社は個人をどこまで拘束できるかといえば就労時間までであって、それ以外の時間はその個人のプライバシーであり、ずかずかと個人の時間に入り込むわけにはいきません。よって、副業禁止と言われても副業をする人も当然いるわけです。よく女性の夜のアルバイトが挙げられますが、男性でも専門知識や能力を利用して週末のバイトをする人もいるでしょう。平日のバイトもありだと思います。外国人や高齢者が増えてきているので1時間、2時間の通訳や介護手伝いなどの需要もあるかもしれません。
 特に企業が残業を減らす努力をするようになってから時間を持て余す人も出てきています。また、ワークシェアリングという発想もあるし、ユニクロは今後、一部で週休3日を始めるわけです。3日の休みをただぼんやりと過ごせ、という意味だとしたらとんでもない発想です。生かせる知識、能力を思いっきり活用する為でしょう。ましてや20代、30代のうちなら一日12時間働くぐらいの意気込みが欲しいわけで本業にチカラが入らなくなるから副業禁止というのは昭和の時代の廃れた発想であります。
 マイナンバー制度が引き起こすであろう問題点はこの副業が会社にばれる、あるいは副業、副収入が会社に知られることが個人のプライバシーを侵害する法律違反とならないか、という点であります。
 私は北米という副業は当たり前のところにいますが、面接の際、あまり副業のことを聞かないようにしています。それが理由で採用判断が変われば「差別」されたとして訴えられる可能性があるからです。結婚しているかどうかも聞けないのに副業を聞くのもタブーでしょう。
 多分ですが、日本でも誰か必ず訴えを起こす事態が生じると思います。その際の判決の行方次第ではマイナンバー制度に大きな瑕疵が生じるということになります。その場合の修正は大変だろうと思います。
 ただ、簡単に解決する方法として確定申告を選択制にさせてみたらどうでしょうか?副業や副収入がある人は確定申告を選択し、企業には収入の情報が入らないようにします。そうすればプライバシーは保つことが可能になります。
 不動産収入や株式や為替などを通じた投資収入がある人はかなりいると思います。時としてサラリーより稼ぐケースもあるでしょう。それがその人の勤務と何ら関係なく、勤務態度や能力が変わるわけでもなければ問題ないわけです。なのに人事部が「こいつは副収入が多い」と感情的になって人事異動をさせた場合、訴訟対象になり得ます。そしてその場合、企業は敗訴するでしょう。ならば、知らぬが仏、ということではないでしょうか?
 今日は副業や副収入がもたらすであろうマイナンバー制度の弊害をフォーカスしましたがたぶん、びっくりするほど問題が出てくるはずです。政府はその対応で来年あたりは大わらわかもしれません。(岡本裕明「外から見る日本、見られる日本人」2015.09.27

財布の中身は丸裸

「漏えい」前提の制度設計

マスコミは不安を煽り過ぎ

 政府というか、お役人は決められたことを決められたように粛々とこなすのは得意でも、新しい制度、とくにITがからむと信用出来ないと思っていたら、厚生労働省のお役人の中安容疑者がマイナンバー制度導入をめぐって賄賂を受け取っていた事件が発覚しました。マイナンバー制度も政府が運用するとなるとなにか信用できないと感じている人も多いかと思います。しかしそういった国民の不信感に乗って、マイナンバー制度導入反対の音頭をとるように不安を過剰に煽っているマスコミもなんだかなあと感じます。
 それにしても、中安容疑者の業界人ぶっている姿が印象的でした。あのセンスの悪さは笑ってしまうしかありません。しかしこのケースは、公務員の犯罪としてはまだ稚拙なほうじゃないでしょうか。普通は、もっと組織ぐるみで、ガラパゴスそのものの制度をつくり、巧妙な利権づくりを行うものです。それは違法ではなく、犯罪とはいえませんが、実際には大きく国益に反しています。
 そして困ったことに、マスコミが不安を煽れば煽るほど、その対策だとして、また新しい制度や規制、また組織が生まれ、さらに利権が発生するというのが世の習いです。それに、不安を煽れば煽るほど、詐欺犯罪の肥やしともなってくるのではないでしょうか。
 ところでテレビの情報番組、またそこに登場してくるコメンテーターがやたらマイナンバー制度の欠点やリスクを取り上げ、視聴者の不安感を煽っているのが気になります。
青森県でもマイナンバー制度の番号通知カードの配達が始まり、配達員が郵便局を出発した=11月23日午前、青森市
青森県でもマイナンバー制度の番号通知カードの配達が始まり、配達員が郵便局を出発した=11月23日午前、青森市
 キャスターの長谷川豊さんが、そういった体質が日本のチャレンジ精神を蝕んで、ダメにしてきたのではないかとご指摘ですが、そうかもしれません。大阪の自民党、また表向きは共闘でないにしても、実質は共産党と共闘し、感情に訴えて改革を潰すことに汲々としている姿にも強くそれを感じます。
 それよりも、社会人になって以来、自分で会社を経営していても給与所得なので、所得はすべて透明で、税務署に完全に捕捉されています。だから、別にマイナンバー制度になろうが、なるまいが関係のない話ですが、過剰に警戒されると、きっと裏収入が結構ある人じゃないかと疑ってしまいます。
 マイナンバー制度を導入すれば脱税行為が激減します。十分な所得がありながら税金を納めていない人にとっては恐怖の制度です。生活保護の不正受給も減るでしょう。
 だから政府もはっきりと、利便性や行政手続きの効率化などのメリットもあるかもしれないいとしても、基本は脱税を防ぎ、税収を増やすために導入すると言い切ればいいのではないでしょうか。「マイナンバー制は増税目的」だという風説を流している人がいますが、給与所得者にとっては今のままで増税にはなりません。
 所得の捕捉率の業種間格差を「9対6対4」としたのが「クロヨン」、もっと格差があり、実際には給与所得者約10割、自営業者約5割、農林水産業者約3割としたものが「トーゴーサン」ですが、それを修正しようとするひとつの試みが消費税です。マイナンバー制度はさらにその格差を埋めるのではないでしょうか。サラリーマン、サラリーウーマンは、とられっぱなしで、取りやすいところから取るで、いつもまっさきに犠牲になります。もっと怒ってもいいはずです。
 端的に言えば、マイナンバー制度を導入するか、脱税行為を放置して、社会保障の削減だけをすすめるのかの問題でじゃないでしょうか。
「大西 宏のマーケティング・エッセンス」2015.10.16
NHK受信料、徴収にマイナンバー活用も検討 会長、罰則は「ない方がいい」(ITmediaビジネス2015.10.02)

動き出した詐欺師たち

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