21XX年、スター・ウォーズが現実となる

21XX年、スター・ウォーズが現実となる

SF超大作「スター・ウォーズ」シリーズの10年ぶりの新作「フォースの覚醒」が公開され、世界中のファンを魅了している。SFの歴史を変えたと言われる作品だが、空想の世界がいつか現実となる日は来るのか。映画は時代を映す鏡。スター・ウォーズから現代、そして宇宙の未来を読み解く。

シリーズが映す現実世界

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フォースは人々とともに?

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難問に挑んだ「料理長」

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「正義の味方」困難の時代

 ファンにとって待ちに待った映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が18日、遂に公開された。「エピソード6/ジェダイの帰還」(1983年)以来で、新作はジョージルーカス監督ではなく、J・J・エイブラムス監督が挑戦した作品だ。宇宙を舞台とした「スター・ウォ―ズ」の書割は同じだが、主人公は砂漠の惑星に住むレイだ。
 バチカン放送独語電子版は「新作のスター・ウォーズは神話を再び覚醒した」と珍しく映画評を掲載している。それによると、マーク・ハミルが演じるルーク・スカイウォーカーは救世主であり、銀河系の正義と自由の守護神ジェダイは正義の騎士たちだ。「スター・ウォーズ」の世界は聖書の世界を反映しているというのだ。
 「スター・ウォ―ズ」のプロットだけではない。われわれは常に「正義の味方」の登場を願ってきた。当方が幼いころ、日本では「月光仮面」の叔父さんが頑張っていたし、時代劇の中では「鞍馬天狗」が活躍していた。彼らは貧しい人々を苦しめる悪者をやっつけてくれる代表だった。大多数の願望に支えられた「正義の味方」はどの時代、どの国でも人気があるものだ。
 「スター・ウォ―ズ」の新作をまだ見ていないので、「正義の味方」について一般論を展開させたい。大多数の「正義の味方」は目に見える敵、悪者に対して戦いを挑む。悪大名や犯罪組織などだ。だから、勝敗は明確だ。「正義の味方」が悪者をやっつければ決着がつく。枠組みがシンプルだから、誰でも感動しやすい。欧米ではスパイダーマン、バットマン、古くはスーパーマンだ。
 一方、「スター・ウォ―ズ」のように、悪者は目に見えないが、全てをコントロールし、それを支配下に置く存在だ。キリスト教のサタンと呼ばれる時空を超えた悪魔との戦いの場合、通常の「正義の味方」のように勝敗を明確に決着つけることは出来ない。せいぜい、引き分けか、相手を諦めさせて撤退させる程度の勝利しか期待できない。もちろん、悪者は再び戻って来る。
 「ジェダイの帰還」を思い出してほしい。ルークはダース・ベイダーとの戦いでは光線剣(ライトセーバー)で戦うことを断念する。暴力によっては相手を屈服できないことを知ったからだ。最後はベイダーが改心する。ルークが単なる「正義の味方」ではなく、キリスト教の救世主を彷彿させる瞬間という。「スター・ウォ―ズ」は単なる勧善懲悪の世界を描いた映画ではないわけだ。
 少し飛躍するが、通常の戦争とは違い、宗教的背景が絡んだ戦争の場合、勝敗は単に相手を殺害することでは決着つかない。相手を自身の世界にひき入れ、改宗させてこそ勝利となる。相手をやっつけ、その領土や財物を奪ったとしても勝利者とはなれないのだ。
 21世紀の現実の世界に戻ってみる。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)を壊滅させたとしても、同じようなテロ組織がどこかで生まれてくるだろう。ISのテロリストを改心させない限り、世界はテロ戦争を終わらせることができないのだ。
 テロの温床となる社会的諸問題、貧富の格差などを包括的に解決しない限り、テロはいつでも再生してくる。現代の「正義の味方」の課題が如何に困難であり、複雑か、想像できるだろう。(ウィーン在住ジャーナリスト・長谷川良、2015.12.21

そこにあるスター・ウォーズ

  • 危険な対決の場になる宇宙 米国と中露の間で宇宙戦争は防げるか?

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    6月、米紙の社説が米国と中露の間で、宇宙戦争勃発を防ぐためには欧州が提案する行動規範作成に中露の参加が望ましいと述べた。宇宙が危険な対決の場になりつつある。

祭りは体験が火をつける

 世界中がスターウォーズで盛り上がっています。とくに日本は、日本とは縁もゆかりもないはずのハロウィーンが一大イベントとなったのと同じようにスターウォーズ祭りが盛り上がり、またスターウォーズ消費が巻き起こっているようです。しかし作品そのものには、ネットでは酷評も結構見られます。典型的にはこちら。
 たしかに12月21日付けのYahoo!「先週公開作品の評価ランキング」を見ると他の作品と比べ、評価件数がおよそ1,700と圧倒的ですが、評価のほうは3.75で必ずしも高いとはいえません。個別にチラチラと評価を見ると、絶賛と酷評がまっぷたつにわかれている感じがします。
スプレ姿で劇場に入るファンたち=12月18日、大阪市北区のTOHOシネマズ梅田(門井聡撮影)
スプレ姿で劇場に入るファンたち=12月18日、大阪市北区のTOHOシネマズ梅田(門井聡撮影)
 作品としては、成功していなくとも、2Dから4DXまで、手を替え品を替え、さまざまな楽しみ方を提供し、メディアを総動員。また事前にスターウォーズ展を各地で巡回開催しています。たまたま札幌に行ったときに、札幌芸術の森美術館で観たのですが、この作品に向けた動員にむけた周到な地ならしと物量作戦には目を瞠るものがありました
 その結果として、祭りに火がついたということでしょう。映画の作品的価値がどうのこうのというよりは、その祭りに参加し、体験することの価値が第一で、映画はその祭りの構成要素としては重要であっても、そのひとつにすぎなくなります。スターウォーズは、エンターテインメントに人びとが求めはじめている参加と体験価値を、映画をコアとして、巨大な祭りで実現しようとしているのでしょう。
 聴くだけの音楽は、音楽配信が伸び、いくらでも聴けるので、ますます音楽コンテンツひとつひとつの価値が低下してきています。結果として、ライブ売上が、CDなどのメディア売上を上回ってきています。それは、聴く価値よりも、参加し、体験し、場と感動を共有する価値のほうが上回ってきたからでしょう。
 映画も、動画配信が伸びてくると、やがては観るだけの価値は低下し、もっと異なる特別な価値を提供することが求められてきているのでしょう。
 その解が、スターウォーズのような大掛かりな祭りづくりだとすると、そんな仕掛けはそうそうできるものではなく、もっと異なる切り口もでてくることを期待したいものです。
 とはいえ、作品の評価が低空飛行に終わると、祭りも興ざめとなってしまいます。あと1カ月もすればその結果が見えてきそうです。
(大西宏のマーケティング・エッセンス 2015.12.21

SWの魅力と秘密

  • スター・ウォーズは 3代にわたる一家描く銀河系大河ドラマ

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  • 「スター・ウォーズ」って作品、知ってる? 普通に楽しめばいいんだよ

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