小池百合子「排除発言」の責任は私にある
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小池百合子「排除発言」の責任は私にある

第4次安倍内閣が発足した。先の総選挙で圧勝し安定政権を維持した安倍総理だが、この結末は図らずも新党を立ち上げた小池百合子東京都知事の「排除発言」によるところが大きい。小池氏はなぜ風を読み誤ったのか。

第4次安倍内閣が発足した。先の総選挙で圧勝し安定政権を維持した安倍総理だが、この結末は図らずも新党を立ち上げた小池百合子東京都知事の「排除発言」によるところが大きい。小池氏はなぜ風を読み誤ったのか。

上杉隆が明かした舞台裏

本人も愚かではあるが…

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目がくらんだ「総理のイス」

選挙戦術で失敗した小池百合子

党首不在の希望の党開票センター。パリからの中継で発言する小池百合子代表(酒巻俊介撮影)
 希望の党は衆院解散当時の勢いから失速した。その理由は何か。党代表の小池百合子都知事に政治家として次の一手はあるのか。小池氏が結党を表明したのは、安倍晋三首相が解散表明をした9月25日だ。それも安倍首相の会見の直前に行い、「全てをリセットする」と宣言してそれを上回る脚光を浴び、さすが、小池氏はプロの政治家だとうならせた。その際、「寛容な保守」という表現で、すべての勢力をのみ込むというしたたかな戦略だった。
 筆者は、各種の世論調査から、衆院選での獲得議席の予測をしているが、9月末時点で希望の党は150議席近くと予測できた。その勢いを維持していれば、どえらいことになると予想した人もいる。全ての勢力をのみ込むということを野合というのは政治評論家であり、「数こそ政治」という基本からすると、この戦略は正しい。実際、自民党も、政策としては、共産・社会主義を除き、保守からリベラルまでカバーしており、数を基本としているから強いわけだ。
 それなのに、何を勘違いしたのか、小池氏はリベラルを「排除」すると言い出した。この発言で、リベラルを目指すグループは、希望の党から排除されることになって、本来は丸のみされるはずだった民進党は、希望の党への移籍、無所属、立憲民主党に分裂した。小池氏の排除発言以降、排除された側の枝野幸男氏が結成した立憲民主党は、勢いが出てきて、その半面、希望の党は勢いを失った。これは、判官びいきのため、立憲民主党を応援したくなった人が増えていったことに加え、反安倍政権の受け皿になることを期待していた左派系マスコミが一斉に小池批判に転じたことも影響しているのだろう。
 ハッキリ言えば、枝野氏は筋を通したわけでなく、希望の党に入るつもりが排除されただけであり、本当に筋を通したいのであれば、もっと早く無所属での出馬を表明していたはずだ。なぜ、小池氏が早い段階で排除発言したのか不思議だ。せめて、立憲民主党が結党できないようなタイミングまで、選挙戦術としては発言すべきではなかった。
 排除発言以降、希望の党では悪循環が始まった。もともと政策というより、ムードや勢いといった空中戦を得意とする小池氏であったが、政策で「12のゼロ」や内部留保課税、ベーシックインカムなどを言い始めた。12のゼロは昨年の都知事選の劣化コピーであり、都知事としての実績がなかったと指摘されかねないものだった。内部留保課税は事実上、法人税増税であり、その効果も怪しいものだ。ベーシックインカムは学者の議論としては面白いが、事例もなく選挙戦では使いにくい。これらの政策は素人談義になりやすく、案の定、叩かれている。こうなってくると、弱り目にたたり目だ。
 今後の希望の党は分裂含みで、他党の草刈り場にもなりうるが、まずはそれを抑える必要がある。その上で、小池氏は都知事としての実績を重ねておけば、まだチャンスはあるのではないか。(「日本の解き方」元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一 zakzak 2017.10.26

「排除」引き出した記者を無視

勝つことしか眼中なし

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