トランプ大統領から始まる中国大乱
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トランプ大統領から始まる中国大乱

トランプ政権がいよいよ始動する。米国が一国主義へと舵を切り、世界の覇権を狙う中国だが、トランプは中国と対峙関係にある国と立て続けに接触し、中国を苛立たせている。トランプ大統領の誕生によってアジア情勢は大きく変わることは間違いない。そして、その行方を左右する「主役」は間違いなく日本である。

トランプ政権がいよいよ始動する。米国が一国主義へと舵を切り、世界の覇権を狙う中国だが、トランプは中国と対峙関係にある国と立て続けに接触し、中国を苛立たせている。トランプ大統領の誕生によってアジア情勢は大きく変わることは間違いない。そして、その行方を左右する「主役」は間違いなく日本である。

日本はいまこそ大チャンス

加速する「反グローバリズム」

終わりの始まりを感じるトランプ

 なんともはや感じるトランプ次期大統領の記者会見でした。トランプ次期大統領への嫌悪感と不安とメディアの無力さが世界中に広がったのではないでしょうか。しかもメディアとの対立だけが目立ち、具体的な政策の中味がなかったために、金融市場も期待が外れドル売りとなりました。とくに、ロシア政府が長年にわたって、トランプ次期大統領を支援してきたという内容や、不名誉な情報をロシアが入手していることを記した英国情報機関の元職員による調査文書について報道したCNN、また全文を公開したBuzzfeedの記者に対してトランプ大統領が異常なほどの敵対心を示したことはかえって疑惑を深めています。調査文書全文(英語)は、BuzzFeed(日本語版)の記事内にリンクが貼られています(トランプ氏とロシアめぐる疑惑文書 BuzzFeedによる全文公開とその反応 )。 
1974年8月9日、米大統領を辞任してヘリコプターに乗り込み、ホワイトハウスのスタッフらに別れを告げるニクソン氏(AP=共同)
1974年8月9日、米大統
領を辞任してヘリコプターに
乗り込み、ホワイトハウスの
スタッフらに別れを告げるニ
クソン氏(AP=共同)
 きな臭い疑惑といえば、それで思い起こすのはニクソン大統領を辞任に追いやったウォーター・ゲート事件です。1972年に、ニクソン大統領の政敵である民主党本部への盗聴侵入事件が発覚したのですが、犯人がニクソン再選委員会のメンバーだったので政治問題化したのです。その2年2ヶ月後に、合衆国史上初めて大統領が任期中に辞任に追い込まれるという事態を招きました。
 ニクソン大統領は、ベトナムから米軍を撤退させ、ベトナム戦争終結を実現したり、それまで敵対していた中国を訪問し、米中関係を改善した大きな功績があるにもかかわらず、評価が低いのも、このウォーター・ゲート事件があったからです。トランプ次期大統領とロシアの関係を暴いた文書の真偽のほどは今のところわかりません。
 おそらく、これまでの時代なら闇のなかに葬られ、忘れ去られていくたぐいのものだと思います。しかし、BuzFeedの名が象徴しているように、今ではSNSで拡散され、その疑惑はネットのなかに存在し続けます。もし、議会がこの問題を追求し始め、第2のウォーター・ゲート事件に発展すれば、トランプ政権の基盤が揺らぎ、脆弱化します。
 これまでのツイート砲による企業恫喝には成功してきた強気なトランプ大統領も空回りし、米国の政治に空白がやってくるかもしれないのです。もうすぐ大統領就任ですが、始まる前から終わりの始まりを予感させる記者会見でした。さあ、トランプ次期大統領はこのスキャンダルをどう乗り切っていくのでしょうか。(「大西宏のマーケティング・エッセンス」2017.01.13

「暴言王」の本領発揮、トランプ初会見

間違った対中政策

対中関税の洗礼

一抹の不安があるアメリカ

 トランプ氏はどこまでアメリカの評判を落とすのかな、と実は心配している。今のままでは、トランプのアメリカは世界の指導者の地位から滑り落ちてしまいかねないぞ、さて、どうしたらいいだろうか、というところだ。アメリカファーストに舵を切ったのだから、エコノミックアニマルと一時的に揶揄された日本以上にトランプ氏はアメリカを経済大国にしていくための施策を推進するだろうと思う。
 多分、トランプ氏は、アメリカの国内産業やアメリカのプアホワイトと言われる人たちの生活向上のために邁進するのだと思う。アメリカが経済的に強くなり、国力が増強され、政治的にも経済的にもアメリカの社会が安定化に向かうのであれば必ずしも同盟国と位置付けられている日本にとっても悪いことではないと思うが、しかし、トランプ氏の治世の下でアメリカの社会が安定化に向かうのかについては一抹の不安がある。
中国の浙江省杭州市のサファリパークで飼育されているキジ科のキンケイ。ドナルド・トランプ次期米大統領に似ている、と評判になっている=2016年11月13日(ロイター)
中国の浙江省杭州市のサファリパーク
で飼育されているキジ科のキンケイ。
ドナルド・トランプ次期米大統領に似
ている、と評判
=2016年11月13日(ロイター)
 トランプ氏の治世は、どうも反知性主義になりそうだ。あの乱暴と言うか粗暴な言動はそうそう改まりそうにない。これから4年間のトランプ大統領の治世でアメリカは威信を大きく失うのではないかしら、と懸念している。今は、残念ながらトランプ氏に対して尊敬の念を表することが出来ない。まあ、何の影響力もない日本の一市民がアメリカの大統領を尊敬しようがしまいが何の関係もないだろうが、世界の首脳同士の間では他国の首脳に対して尊敬の念があるかどうかは、国際関係の将来を左右する結構大事な要因になり得る。
 トランプ氏の強みと弱みの双方を正しく理解しておく必要があるが、今のところトランプ氏は、政治家としてはよく分からない人だ。経済人としてのトランプ氏は、とにかく分かりやすい。目標を立てたらまっしぐらの「猪」、だと思っていれば、大きく間違えることはなさそうだ。さて、猪のトランプ氏を上手にコントロール出来る人はアメリカにいるのだろうか。ロシアのプーチンは、どうやらそれが出来る一人のようだが。(「早川忠孝一念発起・日々新たなり」2017.01.13

トランプは何者なのか

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