アベノミクスの進むべき道

アベノミクスの進むべき道

日銀の黒田東彦総裁による異次元の金融緩和は見事に機能した。だが、今年4月の消費増税でその効果は打ち消された。日本経済再生の「切り札」ともいえるアベノミクスの成否は、民間需要を喚起する成長戦略「第3の矢」の真価にかかっている。試練を迎えたアベノミクスが進むべき道を考える。

エコノミストの目

  • アベノミクスの光と影

    アベノミクスの光と影

    アベノミクスは来年終わり頃には、その是非を問われるべきだと思っていた。是非を問うまでに時間が必要なのは、成長戦略は時間がかかるからである。ただしである。この2年間、第三の矢はまったく進んでいない。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストが斬る。

真価が問われる「第3の矢」

 今年4月、首相は予定通りに消費税率を5%から8%に引き上げた。この景気回復基調ならと踏んでの判断だったが、予想以上の「痛み」が列島を襲った。住宅・不動産業界は潮が引くように需要が減り、百貨店などの売り上げも一気に冷え込んだ。円安による生活物資の値上がりも相まって不況感が街を覆った。実質賃金は15カ月連続で前年割れが続く。
 前半戦を彩った「2本の矢」とは低金利と株高の状態を一時的に創出するカンフル剤にすぎなかったのか。10月末の日銀の追加緩和は、薬効が切れた末の「禁断の投薬」ともいえる。「持続的な経済成長」をもたらすには「第3の矢」(民間投資を喚起する成長戦略)が欠かせない。追加緩和は2回目の「第1の矢」であり、次は2回目の「第2の矢」として速やかに財政出動するとともに、「第3の矢」である成長戦略をより強力に進める必要がある。もはや2度目の「時間切れ」は許されない。
消費増税で消しとんだ薬効 追加緩和は「禁断の投薬」だったが…(産経新聞 2014.11.30)
成功のヒントは米免税措置にあり(産経新聞 2014.11.12)

弱き円の功罪

  • 円安はアベノミクスに不可避

    円安はアベノミクスに不可避

    弱い円は、安倍総理のリフレ政策の重要な柱である。大規模な金融緩和の推進は、円をドルに対して26%下落させ、輸入価格が上昇し、消費者物価を日銀の2%のインフレターゲットに向けて押し上げるのに役立った。しかし、弱い円は、日本にとって、もはや、良いことだけではないかもしれない。

師走の総選挙効果

株高でも救えない

  • 消せない「8%」の負の衝撃

    消せない「8%」の負の衝撃

    アベノミクスに代わる現実的な脱デフレ策はない。総選挙を通じて、安倍政権と与党はアベノミクスのまき直し策を明示し、野党側も建設的な対案をぶつけるべきなのだ。

増税先送りは吉と出るか

安倍晋三首相(自民党総裁)は30日、フジテレビ番組「新報道2001」に出演し、消費税率10%への再増税を来年10月から先送りすると決断したことに関連し、「財政を再建しなければならない。18カ月後(平成29年4月)には必ず上げる」と明言した。(産経新聞 2014.11.30

  • 増税先送り  この程度で金利「暴騰」ですか?

    増税先送り この程度で金利「暴騰」ですか?

    消費税増税は2017年4月まで先送りされた。10年物長期国債指標銘柄の金利は先送りが完全に明らかになった17日には0.470%と0.016%ポイント「暴騰」した。なぜ0.016%ポイントしか上昇しなかったのか。

アベノミクスの進むべき道

アベノミクス「第3の矢」が的を射るのに、いま最も必要な施策は何だと思いますか?

  • 96

    大胆な規制緩和

  • 52

    大胆な法人減税

  • 5

    大胆な外国人受け入れ

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