「世界最強の核保有国」北朝鮮に打つ手なし
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「世界最強の核保有国」北朝鮮に打つ手なし

「世界のどの地域も打撃できる最強のICBMを保有する核強国として米国の威嚇を終わらせる」。大陸間弾道ミサイルの試射に初めて成功した北朝鮮の声明は、決してただの脅しではない。狂気の独裁国家が核とICBMを手にすれば、もはや外交による対話など不可能である。現実を直視しなかったツケはあまりに大きい。

「世界のどの地域も打撃できる最強のICBMを保有する核強国として米国の威嚇を終わらせる」。大陸間弾道ミサイルの試射に初めて成功した北朝鮮の声明は、決してただの脅しではない。狂気の独裁国家が核とICBMを手にすれば、もはや外交による対話など不可能である。現実を直視しなかったツケはあまりに大きい。

やはり中国は何もしなかった

敵はトランプでも中国でもない

私の予測はなぜ的中するのか

北朝鮮も米中も「核」では変わらない

 ジョージ・W・ブッシュ米大統領時代の国務長官だったコリン・パウエル氏が、「使用できない武器をいくら保有していても意味がない」と述べ、大量破壊兵器の核兵器を「もはや価値のない武器」と言い切ったことがあるが、その「もはや価値のない武器」を手に入れるために依然、かなりの国が密かにその製造を目指し、ノウハウを入手するために躍起となっているのが、残念ながら世界の現状ではないだろうか。冷戦終焉直後、核兵器の全廃の時が到来すると考えた人々にとって、落胆せざるを得ない現実だ。
北朝鮮によるICBM発射を受け開かれた国連安保理の緊急会合=7月5日、ニューヨーク(共同)
 スウェ―デンの「ストックホルム国際平和研究所」(SIPRI)が3日、ホームページで公表したところによると、2016年の世界の核弾頭総数は前年比で460発減、マイナス3%の1万4935発だった。核弾頭を保有する国は、米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、そして北朝鮮の9カ国だ。1万4935発の核弾頭の93%以上は米国とロシアの両国が保有している。両国は文字通り、核大国だ。米国は今年初めの段階で6800発の核弾頭を有し、そのうち1800発は即実戦に投入できる状況にある。一方、ロシアは7000発の核弾頭を有し、そのうち1950発はいつでも使用できる状況下にあるという。英国は215発、フランス300発、中国270発、インド最大130発、パキスタン140発、イスラエル80発、北朝鮮は最大20発の核弾頭を有しているとみられている。
 SIPRIの研究報告者は、「北朝鮮は核兵器・弾道ミサイルの開発で技術的前進があった」と指摘。インドとパキスタンは核兵器製造の開発能力を高めているという。ちなみに、北朝鮮は4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」の発射に「成功した」と発表している。
 昨年の核弾頭数が減少したのは米国とロシアが核頭数の削減に関する両国間の締結に基づくもの。その一方、両国は核弾頭の近代化を模索している。米国は2017年から2026年の間で4000億ドルを核兵器の近代化、維持のために投入する予定だ。
 ところで、ウィーンには核爆発を監視する「包括的核実験禁止条約」(CTBT)の準備委員会暫定技術事務局がある。CTBTが1996年9月に国連総会で採択され、署名開始されて今年で21年目を迎えた。7月現在、署名国183カ国、批准国166カ国だが、条約発効に批准が不可欠な核開発能力保有国44カ国中8カ国が批准を終えていない。米国、中国、イスラエル、イラン、エジプトの5カ国は署名済みだが、未批准。インド、パキスタン、北朝鮮の3国は未署名で未批准だ。
 「核なき世界」を訴えたオバマ前米大統領はCTBTを批准し、世界の模範となりたかったが、上院で共和党の反対を受けて批准を完了できずに終わった。その後任、トランプ大統領は目下、核軍縮は緊急課題としていない。米国の出方を伺っている中国はここ数年、「議会で検討中」と言い訳するだけで批准していない。安保理常任理事国2カ国が未批准という現実がCTBT発効を阻止する最大要因となっていることは疑いがない。
 朝鮮半島の情勢は緊迫しているが、その主因というべき北朝鮮は、核兵器の破棄を要求する国際社会の圧力にもかかわらず、核開発を継続している。リビアのカダフィ大佐やイラクのフセイン政権が崩壊した主因は核兵器を所有していなかったからとし、核計画を破棄する考えはまったくない。厳密にいえば、核兵器を保有する他の8カ国も北朝鮮とあまり変わらない。彼らには核弾頭を率先して破棄し、核フリーを宣言する考えはまったくないからだ。「使えない価値のない兵器」は依然、21世紀に入っても価値ある兵器であり続けているのだ。(長谷川良「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2017.07.05

