フリマアプリ「メルカリ」の正体見たり
239

テーマ

フリマアプリ「メルカリ」の正体見たり

現金に大量の領収書、「妊娠菌」付きのコメ…。これらはいずれもフリマアプリ「メルカリ」に出品されたモノである。今さら驚く必要もないが、ネット商取引が始まってからというもの、この手のいたちごっこが止むことはない。トンデモ出品が後を絶たないメルカリ騒動の背景を読む。

現金に大量の領収書、「妊娠菌」付きのコメ…。これらはいずれもフリマアプリ「メルカリ」に出品されたモノである。今さら驚く必要もないが、ネット商取引が始まってからというもの、この手のいたちごっこが止むことはない。トンデモ出品が後を絶たないメルカリ騒動の背景を読む。

90年代から進歩がない

「ドボン」するのも時間の問題

求められる売り手の「低姿勢」

超人気アプリに潜むワナ

 現金、領収書、妊娠米…。常軌を逸したトンデモ商品の出品が明らかになったフリーマーケットアプリ「メルカリ」。場合によっては犯罪への加担が懸念される商品もあり、フリマアプリの危険性が注目されている。運営会社はすでに対策を講じているが、規制をかいくぐっていくのが世の常であり、便利なネット売買にさまざまなワナが潜んでいる。
ポテトチップスの販売休止騒動でメルカリにも
「ピザポテト」など数々の商品が出品されていた
 メルカリは2013年にサービスを開始し、すでに国内だけで4千万ダウンロード、1日の出品数は100万件以上とされる超人気アプリだ。出品者が値段を決め、買い手がつけば売買が成立する手軽さが人気の理由という。
 確かに出品されている数が多く、アプリを見ているだけでも面白い。だが、多数の古着やカバンといった定番品に紛れて「みかんホルダー」(300円)、「占います」(5千円)、「飲みかけのウーロン茶」(3万円)など、こんなもの買う人がいるのかと首をかしげたくなる出品も目立つ。これまでに、本来ならゴミでしかないトイレットペーパーの芯が工作に使うニーズで売れたケースが話題になった。
 こうした中で「現金」の出品が相次いで確認されたのは今年4月。「1万円札」が1万3500円で出品されるなど、額面以上の値段がついていたという。中には数十万円単位の出品もあった。出品者の目的は定かではないが、犯罪で得た現金のマネーロンダリング(資金洗浄)の可能性があるようだ。他にも、領収書やチャージ済みの交通ICカードのほか、妊娠しやすい菌が付いたとうたった白米もあった。これに対し、運営会社「メルカリ」は現金などの出品を禁じたうえ、24時間体制で監視し、規約に反した出品は削除するといった対策に乗り出している。
 ただ、この騒動の中、新たに社長に就任した小泉文明氏は、利用者保護の重要性を強調しつつ、過度な規制に否定的な見解を示している。自由な売買を制限したくないという思いは理解できるが、結果的に盗品の売買や詐欺行為になりかねない出品を見分けるのは困難で、知らないうちに利用者が犯罪に加担してしまう危険性は完全に排除できないだろう。
 スマホの急速な普及で便利なアプリが次々と開発されることは利用者にとってプラスだが、一方で悪用される危険性を常に意識しておかなければ、思わぬ落とし穴にハマりかねない。(iRONNA編集部)

「現金売買問題」国会でも

リユース業界を一変させた「メルカリ」

「メルカリ」などのあおりを受けている
リユース業界最大手のブックオフ
 「業績の早期回復と企業価値の向上を図りたい」。リユース業界大手のブックオフコーポレーションは、4月10日、松下展千社長が取締役に退き、後任に堀内康隆取締役執行役員が昇格する人事を決め、経営の立て直しを進める方針を明らかにした。
 全国で主に「BOOK OFF」(ブックオフ)を展開する同社が社長交代に至ったのは、2017年3月期の営業損益が4億円の赤字になる見通しで、主力の本や衣料の販売が伸び悩んでいるためだ。こうした業績不振の背景にあるのは、フリーマーケットアプリ「メルカリ」のようなリユース品の新たなネット売買ツールの急速な拡大がある。
 ブックオフは店舗型で、個人が不要になった本や衣服などを持ち込む。買い取った商品は売れるまで店舗で保管する必要があり、店員の人件費としてコストがかさむ。一方、売り手側からみれば、保存状態が良いものでもかなり低額でしか引き取ってもらえないのが現状だ。だが、メルカリを利用すれば、店舗に持ち込む手間が省けるだけでなく、買い手と事実上直接売買するだけに、思わぬ高値がつくこともある。ブックオフで売るより簡単で高価格になるなら、メルカリを使う方が言うまでもなく利点が多い。要はメルカリのビジネスモデルは双方にとってメリットが大きく、事業規模が拡大し続けるのも理解できる。
 ネット通販の大手「アマゾン」が台頭し、店舗で物を買う人が減少したことで、百貨店や量販店などの売り上げも伸び悩んでいる。結果的に即日配送といった過度のサービスで運送業者が配送しきれなくなるなど、荷物の取扱量は増えてもさばききれない矛盾が生まれた。ブックオフに象徴されるリユース業界もネットを活用した新ビジネスのあおりを受けている点で、アマゾンによる流通業界の変化と同様だ。
 ただ、現金の売買といった違法行為になりかねない問題が浮上したメルカリについては、ビジネスとしては成功しているといえるものの、成長のスピードが速すぎただけに、事業者も消費者もついていけていないといえないだろうか。(iRONNA編集部)

日本唯一の「10億ドルベンチャー」

フリマアプリ「メルカリ」の正体見たり

みんなの投票

フリマアプリ「メルカリ」を使ったことはありますか?

  • ある

    49

  • ない

    106

  • 使いたいと思わない

    84