人質テロ、東京は次の「標的」になり得るか
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人質テロ、東京は次の「標的」になり得るか

バングラデシュの首都ダッカで、邦人7人を含め20人が犠牲となる襲撃事件が起きた。イスラム過激派組織による卑劣なテロは到底許し難いが、武装グループが外国人を選別し「標的」にしたという事実は見逃せない。五輪開催を4年後に控えた東京も「聖戦」のターゲットになり得るのか。

バングラデシュの首都ダッカで、邦人7人を含め20人が犠牲となる襲撃事件が起きた。イスラム過激派組織による卑劣なテロは到底許し難いが、武装グループが外国人を選別し「標的」にしたという事実は見逃せない。五輪開催を4年後に控えた東京も「聖戦」のターゲットになり得るのか。

増え続けるテロリスト

「ホームグロウン・テロ」の恐怖

リスク回避は可能なのか

残虐非道の犯行

再び覚醒した日本人

 バングラデシュの事件はテロが遠い国の事件だと思っている多くの日本人を再び覚醒させました。最近では2013年のアルジェリアの襲撃事件で日揮の関係者10名が犠牲になりましたが、今回は国際協力機構の関係の技術者たちが比較的安全地帯の人気カフェで巻き込まれたことに「いったいどこなら安全なのだろう」と思わずにいられません。
 日本人も世界の僻地など隅々にまで進出して業務をしています。当然、テロが発生しやすい地帯、地域も多く、命がけの業務につかざるを得ません。こんな形の犠牲者が次々に起きてしまうと日本人がより萎縮しないか心配になります。日本人の技術は世界で必要とされていますが、これでは派遣できなくなってしまいます。
 自衛隊の海外派遣は国内で様々な議論を呼びました。私から見ればそれでも彼らは特殊な訓練を施したプロ集団です。一方、技術者たちはその専門分野の頭脳や技術を売りとしていますが当然、武装も訓練もしていない無防備状態です。自衛隊の海外派遣と同一尺度で考えてはいけないのかもしれませんが、なにか腑に落ちません。もともとラマダンで手薄な時にテロが起きやすいと警告されていた中での事件、本当に何か対策はなかったのでしょうか?(中略)
 イスラム教徒はその出生率の高さから急速にキリスト教徒を追い上げています。最近の調査によると2010年時点でキリスト教徒とイスラム教徒の比率は31%と23%。これが2070年には双方が拮抗するとされています(日経)。確か数年前の日経ビジネスの特集ではもっとペースが早いということが書かれていた記憶があります。テロリストの多くはイスラム教の原理思想者の主義主張に端を発しています。そしてその原理は教徒同士の戦いでもあり、現代キリスト教のように一定の落ち着きは見せていません。
 考えれ見れば歴史の多くは宗教がらみの戦争でした。今、我々は残念ながら新たなる宗教戦争の真っ只中にいますが5年後、10年後の教科書には911に端を発したテロとの戦いが「新たな形の世界戦争」として定義され、記載されることになるかもしれません。我々は第二次世界大戦以降、局地戦争を除き、平和な時代を築き上げてきたといいますが、実際には日々、世界の各地で起きているこのテロとの戦いは世界規模の戦争そのものであると言い切ってよいでしょう。
 日本にはテロは無縁だと言わず、それこそ政府やマスコミがもっと真剣にこの問題を取り扱うべきだと思います。オウム真理教の時はあれだけ大騒ぎしましたがそれも立派なテロだったのですから。(岡本裕明「外から見る日本、見られる日本人」2016.7.3

いつ国内で起きても不思議じゃない

歴史は繰り返す?

スポーツの祭典も標的

何ともお粗末な民進、共産の官邸批判

 バングラデシュの首都ダッカのレストランで起きた武装グループによる襲撃で日本人7人が犠牲になった。昨夜11時半過ぎのニュースを見ながら、一番心配していたことが現実となり、怒りが込み上げてきた。
 バングラデシュの発展の為に働いていた人をどうして殺すのか。無差別殺人ともいえるテロは断じてあってはならない。それにしても民間人として国際貢献している人の悲しい結末に何とも言えぬ思いである。
 見えざる敵テロとの戦いは1国だけで防げるものではない。各国連携し、何よりも情報の共有が大事である。安倍総理はバングラデシュ政府に事件発生後すぐさま邦人の安否確認、保護を伝えていたが、賢明な判断である。
 報道によると民進党の江田代表代行は、菅官房長官が、2日午後から不在だったことを批判しているが、何ともお粗末な話である。安倍総理、萩生田、世耕両官房副長官は、官邸でしっかり陣頭指揮をとっている。
 共産党の志位委員長も、菅官房長官の不在を非難しているが、共産党は何でもクレームをつけてくる。司々(つかさつかさ)その任にある者がきちんと対応していることを評価しない連中に、やはりこの日本をまかすことは出来ないとつくづく思うのは、私一人ではないだろう。
 犠牲になられたご家族の皆様に、心からのお悔やみを申し上げる次第である。あわせて、日本を代表してバングラデシュ発展の為、亡くなられた7人の無念さを考えるとき、ただただ可哀想でならない。テロはあってはならないし、許されるものではない。国際世論一丸となっていくべきである。(元衆院議員、鈴木宗男「ムネオ日記」2016.07.03
民進・岡田克也代表 さっそく政府テロ対応を批判「アイムノットソーリ発言は恥ずかしい話」(産経ニュース2016.07.03)

こんなにも異なる過激派組織

日本人は「イスラム国」を知らなさすぎる

バングラデシュのお兄ちゃん

 ぼくがもう20年近く行きつけのある居酒屋さんがいる。そこに、バングラデシュから来た、気のいい兄ちゃんがいた。ハッピを着て、一生懸命働いていた。いつもにこにこ、笑っていた。
 その兄ちゃんの顔は、どういうわけか横長で、お豆のようだった。それで、生ビールを頼むと、ドン! と勢い良く持ってきた。ぼくはせっかちだから、すぐに注文しようとすると、「まずは乾杯してください!」と言うのだった。
 バングラデシュから来て、日本人以上に日本語がうまく、気働きができて、ほんとうにいい兄ちゃんだった。その兄ちゃんが、その居酒屋の看板で、心の支えで、笑顔の中心だった。
武装集団に襲撃された飲食店
=7月3日、ダッカ(共同)

 そのバングラデシュの兄ちゃんが、ある時、店にいなかった。マスターに聞いたら、お母さんの病気のせいで、国に帰ったのだという。国に帰って何をしているのか、と聞いたら、商売をしているという。
 あのお兄ちゃんのことだから、バングラデシュに帰っても、きっと、相変わらずの気働きで、元気に飛び回っているに違いない。お母さんのご病気が心配だが、無事回復されていることを祈りたい。
 今回の事件で、背景となるバングラデシュ国内の政治的対立などが報じられると、あの兄ちゃんのことを思い出す。そして、ある国に対するイメージは、その国の人をひとりでも、親しく知っているかどうかで全く違うのだと、国を超えて友人を持つことの大切さを、改めて実感するのである。(茂木健一郎フェイスブック2016.07.04
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