またしても選挙報道がひどかった
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またしても選挙報道がひどかった

3年ぶりの総選挙は自民・公明与党の圧勝劇で終わった。国民は安定政権の継続を支持したわけだが、それにしても期間中にこれほど風向きがころころ変わった選挙も珍しい。その主因は言うまでもなく既存メディアの偏った選挙報道にある。罪深きはメディアか、それとも情報の受け手たる主権者のリテラシーか。

3年ぶりの総選挙は自民・公明与党の圧勝劇で終わった。国民は安定政権の継続を支持したわけだが、それにしても期間中にこれほど風向きがころころ変わった選挙も珍しい。その主因は言うまでもなく既存メディアの偏った選挙報道にある。罪深きはメディアか、それとも情報の受け手たる主権者のリテラシーか。

ネットは情弱の極み

「大番狂わせ」がなくなった選挙

「野党ビッグバン」発言の怪

ネットは「市民の声」と言えるか

政治ネタはキャラ頼み

メディアの現状こそ国難

 すぐ目の前にある北朝鮮危機よりも、日本を衰亡に導く少子高齢化問題よりも、民間の学校法人をめぐる言いがかりのような「疑惑」が衆院選の焦点なのか。新聞やテレビなどマスメディアは、本当に事実を伝えているのか。自社の論調や好悪に合わせて極めて恣意的に編集し、大切なことでも「不都合な真実」は無視してはいないか。メディアは「フェイク(偽物)ニュース」を多発しているのではないかー。多くの国民がそう実感し始めている。今や情報の選別・伝達が報道機関の「特権」だった時代は過ぎ去り、インターネットなどで記事や番組の真贋と実態がただちに検証され、暴かれる時代が到来した。
衆院解散に関する朝日新聞の社説
 にもかかわらず、一部の新聞もテレビも読者・視聴者を侮り続け、印象を操作して一定方向に誘導しようと努めている。このままではマスメディアと情報の受け手の信頼関係が成り立たなくなり、民主主義の根幹が破綻していきかねない。筆者は10月9日付産経新聞朝刊で、8日の日本記者クラブ主催の党首討論会での朝日新聞論説委員、坪井ゆづると毎日新聞専門編集委員、倉重篤郎の質問姿勢を取り上げた。どちらも、加計学園の獣医学部新設をめぐるやりとりである。
 おさらいすると首相(自民党総裁)の安倍晋三が、7月10日の国会閉会中審査での前愛媛県知事、加戸守行の証言(「ゆがめられた行政が正された」など)について「朝日は次の日は全く報道していない」と指摘したのに対し、坪井は「しています」と即答した。さらに、安倍が「本当に胸を張って(報道を)しているということができますか」と問うと「はい、できます」と明言した。実際は、11日付朝日朝刊は加戸の証言を一般記事で一行も取り上げていない。審査の詳報の中でわずか20行触れただけだった。
 朝日は、加戸とは逆に「(首相官邸サイドに)行政がゆがめられた」と主張する前文部科学事務次官、前川喜平の言葉に関しては一般記事のみならず社説やコラムでも洪水のように報じてきた。安倍政権を批判する意見は拡声器で広める一方、その正当性を語る声には耳をふさぐのだ。坪井は「朝日(の世論調査)で、安倍さんの説明が十分でないというのは79%だ」とも強調した。だが、朝日やその同調メディアは安倍や政権側の説明をきちんと伝えてきたのか。読者・視聴者の理解や納得に資する報道は、残念ながらほとんど見当たらない。何一つ疑惑を裏付けるような「ファクト」は示せないまま、ただ呪詛のように「疑念は晴れない」「納得できない」「不自然さが残る」…などと、読者の安倍への不信感が募るようにレッテル貼りを繰り返す。こんなものは権力の監視でも何でもない。紙面を使った個人攻撃であり、倒閣運動に過ぎないだろう。
 一方、倉重による安倍の言葉をさえぎりながらの根拠なき決め付け質問は尊大で感情的で、毎日の他記者からも「一番ひどい」との声が漏れた。テレビで中継されていたため、ネット上では倉重への批判のコメントがあふれていた。ところが、9日付毎日朝刊をみると、反対にこんな見出しが立っていたのである。「気色ばむ首相 朝日批判 加計問題で応酬」。安倍が気色ばんでいたかどうかは見解が分かれるかもしれないが、少なくとも筆者には冷静に見えた。声を荒らげ、明らかに気色ばんでいたのは倉重のほうである。
 テレビも同様で、一般社団法人日本平和学研究所の調査を改めて紹介したい。それによると、テレビ各局は10日から11日までにこの問題を計30番組で合わせて8時間36分23秒間、報じているが、やはり極端に偏向していた。安倍政権を批判する前川の発言に関しては計2時間33分46秒間にわたり取り上げたのに対し、前川に反論した加戸の発言はわずか計6分1秒しか報じなかったのである。
 国民に事実を伝えるという本来の役割を忘れ、放棄し、印象操作と「報道しない自由」を行使しての安倍たたきに没頭したかのようなメディアの現状こそ、国難そのものである。=文中敬称略(「国難を問う」阿比留瑠比 産経ニュース 2017.10.16

菅直人、どういうつもりや!

不毛な応酬に意味あるの?

総理にとっても「キセキ」?

第78回菊花賞で優勝したキセキとミルコ・デムーロ騎手=京都競馬場
 競馬のクラシック3冠レース最終戦、第78回菊花賞(G1)は、ミルコ・デムーロ騎乗の単勝1番人気、キセキが評判通りの実力で制した。列島に近づく台風21号の影響で、レースは雨中の不良馬場の激戦だったが、最後の直線で10頭近くを抜き去った末脚は、馬名にふさわしい奇跡の走りだった。
 くしくも同じ日、3年ぶりの衆院選が行われた。結果はこれまた下馬評通り、与党の圧勝である。「国難突破解散」と銘打って勝負に出た安倍総理は、政権継続へ国民の信任を得た。悲願の憲法改正にまた一歩近づいたと言えよう。
 総選挙を振り返って、安倍総理はつくづく運に恵まれた政治家だと思う。開票の結果、絶対安定多数の261議席を大きく上回った自民党だが、「自公で単独過半数」を勝敗ラインに設定した総理自身も、解散を断行した当初はここまでの圧勝劇を予想していなかったはずだ。
 反安倍を標榜する一部野党が「モリカケ隠し」との批判を選挙中に繰り返したように、総理にとっては間違いなく逆風下の選挙だった。むろん、民進党議員の不倫疑惑などが追い風となり、「今なら勝てる」との算段も多少なりともあっただろうが、小池百合子東京都知事が新党を立ち上げ、野党再編が一気に動き出すと、メディアはあからさまに主役の座を小池氏にすげ替えて「安倍隠し」に躍起となった。
 この時点では、総理も相当の焦りがあっただろう。ポピュリズムが巻き起こす風は、時として想像を超える結果をもたらす。郵政選挙で圧勝した「小泉劇場」を間近で見た安倍総理ならなおさらである。
 だが、小池氏がつくった風は瞬く間に萎んでしまった。その小池氏自身も公務出張先のパリで「私の言動に問題があった」と振り返った通り、「排除の論理」と自身の国政転身を固辞したことが決定打になったことは言うまでもない。この思いもかけない小池氏の大失策に、総理もきっとほくそ笑んだに違いない。そう考えると、総理にとっても今回の選挙は「キセキ」の連続だった、とはいささか言い過ぎだろうか。(iRONNA編集長、白岩賢太)
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