「パナマ文書」が晒した強欲セレブを許すな
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「パナマ文書」が晒した強欲セレブを許すな

世界を震撼させた「パナマ文書」が、ついに日本の富裕層にも飛び火した。中米パナマの法律事務所から流出した内部告発は、世界各国の首脳や富裕層らを巻き込み、波紋は今も広がるばかりだ。特権を利用して課税を逃れ、蓄財に励む強欲なセレブどもよ、庶民の怒りを知れ!

世界を震撼させた「パナマ文書」が、ついに日本の富裕層にも飛び火した。中米パナマの法律事務所から流出した内部告発は、世界各国の首脳や富裕層らを巻き込み、波紋は今も広がるばかりだ。特権を利用して課税を逃れ、蓄財に励む強欲なセレブどもよ、庶民の怒りを知れ!

最大の被害者は善良な庶民

裏で糸を引いているのは?

「一党支配」統治者が信じていない

「パンドラの箱」は開かれた

 先ほど、日本時間午前3時に、ついにパンドラの箱=パナマ文書が公開されました。しかもインターネット上で、検索可能という利便性の高いものです。
 オリンピックのロゴ盗用問題でもそうですが、インターネット時代は、ジャーナリストというプロだけでなく、一般市民の総体としての調査力も無視できないものがあり、むしろ後者を期待して公開されたものです。
 今日から、まさにプロのみならず、世界中の市民が、その調査力を駆使しして、真実を明らかにしていくことになると思います。日本の市民力にも強く期待しています。
 公表したのは、米非営利組織「国際調査報道ジャーナリスト連合」(The International Consortium of Investigative Journalists=ICIJ、本部ワシントン)です。日本からは朝日新聞が参加しています⇒About the ICIJ
 ICIJは、タックスヘブンの利用には、被害者の存在が見え隠れすることを、明確に打ち出しました。タックスヘブンの利用は、資産隠しに利用され、その被害者は、詐欺の被害者であり、税収の十分でない国の国民であり、独裁国の国民です。
 日本でも、あいつぐ震災により、これだけ税収が限られている時代に、日本の税金をきちんと支払わない国民や企業は、”愛国者”を語る資格はないと思います。
 だって多くの国民は、我が国でまじめに働き、税金を我が国にきちんと支払っている中で、金持ちだけがタックスヘブンを享受すれば、それは、結局、まじめに働いている国民の税金が高額化することを意味することは必然だからです。結局、まじめに働く国民は、被害者です。
 タックスヘイブンの利用は、節税の問題ではなく、犯罪であり、そうならない場合でも、とても恥ずべきことであると、きちんと打ち出すべき時が来ています。(「弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版」2016.05.10
■Offshore Leaks Database(国際調査報道ジャーナリスト連合、2016.05.10)

情報はこう解析された

金持ちだけがいい目をみる

企業と国民の利害対立

安倍首相はどう対応する?

 裕福な「62人の富」が、世界人口のうち、経済的に恵まれない下から半分(約36億人)の資産の合計とほぼ同じだった(国際NGO『オックスファム』報告書、2015年)。資本主義がグローバル化した結果、生じた「所得格差」への不満は世界各国で沸騰する。
 そのリアルな現状が「パナマ文書」で暴露された。
 パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した、電子メールや企業情報、個人情報など約1150万通もの文書のリークである。タックスヘイブン(租税回避地)を利用して、資産隠しをしていた世界首脳や著名人が4月3日、その金額とともに実名入りで明らかにされた。世界の「富める」エリート層への影響は計り知れない。
 「パナマ文書」の発表後、アイスランドのグンロイグソン首相はいち早く辞任した。英国のキャメロン首相は亡父のタックスヘイブンでの金融取引が発覚し、釈明に追われている。ロシアのプーチン大統領の側近や、中国の習近平国家主席の親戚、パキスタン首相の親族らの名前が挙がった。
 過去にも、CIA(米中央情報局)元職員、エドワード・スノーデン容疑者や、内部告発サイトのウィキリークスによるリークがあったが、今回はケタ外れに量が多く、何と2・6TB(テラバイト)に達する。「パナマ文書」は、「持たざる者」と「富裕層」との格差を露呈し、国家自体を揺るがしている。首脳ら周辺が資産隠しをしていたわけであり、持たざる者の怒りは倍増する。
会談を前に、フランスのオランド
大統領(左)の出迎えを受ける
安倍首相=2日、パリ(共同)
 米国では、上位10%の富裕・エリート層の所得が、国民全体の約50%を占め、政治や経済までも牛耳る。一般庶民は、政治や経済の壁を乗り越えられず、既存の社会システムや政府に対して不満を鬱積させる。
 それが米大統領選で、民主党候補者指名でリードする、エリートのヒラリー・クリントン前国務長官に対する、非エリートで共和党首位を走る不動産王のドナルド・トランプ氏や、民主党のバーニー・サンダース上院議員への支持となって現れている。
 今回のリークで、日本や米国の富裕層の名前も挙がってきている。情報を誰がリークし、そのメリットを誰が享受するのか。その点をよく考える必要があるだろう。
 米ワシントンで先週開かれたG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議では、「パナマ文書」問題を受けて、税金逃れの追及に協力しない国には制裁も辞さないという方針を打ち出した。来月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)でも話題に出るはずだ。
 日本でも一歩間違えば、米国と同じく「格差」が問題となりかねない。夏の参院選にも影響してくるだろう。安倍政権の課題はグローバル化している。(拓殖大学海外事情研究所所長、川上高司 夕刊フジ 2016.4.21

まさに楽園のタックスヘイブン

節度と嗜みを失った租税回避は危ない

 現行法では違法ではない、と言われても、倫理的にどうかしら、と思うようなことがある。
 タックスヘイブンを利用しての行き過ぎた節税策などはその類で、法の規制を潜脱せんがためにあれこれ工作しているようなところが私のような普通の弁護士にはなじめないところである。
 あれこれ知恵を駆使しているようなところがあるから、頭がいいなあ、とは思うが、正々堂々とやっているようにはとても思えないから、どうもダーティなビジネスのような感じがする。
 法の規制の網を潜ろうとしているのだから、どこか後ろめたい。ブラックとまでは言えないが、どこか薄汚れているという意味でグレイなんだろうと思う。
 納めなくてもいい税金を納めることはない、というのは正論である。しかし、納めるべき税金を納めないために、その道の専門家が集まってあれこれ抜け道を探す、あれこれ知恵を授ける、というのはどうも私の性分には合わない。
 パナマ文書が外部に流出して、世界各国の富裕層や有力な政治家、著名な企業や法律事務所、各種コンサルタントを巻き込んでの大騒動になっているが、隠し事はいつかはバレるものだと思うことである。
 知恵を駆使すること自体は、決して悪いことではない。知恵はないより、あった方が遥かにいい。
 しかし、肝腎なことは、すべてがオープンになっても何ら恥じることがないというレベルにまでその知恵を昇華させておく必要がある。
 節度と嗜みを失った租税回避は、一見もっともらしく見えてもどこかおかしいのだから放任すべきではない、というのが私の感想である。
 パナマ文書に名前が挙がっている方々や企業の関係者は多分今頃肝を冷やしておられるだろうが、これは仕方がないと言うべきだろう。いずれは、日本の課税当局もこの分野の研究に力を注いでいくはずである。(元衆院議員、弁護士・早川忠孝 2016.04.15
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