ドイツ銀行危機、日本株大暴落のXデー
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ドイツ銀行危機、日本株大暴落のXデー

米司法省から住宅担保ローン(MBS)に絡む不正転売で巨額の制裁金を求められたドイツ銀行が破綻危機に瀕している。ドイツのメルケル首相は支援しない方針を打ち出しているだけに懸念は拡大の一途のたどる。ドイツ発金融危機の日本への影響は必至とみられ、「日本株大暴落のXデー」もいよいよ現実味を帯び始めた。

米司法省から住宅担保ローン(MBS)に絡む不正転売で巨額の制裁金を求められたドイツ銀行が破綻危機に瀕している。ドイツのメルケル首相は支援しない方針を打ち出しているだけに懸念は拡大の一途のたどる。ドイツ発金融危機の日本への影響は必至とみられ、「日本株大暴落のXデー」もいよいよ現実味を帯び始めた。

「ミスター円」が読み解く

世界が背負い続ける十字架

秘策は米銀との合併?

リーマン級危機、ドイツ銀は大丈夫か

 ドイツ銀行の経営危機問題が市場で話題となっています。一部からはリーマンショック級の危機になるとの声も聞こえてきますが、ドイツ銀行の経営は本当に危ないのでしょうか。
 ドイツ銀行の株価は今年に入って急落しており、9月末には一時、10ユーロを割り込む水準まで売られました。同行の経営が厳しい状況となっているのは事実であり、2015年12月期の決算は約68億ユーロ(7790億円)の赤字となっています。
 一部からはドイツ銀行は多額の不良債権を抱えており、場合によってはリーマンショック級の危機が発生するとの声も出ていますが、状況は少し違っているようです。ドイツ銀行は、不良債権で苦しんでいるというよりは、マイナス金利政策による利ざやの縮小で儲からなくなっており、これが赤字の原因となっているからです。
 EU(欧州連合)の銀行監督機関であるEBA(欧州銀行監督機構)は7月、主要行における健全性の検証(いわゆるストレステスト)を行いました。ドイツ銀行はあまりよい結果ではありませんでしたが、自己資本がマイナスになるといった状況にまではなっていません。イタリアのモンテ・パスキなど多額の不良債権を抱えている銀行がたくさんあることを考えると、ドイツ銀行だけが特段に悪い状況というわけではなさそうです。
 それでも市場がドイツ銀行の経営を不安視しているのは、ドイツ銀行はドイツ最大の銀行であり、世界の金融市場に対して極めて大きな影響力を持っているからです。もしドイツ銀行に何かあった場合に市場が受ける影響を考えると、どうしても敏感にならざるを得ないわけです。
 これまでドイツは、スペインやギリシャなど債務問題が顕在化した国に対して厳しい姿勢で臨んできました。このため自国の銀行について安易に救済するとは言いにくい状態になっています。こうしたことも市場の不安心理を大きくする要因となっているようです。
 先ほど説明したようにドイツ銀行が儲からなくなっている最大の原因は無理な貸し出しによる不良債権ではなく、マイナス金利による利ざやの縮小です。これに加えて米司法省が金融商品の不正販売問題で多額の制裁金を課しており、これも同行の経営を圧迫する要因になっています。マイナス金利は当分続く可能性が高く、このまま何もしなければ、同行の経営不振も継続することになるでしょう。
 ドイツ銀行の行員は目もくらむような高額報酬を得ていることで知られていますが、増資を行って経営体力を回復するためには、職員の大リストラは必至の状況です。また場合によっては他行との合併など金融機関の再編という形になるかもしれません。
(The Capital Tribune Japan、THE PAGE 2016.10.05

世界の首脳もわかっている

「欧州の盟主」に異変

噂で買って事実で売る

ドイツ銀問題と円高

 為替が、1ドル=100円台になっており、介入を期待する向きもあるようです。また、浜田参与が言っていますね。介入が必要だなんて。
 ということで、円高であると受け取る向きが多そうなのですが、では、何故円高に振れているのでしょうか?
 FRBが利上げを先送りしたから? でも、利下げをしたのならともかく、利上げを先送りしたくらいで、急にドル安円高に振れるものなのでしょうか?
 では、日銀が先日、長期金利を操作すると明言し、その目標値を0%程度に設定したことが、事実上の利上げと受け取られ、その結果、日米金利差が縮小してドル安円高に振れているのでしょうか? しかし、債券相場に精通している方なら、日銀の決定後、長期金利はむしろ下がり気味であることに気が付いている筈です。だから、日米金利差は、むしろ拡大しているのではないか、と。
 実際は、どうなっているのでしょうか? グラフをご覧下さい。
日米金利差 2016-9-28
日米金利差 2016-9-28
 確かに日本国債の利回り、つまり長期金利は下がり気味であるのですが、日米金利差は拡大するどころか縮小しているのです。
 何故日米金利差は縮小しているのでしょうか?それは、日本国債の利回りが低下する以上に、米国債の利回りが低下しているからなのです。
 では、何故米国債の利回りが、ここにきて急低下しているのでしょう? その答えは、再びドイツの銀行の経営不安問題が頭をもたげているからだ、と。つまり、リスクオフの状態になっているのが理由だというのです。
 リスクオフになると、それまでの円キャリートレードの巻き戻しが起きるので…つまり、海外に出て行っていた資本が日本に戻ってくるので、そのときに外貨から円に切り替えられ、円高が起きやすくなると言われています。
 浜田参与とか最近の財務省の官僚たちは、盛んに投機的という言葉を使いたがりますが、そうした円高の理由が分かれば、そのような円買いが日本を狙い撃ちした投機ではないことがすぐ分かりそうなものですが…どういう訳か投機という悪者を作り出して、介入を正当化したい考えなのです。
 でも、そもそも円キャリートレードが起こるのは、日銀がゼロ金利どころかマイナス金利政策などを採用していることに原因がある訳ですから、そうした現象が起きることを嘆いても仕方ないとしか言いようがないのです。(「小笠原誠司の経済ニュースゼミ」 2016.9.28

導入は正しかったのか

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