内閣改造、首相の本心を私はこう読む
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内閣改造、首相の本心を私はこう読む

急落した内閣支持率、窮余の策となるか―。政権発足後、最大級の逆風に揺れる安倍総理が内閣改造を断行した。「結果本位の仕事人内閣」と名付けた新内閣の顔触れにサプライズはない。経験と実力を重視した人事の狙いは何か。iRONNAが総力特集で「総理の本心」を読み解く。

急落した内閣支持率、窮余の策となるか―。政権発足後、最大級の逆風に揺れる安倍総理が内閣改造を断行した。「結果本位の仕事人内閣」と名付けた新内閣の顔触れにサプライズはない。経験と実力を重視した人事の狙いは何か。iRONNAが総力特集で「総理の本心」を読み解く。

「崩壊前夜」もどこ吹く風

悪く言えば「逃げの改造」

期待するのは「父親殺し」

「火中の栗」は拾わない

マーケットは何を気にする?

 少し前まで盤石と見えた安倍晋三政権に揺らぎが見えて、わが国はどうやら「政治の季節」を迎えつつある。加計学園問題の処理のまずさなどもあり安倍政権の支持率は、各調査で軒並み大きく下げて、不支持率と逆転している。稲田朋美前防衛相が内閣改造まで保たずに辞任に追い込まれる一方、最大野党の民進党では、野田佳彦幹事長に続き蓮舫代表が辞任を決め、次の選挙に備えた「看板替え」が始まった。また、小池百合子東京都知事とその周辺は国政選挙に備えた政党を準備しつつあるようだ。それぞれの動きに政治的な議論はあるが、本稿では、現政権を擁護も批判もせず、株式市場・外国為替市場など「マーケットへの政治の影響」だけを考えることにする。
 来秋に自民党総裁3選を用意した安倍首相だが、解散総選挙、内閣総辞職、首相辞任などの大きな動きがいつ出て来るか分からない状況だ。マーケットの側から見て最大のポイントは「来年3月」まで安倍政権が保つかだ。来年3月には日本銀行の正副総裁人事がある。これを安倍首相が決めることができるか否かが重要な問題だ。安倍首相が引き続き金融緩和に積極的な総裁・副総裁を選ぶことができるなら、一足早く金融緩和の縮小を図りそうな米国・欧州に対して、日本の金融緩和政策が継続することで、円安(ないしは円高阻止)の効果があって、株価も上がりやすい(少なくとも下がりにくい)。
衆院財務金融委員会で質問に答える日銀の黒田東彦総裁(中央)。左は安倍晋三首相=2016年2月24日、国会・衆院第15委員室(斎藤良雄撮影)
衆院財務金融委員会で質問に答える日銀の黒田東彦総裁(中央)。左は安倍晋三首相=2016年2月24日、国会・衆院第15委員室(斎藤良雄撮影)
 しかし、例えば、来年3月以前に安倍首相が辞任するような展開になると、マーケットには動揺が走りかねない。
 仮に、世間的下馬評の高い石破茂氏が次の首相になった場合、日銀の総裁人事で黒田東彦(はるひこ)現総裁ほど金融緩和に積極的でない正副総裁を選ぶ可能性が大きい。加えて、来年10月に予定されている消費税率引き上げを強行する可能性が大きいとみられる。インフレ期待がしぼんで、デフレへの逆戻りが意識されることになろう。あくまでも筆者の直感に過ぎないが、対米ドルの為替レートで10円円高、日経平均で2000円安くらいの影響は軽くありそうだ。
 民進党や小池都知事に近い勢力が立ち上げる政党が間に合わないうちに、安倍首相が解散総選挙に打って出る可能性もある。この場合、議席は減らしても、自公で過半数の確保に問題はない、という見立てが多数説だが、選挙は水ものだ。大敗の責任を取って安倍首相辞任という可能性もないわけではない。悪材料だろう。
 マーケットと日本経済の都合から「だけ」の話だが、最も良いのは、安倍政権が長持ちして、来年3月に金融緩和に積極的な日銀正副総裁を任命し、来年10月に消費税率の引き上げを再度延期してくれることだ。実現するだろうか?(経済評論家・山崎元、zakzak 2017.08.03

小池知事の評価は「3R」

「有事」は起こるのか

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