ASKAの薬物中毒は犯罪か、病気か
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ASKAの薬物中毒は犯罪か、病気か

逮捕直前の不可解な言動に、薬物乱用の怖さを感じた人も多いのではないだろうか。大物ミュージシャン、ASKAが覚醒剤使用の疑いで再び逮捕された。むろん、違法薬物の使用は決して許されるものではないが、一方で彼は薬物依存の「患者」という見方もある。私たちは薬物依存症とどう向き合えばいいのか。

逮捕直前の不可解な言動に、薬物乱用の怖さを感じた人も多いのではないだろうか。大物ミュージシャン、ASKAが覚醒剤使用の疑いで再び逮捕された。むろん、違法薬物の使用は決して許されるものではないが、一方で彼は薬物依存の「患者」という見方もある。私たちは薬物依存症とどう向き合えばいいのか。

犯罪心理のプロはこう読む

「快感回路」の破壊的作用

経験者は語る

芸能界の特殊性が問題ではない

 スーパームーンの日に「モーニングムーン」を思い出し、先日、ワインレッドのシャツを買った際にも「恋人はワイン色」を思い出すなど、自分はなんてCHAGE and ASKAが大好きな人材だなと再認識していたら、ASKA再逮捕だ。ちょうどTLでは、ASKA逮捕へという報道としゃぶしゃぶ温野菜事件が重なっていて、神がかっていた。いや、笑えない案件だ、ともに。
自宅を出たASKA容疑者=11月28日午後、東京都目黒区(宮川浩和撮影)
 残念だなあとか、しょうもないなあとか、シャブ&ASKAとか、複雑な感情が渦巻く。不可解でもある。なぜに早くから「逮捕へ」という報道が各社から流れたのか。逮捕前になぜASKAは事実を否認する内容を連投したのか。「陽性反応が出た」と報道される一方、取り調べではASKAは否認を続けているという。真相は今後、明らかになるだろうが。
 ASKAが容疑通りに再び覚せい剤を所有し、使用していたとしよう。これを「心が弱い」とか「芸能人だから黒い世界とつながりがある」とかそういう話「だけ」で片付けてはいけない。これは、クスリの恐ろしさを物語る、皮肉にも「わかりやすい話」なのである。「クスリ」はその名の通り、何らかの心身の課題を解決しようとするものである。子供が使う風邪薬を含め、どんな薬にも副作用はある。覚せい剤は依存性が高いがゆえに、再犯に陥りやすい。
 所有や使用が事実だったら、執行猶予期間中のASKAは裁判で決まったとおり、懲役3年で収監される可能性が極めて高い。その間は完全に薬を断つことにはなるが、この期間も何らかの症状が出る可能性はあるし、出所後の再犯リスクも考えなくてはならない。
 このあたりは同じ芸能人でいうと、清水健太郎や田代まさしの例がわかりやすい。もっとも、彼らやASKAは芸能人で話題になる(見せしめ的な効果もある)。しかし、実際は普通の市民が覚せい剤に一度手を出したことにより悩んでいたりするわけだ。
 私がこう考えるようになったのは、2016年2月3日にTBSラジオ「Session-22」で放送された国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦氏と荻上チキ氏との対談を聴いたからだ。書き起こし版がシノドスに掲載されているので読んで頂きたい(【SYNODOS】薬物問題、いま必要な議論とは/松本俊彦×荻上チキ)
 この日の放送を聴いて、私はドラッグと芸能人に関する見方が大きく変わったのだった。いかに手を出させないかもそうだが、もし手を出してしまった人がいたらいかに社会復帰をサポートするのか。これもまた、いま、そこにある問題である。別にこれは薬物に限った話ではないのだが。というわけで、「心が弱い」とか「芸能人だから」という話で片付けてはいけないのだよ。SAY YES?(常見陽平「陽平ドットコム~試みの水平線~」2016.11.29

煽り報道は必要ない

弁護士も気を使う「分岐点」

依存症のダークサイド

謝罪じゃすまないタクシー車内映像

 タクシー会社チェッカーキャブは、11月30日午後、28日に覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されたASKA容疑者の直前のタクシー車内の映像を、テレビ各局に提供したことを認めて謝罪しました。しかし犯罪映像でもない安易な映像提供は、個人情報保護法に違反する。謝罪だけでは済まない事態というべきです。
 報道の自由や国民の知る権利を前提としても、今回のタクシー内の私的な会話の映像に「公益性」があるとは言い難く、報道機関の報道の在り方としても問題が残り、ASKA容疑者やその家族が、BPO(放送倫理・番組向上機構)に申し立てをするまでもなく、当然に、BPOの審査入りがあり得る事態だろうと思います。
 個人情報保護法の主位的所轄官庁は消費者庁です。しかもタクシー利用者も消費者です。二重の意味で、個人情報保護法を所管する消費者庁はただちに調査に入るべきです。またタクシーを所管する道路運送法上も、こうした個人情報のずさんな管理には問題があります。同法を所管する国土交通省は、タクシー会社との関係では、個人情報保護法については、消費者庁と共管官庁となります。つまり国土交通省は、個人情報保護法及び道路運送法に基づき、タクシー会社チェッカーキャブに対し報告徴求を促し、そのうえで、「どうして今回の個人情報が流出したか」の経緯も含めて公表し(この点が解明できなければ再発防止策が構築できない)、個人情報管理徹底の行政指導が必要な事態です。場合によってはタクシー事業の業務停止、許可取り消しもありうる深刻な事態というべきです。
 ネット上では、今回の映像に対する批判があいつぎ、タクシーの車内映像をマスコミに流したタクシー会社の詮索が始まっていた矢先に、今回、先に謝罪がなされた形ですが、今回の問題は、謝罪だけではすまされない、と思います。しかも今回の謝罪も、「どうして今回の個人情報が流出したか」の経緯が公表されておらず、中途半端なものですし、録画の理由も、「これには、防犯の観点の他、万が一の事故などの原因解明に活用することで、「安全・安心」の更なるレベルアップにつなげる目的もございます。」などと、「客」=消費者保護の視点が全く抜けています。
 ドライブレコーダでの録画は、犯罪防止だけでなく、運転手とのトラブルがあった場合にも、それを確認し対処する、お客のためのものでもあります。明らかな遠回りや乱暴な言葉遣いなど、消費者にとって、悪質なドライバーを駆逐させる効果も大きいし、実際、録画が決めてとなって、消費者の苦情を受け、タクシー代金が返還されたケースも既に出ています。
 つまり今回の謝罪文のような記載、すなわちドライブレコーダでの録画に対する、タクシー会社の自社優先の管理の発想が、今回の個人情報の安易な流出を許したのではないかとも懸念されます。消費者庁及び国交省は、早急にタクシー会社に対して調査を入れ、今回の事態が発生した経緯や原因などを公表し、再発防止策を講じさせるべきです。現代社会においては、ドライブレコーダは、レンターカーなどにも広がっており、一般消費者にとっては、その管理の徹底は、焦眉の課題になっていることもあり、なお一層、所轄官庁及びその担当大臣の役割は大きいです。(「弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版」2016.11.30

再犯までに見えた前兆

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