人類は「七つの地球」に移住できるか
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人類は「七つの地球」に移住できるか

39光年先の宇宙で地球によく似た7つの太陽系外惑星を、米航空宇宙局(NASA)が発見した。生命に不可欠な水が液体の状態で存在する可能性があり、地球外生命への期待も高まる。いつの日か、人類が「第二の地球」に移住できる日は来るのか。世紀の大発見の意義を読み解く。

39光年先の宇宙で地球によく似た7つの太陽系外惑星を、米航空宇宙局(NASA)が発見した。生命に不可欠な水が液体の状態で存在する可能性があり、地球外生命への期待も高まる。いつの日か、人類が「第二の地球」に移住できる日は来るのか。世紀の大発見の意義を読み解く。

やっぱり地球は奇跡の星だった

「オオカミ少年」にするな

「第2の地球」を気にするバチカン

 ケプラー452を公転している Kepler-452b(ケプラー452b)の発見ニュースを聞いて久しぶりに心が躍った。なぜならば、この太陽系外惑星は太陽系から約1400光年離れ、大きさや公転周期などが地球に酷似しているというからだ。すなわち、生命存在の可能性(ハビタブルゾーン)のある惑星というのだ。水の存在はまだ確認されていないが、確認できれば文字通り、“第2の地球”といえるわけだ。米連邦宇宙局(NASA)関係者が、「これまで発見された惑星の中で最も地球に似た条件だ。生命体の存在も考えられる」と、興奮気味で報じたのも不思議ではない。
地球(左)と直径が1・6倍ある
「ケプラー452b」(右)の
想像図(NASA提供・共同)
 NASAが今月23日、ケプラー452bの存在を発表する際、同惑星を「地球のいとこ」という表現を使い、地球と同惑星の類似性を強調している。恒星ケプラー452が太陽に似ていることもあって、惑星452bを取り巻く状況はこれまで発見された惑星以上に地球のそれに似ていると想像できるわけだ。
 ところで、ケプラー452b発見のニュースに強い関心を払い、フォローしているのは世界の天文学ファンだけではない。ローマ・カトリック教会総本山、バチカン法王庁の天文学者たちもそうだ。バチカン天文台のホセ・ガブリエル・フネス所長は、「ケプラー452bで生命体が存在可能か確認することが急務だ。可能となれば、神学者はそれについて論じなければならないだろう」と指摘し、ケプラー452b発見の意義を強調している。
 フネス所長は25日、バチカン放送とのインタビューの中で、「今回発見された惑星に生命体の存在が可能か否かが判明するまで多くの時間がかかるだろう。科学者たちはケプラー452bの組成や質量が地球と比べてどうか、大気の状況はどうか、などを調査しなければならない。全てが判明するまで10年はかかるかもしれない」と慎重な姿勢を崩していない。
 キリスト教の世界観によれば、神は人間を含む万物万象を創造した。その中にはケプラー452bも当然含まれていることになる。その惑星に別のアダムとエバが存在していたとすればどうだろうか。聖書66巻には地球外生命体の存在云々について直接言及した個所はない。だから、ケプラー452bで生命体の存在が判明したならば、神学者は新しい挑戦に遭遇することになる。
 神は地球上だけに愛する人間を創造したのではなく、姉妹惑星にも同じように息子、娘たちを創造していたとすれば、地球中心の神観、生命観、摂理観の修正が余儀なくされる。中世のキリスト教会は天動説が否定された時、大きなショックを受けたが、21世紀のキリスト教会はそれ以上の大きな衝撃を受ける可能性が予想されるのだ。バチカンは1891年、ローマ法王レオ13世時代(在位1878~1903年)にローマ郊外のカステル・ガンドルフォにバチカン天文台を開設した。伝統的にイエズス会の天文学者が管理している。バチカンは米国のアリゾナ州にも独自の天文台で観測を行っている。
 フネス所長は、「科学と信仰は互いに相手を否定する対立関係ではない。むしろ、互いに必要としている関係だ」と説明する。ちなみに、同所長は5年前、バチカン日刊紙オッセルバトーレ・ロマーノとのインタビューの中でも、「神の信仰と宇宙人の存在は決して矛盾しない。神の創造や救済を疑わず、人間より発達した存在や世界を信じることは全く正当だ」と主張し、注目された。同所長によると、バチカンが主催した「宇宙と生命」という専門家会議では、宇宙に人間以外の生命体が存在しても不思議ではない、という意見が主流を占めたという。(長谷川良「ウィーン発『コンフィデンシャル』2015.07.27)

