南京大虐殺、中国の反日宣伝に打つ手なし
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南京大虐殺、中国の反日宣伝に打つ手なし

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が登録された。そもそも文化財保護の制度を「反日宣伝」に政治利用した中国外交のしたたかさ。歴史的裏付けもなく、独善的な歴史認識を国際社会に定着させようとする中国の陰謀に、日本外交は為す術がないのか。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が登録された。そもそも文化財保護の制度を「反日宣伝」に政治利用した中国外交のしたたかさ。歴史的裏付けもなく、独善的な歴史認識を国際社会に定着させようとする中国の陰謀に、日本外交は為す術がないのか。

中国人ですら真実を知らない

先手必須 2年後は「慰安婦」

 10月14日(水)、外交部会等合同部会が開催されました。議題は「南京事件」資料のユネスコ記憶遺産登録についてです。報道にもあるとおり、10月10日(土)未明、ユネスコが「南京事件」に関する資料を記憶遺産として登録することを発表しました。日本政府は、こうした動きを事前に察知。繰り返し、中国側に抗議し、申請の取り下げと、申請書類の提供、日本人専門家の受け入れを要求してきました。
 しかし、中国側は「ゼロ回答」(外務省関係者) 結果として、「南京事件」に関する資料の登録が決定されました。なお、未だ資料の具体的な内容は明らかになっていません。(この不透明性も問題です)
南京大虐殺記念館で行われた犠牲者追悼式典で、黙とうする参列者ら=12月13日、中国江蘇省南京市(共同).jpg
南京大虐殺記念館で行われた犠牲者追悼式典で、
黙とうする参列者ら
=12月13日、中国江蘇省南京市(共同)
 ユネスコ記憶遺産登録の発表を受け、日本政府は、強い不満と遺憾の意を表したところです。また、日本政府はユネスコに対しても完全性や真正性等の問題を指摘しつつ、慎重な審査をするよう、事前に働きかけてきました。しかし、結果として、この声も受け入れられませんでした。ユネスコに対しては分担金・拠出金の停止・減額を含め、協力関係を再考せざるを得ない旨表明したところです。
 ユネスコ記憶遺産の審議は2年に1度。実は次回、「慰安婦」が記憶遺産として申請される見込みです。ユネスコ記憶遺産は公平性や中立性を担保できないような「個人」でも申請することができ、審議も「秘密会」形式で行われます。しかも、ユネスコの下部組織であるアジア太平洋地域ユネスコ記憶遺産委員会(MOWCAP)の議長は中国人。さらに、10人の委員で構成されるMOWCAPのメンバーのうち4名は中国人、1名は韓国人。一方、日本人はゼロです。これでは審議の帰結は火を見るように明らか。日本は2年後に再び、大きな山場を迎えることになります。ちなみに、これまで300件以上が登録されてきたユネスコ記憶遺産ですが、登録が「撤回」されたことは、一度もありません。
 会議の席上 佐藤は2つ言及しました。1つ目は、日本政府として、国連の中立性をより一層強く求めていくことです。2つ目は、外務省として、いわゆる「歴史戦」に対応する体制を整えることです。歴史戦に対応するためには、地域や分野を横断した枠組み、そして、リーダーシップを明確に発揮できる人を置いたチームが必要です。ただし、歴史戦を戦い抜くためには、他国の動向にその都度“対応”するだけではなく、日本政府として長期的視点に立って、しっかりと自ら“先手”を打っていくことが重要です。そのためには、対外情報発信を担える人材を育成し、国連や海外の研究機関などで活躍できるよう戦略的に後押ししていく必要があります。(佐藤正久オフィシャルブログ 2015.10.14

