外国人労働者はどこまで受け入れるべきか
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外国人労働者はどこまで受け入れるべきか

日本で働く外国人労働者の数が初めて100万人を突破した。政府は労働力不足を理由に、高度人材の受け入れに積極姿勢をみせるが、現実には技能実習制度や留学生を通じて単純労働者の流入が急増している。場当たり的な対応では、いずれ「移民問題」に直面する。日本は外国人労働者をどこまで受け入れるべきか。

日本で働く外国人労働者の数が初めて100万人を突破した。政府は労働力不足を理由に、高度人材の受け入れに積極姿勢をみせるが、現実には技能実習制度や留学生を通じて単純労働者の流入が急増している。場当たり的な対応では、いずれ「移民問題」に直面する。日本は外国人労働者をどこまで受け入れるべきか。

戦わずして占領できる

リスクを増大させる政府の対応

日本は既に「移民国家」

「賃上げ」と逆行する政策

 お金は眺めるものではない、お金は使うものだ。内部留保を溜め込まないで、設備投資に回したり、賃上げに使うべきだ。これは、麻生副総理がいつも言っているセリフです。この主張の正当性についてはともかく、麻生副総理を含め安倍政権が、賃上げを実現して景気が良くなってほしいと願っていることはこれでよく理解できるのです。
参院予算委員会で答弁する麻生太郎副
総理兼財務相=2月28日、国会
参院予算委で答弁する麻生
太郎副総理=2月28日、国会
 賃上げがままならないようでは、消費拡大も期待薄。それはそのとおり。では、なぜ賃金は思ったほど上がらないのか? 賃金とは労働の対価です。つまり、労働に対する需要と供給の関係で基本的には決まります。労働に対する需要が大きくて、その一方で供給が限られていると、賃上げの圧力は増すのです。その一方で、余剰労働者が多く存在している場合には、なかなか賃金は上がりません。というか低下することさえあり得ます。
 人手不足が問題だなんて言われている割には、思ったほど上がらない賃金。なぜなのでしょう? その答えは、外国人労働者をガンガン受け入れるような政策を政府が行っているからなのです。厚生労働省は毎年、10月末現在の外国人労働者の数を公表していますが、2016年は、前年に比べて約2割近くも増え、108万人になったとされています。
 中国人が最も多く、34・4万人。次いで、ベトナム人、フィリピン人と続くのです。技能実習などの名目で比較的安い賃金で外国人労働者を働かせていることは皆さん、ご承知のとおりです。雇い主にとっては、少しでも安い賃金で真面目に働いてくれる労働者であれば、それが外国人であろうと日本人であろうと関係ないのかもしれません。
 しかし、だとしたら、麻生副総理が、企業経営者に向かって賃金を上げてやれ、と説教を垂れることと如何に矛盾しているかと言いたい! そのような安い労働力を国内に入れておいて、どうして賃金が上がるでしょう? トランプのように壁を作れとはいいません。しかし、完全失業者数の半分を超える外国人労働者を受け入れておいて、雇用を創造するために財政出動が必要だなどという考えは、どう考えてもおかしいとしか言いようがありません。(小笠原誠治の「経済ニュースゼミ」 2017.01.28

訪問介護への解禁 必要か

恒常化した人手不足

「平等に貧乏になる日本」に思うこと

 上野千鶴子氏の意見が物議を醸しているようだ。東京新聞でこの意見を読んだが、私の見方と半分は一致している。この上野千鶴子氏の事実としての予測(少子化・人口減少はもはや止められないということ、移民を日本に大量に受け入れたときに社会的混乱が生じるということ)は現状での事実予測としては当然でしょう。
 少子化は、もはやどうしても止めることはできない。仮に、今の30歳以下の女性が明日全員子供を産んでも、日本の人口減少は止められないそうだ。その理由は、もはやその年代の女性の数が劇的に減少しているから。(中略) 結局、日本の少子化・人口減少は不可避で、その結果、近い将来、日本の国民経済、国家財政と社会保障システム(年金等)は破綻することが避けられない現実なのだそうです。
 このような日本経済が下降線をたどるときに、大量の移民を入れれば、外国人・移民と職をめぐって競争となり、そうなれば日本人お得意の「右ばね」が働き、日本社会での「人種差別」が横行し、欧州のような「右翼民族主義勢力」が台頭することは不可避でしょう。
 もちろん、これとたたかうリベラル派や社会民主主義勢力も必ずいますが、これがけっして日本では多数派にならないことは、明治維新以後の現代までの歴史を見れば明らかです。今後、今の若い日本人が、自由と平等、平和と民主主義を愛して、外国人に対する人種差別を憎み、右翼とたたかう自立した「市民」に変貌するなんてことはありえないでしょう。逆に右翼の先頭にたちそうだし。このあたりまで、まったく上野千鶴子氏と同じ予想。違うのは、そのあとです。
 「政府」と「経営者層」は、必ず、外国人移民を大量に日本に入れるでしょう。そうしなければ、国力と経済力を維持できないからです。国内に排外主義がはびこっても、国力(財政)と経済(儲け)を維持するために外国人や外資導入は必須です。そのため、右翼民族主義が発生しても、それを利用して政権を奪取し、維持しようとする政治勢力(政治家)が日本の主流となるでしょう。そして、治安維持のため警察権力を強化し(盗聴と共謀罪のセット)、大量の移民と外資導入を活用して国力と経済を維持するということに必ずなると思います。でもって、憲法改正という結果になりかねない。
 みんなそろって政策的に平等に貧乏になるなんて、上野千鶴子氏の予測するような綺麗事では絶対すまないでしょう。「貧乏」になるときは、社会の混乱と人々の不幸せが大量に起こる時代なんだよね。我ながら、絶望的だな。上野千鶴子氏は、実は私と同じように絶望的に考えているんだけど、それでは救いがないと思って、「平等に貧乏になる日本」って言っているだけなのかもしれない。(「夜明け前の独り言」弁護士、水口洋介2017.2.12

憎しみと差別の歴史が再び始まる

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