地球外生命探査の革新

太陽の数百倍長い寿命

宇宙旅行で生命体に出会える?

 宇宙に旅行して何が面白いねんとか野暮なことは申しませんが、神様がいざというときに地球を脱出し、宇宙の逃れるように潜在意識の奥深くに焼き付けたのか、究極の人と違ったことを行う達成感を味わいたいからか、宇宙旅行というと心がときめくひとが多いようです。そして、民間では、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOはBlue Origin社、テスラのイーロン・マスクCEOはSpaceX社をそれぞれ設立し、互いに巨額の資金を注ぎ込み、その実現を目指して競い合っているのが面白いところです。
2016年9月、開発中の有人宇宙船に
ついて説明するスペースXの
イーロン・マスクCEO(AP=共同)
 イーロン・マスクCEO率いるSpaceX社は、先月、イスラエルの衛星通信会社スペースコムの通信衛星を打ち上げる予定だったファルコン9が爆発事故を起こしているにもかかわらず、「人類が辿る道は2つしかない。ひとつは地球に永久に残って滅亡を待つこと。あとひとつは多惑星に住める種になることだ」として、事故から間もなく火星移住構想をぶちあげています。まるでSF版のノアの箱船ですが、いくらなんでも事故直後の構想の発表だと、ノアの箱船に乗ったつもりが、実は宇宙の墓だったということにもなりかねません。
 ファルコン9の事故は、ライバルによる破壊工作で爆発を起こしたという陰謀説も一部に流れ、まるで映画「ミッション・インポッシブル」みたいです。構想をぶち上げ、イメージ回復を狙ったとすれば、なんだか、まだ自動運転とはいえない技術を「自動運転」と錯覚させるような訴求を行い、事故を起こしたテスラと同じような怪しげさを感じてしまいます。
 ライバルのジェフ・ベゾスCEOも負けていません。昨日、打ち上げ時にロケットに異常があった場合、乗員を安全に退避させるための乗員安全確保システムの実験を行い、乗員カプセルが無事回収されたばかりか、おまけのようにロケット自体も垂直着陸に成功させています。
 まずは、乗客の安全性をアピールしたこちらのほうに軍配があがるのかどうかはわかりませんが、米国の富豪をランキングした今年の「フォーブス400」では、ジェフ・ベゾスCEOが、ウォーレン・バフェットを抜いて2位に浮上したようで、すくなくとも資金力ではジェフ・ベゾスCEOのほうが勝っているのでしょう。
 日本では堀江貴文さんが出資し、宇宙企業インターステラテクノロジズを設立していますが、こちらは打ち上げコストを飛躍的に下げることへのチャレンジです。クラウドファウンディングで資金集めもやって、「2016年夏に北海道広尾郡大樹町にて、高度100kmを超える宇宙観測ロケットを打ち上げます!」と宣言していました。コンセプトはいいと思うのですが、ところで、打ち上げは成功したのでしょうか、今年は北海道の天候が大荒れだったので、まだ打ち上げられていないのでしょうか。インターステラテクノロジズのホームページにも触れられておらず、またその結果が検索してもでてこないところが謎です。(「大西宏のマーケティング・エッセンス」2016.10.06

宇宙の隣人はどこにいるのか

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