「勝者の物語」への動き

国連劣化どこまで

 国連を強化していけば、世界から貧困が消え、また世界の平和実現への道が広がり、またそれが日本の安全保障にもつながっていく。そんな国連信仰というか幻想を日本は強く持ちつづけてきました。しかも安保理常任理事国入りという強い夢が、そんな信仰や幻想をさらに深めてきたのではないでしょうか。
 しかしそんな思いとは関係なく、残念ながら国連は政治利用や、官僚腐敗の舞台となりつつあるという現実をつきつけられてきています。国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)氏が、軍縮への取り組みを無視するかように、また国連の中立をうたう国連憲章など関係ないとばかりに、中国の「抗日戦争勝利70年」軍事パレードに出席したその姿が象徴しているかのようです。
「抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利70周年」の記念行事に出席した(左から)韓国の朴槿恵大統領、ロシアのプーチン大統領、習近平国家主席、江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席=2015年9月3日午前、北京の天安門(共同)
「抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利70周年」の記念行事に出席した(左から)韓国の朴槿恵大統領、ロシアのプーチン大統領、習近平国家主席、江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席=2015年9月3日午前、北京の天安門(共同)
 そしてユネスコでの南京大虐殺に関する記憶遺産問題も起こりました。中国が対日宣伝戦として記憶遺産登録を利用する動きに、外務省もなんら対応できなかったのも、ユネスコという組織を信頼しすぎた結果かもしれません。
 さらに起こったのが、 「子どもの売買、児童買春、児童ポルノ」の国連特別報告者の女性が、日本記者クラブで記者会見し、なんの根拠もなく、「現在、女子学生の30%が援助交際をやっていると言われている」と言ってのけたのです。しかもあとで30%が13%の間違いだったとしたようですが、およそ8人に1人の割合で、「援助交際」をやっているというのも俄には信じられません。
 J-CASTニュースによると、そういった調査はほとんどなく、1997年にベネッセ教育研究所が行った調査で.4.4%というのがあるようですが、調査の内容が内容なだけに、まともな回答が得られたかもわからず、はたして信ぴょう性があるのでしょうか。
 国連担当者が「日本の女子学生の30%が援交経験」 根拠は不明のまま、記者会見で「いかげん発言」 : J-CASTニュース
 その調査結果に触れたネットの記事を見つけましたが、テレクラとか時代を感じさせるものです。
 国連の腐敗ということでは、以前、イランの石油食料交換プログラムをめぐる国連職員による汚職事件が発覚しています。フセイン政権下のイラクへの経済制裁が一般国民の生活維持にも影響しているとして、食品・医薬品その他のイラク市民にとって人道的に必要な物資と交換に、イラクが石油を輸出できるようにするようにしたものでした。フセイン政権が国連の許可のもとに売った石油の約640億ドルのうち140億ドルほどが消えてしまっていたのです。そのうちの一部が国連プログラム責任者などに渡っていたことが後に判明します。
また今月のはじめに、国連総会のジョン・アッシュ元議長が中国の不動産王、他4人とともに、130万ドル(約1億5000万円)を超える贈収賄の疑いで米ニューヨーク検察当局がに逮捕されるという事件も起こっています。マカオの不動産開発に便宜を図るのと引き替えに賄賂を受け取っていたというものです。さらに、当局は贈収賄が国連で慣行となっているのかを調べる意向だといいます。
 国連が生まれて70年が経過しました。もちろん国連をよりよく機能させるという願いは捨てるべきではないにしても、国連に対する過度な信仰や幻想からそろそろ日本も卒業し、自らの外交力を高める時代にはいってきたのではないかと強く感じます。(大西宏のマーケティング・エッセンス 2015.10.29

中国の歴史攻勢

歴史戦 中国が狙うもの

 中国は南シナ海での人工島の構築、東シナ海での海洋プラットホームの建設を進めている。今年は「第一列島線」突破の目標年であったが、目標達成は時間の問題だ。同時に「第二列島線」突破も視野に入っている。
 このような状況下でありながら、沖縄では米軍基地を排除する動きを県知事が先頭になって行っている。米軍基地の存在を人権問題、差別問題に置き換えて国連にまで訴えている。国とも徹底抗戦の構えでもある。
 米軍基地が県外、海外に移転して平穏が訪れると考えるのは、よほど世界情勢が見えていないか、中国を利する人々の発想と言わなければならない。軍事力が手薄になったところに、別の軍事力が入ってくると考えるのがリアリズムの発想だ。
中国国旗を手に、南京大虐殺記念館を訪れる子どもら=2015年10月5日、中国江蘇省南京市(共同)
中国国旗を手に、南京大虐殺記念館を訪れる子どもら=2015年10月5日、中国江蘇省南京市(共同)
 9月に成立した安全保障関連法に対する、「戦争法」「徴兵制導入」といった反対主張も、中国の動きを意図的に隠したものと言わなければならない。アジアに対して消極的になりつつある米国の心を、いかにつなぎとめるか。そのための同盟強化の措置が、集団的自衛権の行使を一部可能にする安保関連法の1つの目的であるはずだ。このリアルな感覚を、国民の多くが今も持ち合わせないことを憂慮せざるを得ない。
 中国は現在の軍事的台頭と相まって、日本に関する「歴史戦」を仕掛けている。ユネスコの世界記憶遺産に「南京大虐殺」文書を登録することに成功した。来年以降、韓国と連携して「従軍慰安婦」の登録をもくろんでいる。また、「南京大虐殺」の追悼記念式典も大々的に行い、国際社会にアピールしている。
 中国が歴史問題にこだわるのはなぜか。歴史問題は過去の問題ではない。現在の国際政治、安全保障の問題と捉えるべきだ。第2次世界大戦終了後につくられた国際秩序を「ポツダム体制」と呼ぶ。戦勝国である連合国によってつくられた国際秩序だ。しかし、それは間もなく崩壊した。東西の冷戦によってだ。アジアでは朝鮮戦争がその象徴だ。
 代わって米国を中心とした西側諸国がつくった国際秩序を「サンフランシスコ体制」と呼ぶ。日本はサンフランシスコ体制の一員として国際社会に復帰し、米国の同盟国にもなった。中国が仕掛けている歴史戦は、このことを前提としなければ理解できない。
 日米は同盟関係だが、日本は過去に途轍(とてつ)もない暴虐なことをした「悪い国」であるにもかかわらず、反省しないどころか、正当化している。こう訴えて米世論を離反させ、日米同盟を解消させるためなのだ。(八木秀次  夕刊フジ 2015.12. 15)
南京大虐殺、中国の反日宣伝に打つ手なし

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