絶対に避けたい米朝衝突

再び緊張高まる朝鮮半島

 北朝鮮は4日午前、北西部の平安北道(ピョンアンプクト)から日本海に向けて、弾道ミサイル1発を発射した。約40分間、約930キロ飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に着水した。北朝鮮は同日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと表明した。
 米独立記念日を狙って、トランプ米大統領が設定したとされる「レッドライン」を越えた可能性がある。朝鮮半島の緊張が再び高まりそうだ。
コンテナ船と衝突した米海軍の「アーレイ・バーク」級イージス駆逐艦「フィッツジェラルド」=6月17日、伊豆大島沖
 日米両国は万が一の事態に備え、イージス艦を配置し、迎撃体制を構築している。海上自衛隊の4隻の「こんごう」型とともに、米海軍第7艦隊を中心とした約10隻でBMD(ミサイル防衛)にあたる。米側の中核となっているのが「アーレイ・バーク」級である。
 1970年代後半、イージスシステムを初めて搭載したのが「タイコンデロガ」級巡洋艦だ。「スプルーアンス」級駆逐艦として生産されていた船体を流用し、83年から94年までに計24隻が製造された。
 これとは別に60年代、「DX(次世代駆逐艦)計画」があった。駆逐艦の主任務は対潜戦だが、東西冷戦中、航空脅威の高まりも懸念された。そこで、イージスシステムを搭載した新しい駆逐艦を建造することを決めた。
 こうして、91年7月4日、独立記念日に合わせて「アーレイ・バーク」が就役した。名前の由来は、第2次世界大戦を戦い抜いたアーレイ・バーク提督(1901年~96年)だ。2017年までに62隻が就役しており、最終的にトータル76隻も建造される。
  「アーレイ・バーク」級は、各国のイージス艦のベースとなる。海自の「こんごう」型や「あたご」型、韓国海軍の「世宗大王(セジョンデワン)」級などが参考とした。中国海軍の「中華イージス」こと「052C型駆逐艦」もひそかにマネしたとされる。
 長年建造されてきたため、ヘリを搭載し、巡航ミサイル「トマホーク」を発射できるようにするなど、何度か大幅なモデルチェンジをしている。最近では、これにBMD能力を付与する改造も加えられている。
 第7艦隊に所属し、神奈川県・横須賀基地を母港とする第15駆逐隊は、8隻の「アーレイ・バーク」級で構成されている。そのうち、6隻がBMD対処能力を持つ。
 その1隻であるイージス駆逐艦「フィッツジェラルド」が先月、静岡県・伊豆半島沖でコンテナ船と衝突する事故を起こした。乗組員7人が亡くなる痛ましい結果となった。自力航行能力を失った同艦では、もはやBMD対処は不可能である。
 米海軍がハワイから別のイージス艦を日本近海へと送ろうとしていた矢先に、北朝鮮は冒頭の弾道ミサイルを発射した。たった1隻だが、「フィッツジェラルド」が抜けた穴は大きい。(フォトジャーナリスト・菊池雅之「最新国防ファイル」 ZAKZAK 2017.07.07

限定空爆では意味がない

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