「9人殺害した」シリアルキラーの狂気

「9人殺害した」。神奈川県座間市のアパート一室から9人の切断遺体が見つかり、逮捕された白石隆浩容疑者はこう供述したという。遺体を損壊し自室に2カ月間も放置する異常性。人はなぜこれほど残虐になれるのか。平成の犯罪史に残る「シリアルキラー」白石容疑者の犯罪心理に迫る。

秘め事はまだあるのか

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犯罪心理学の無力さが滲む

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事故物件サイトのすべて

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問題は性欲よりも支配欲

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つながれる「居場所」

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「自殺サイト」に利用されるSNS

白石隆浩容疑者とみられる
ツイッターアカウントと女性とのやりとり
 「1人で死ぬのは怖いので連絡ください」「車、睡眠薬、練炭あります」ー。短文投稿サイト「ツイッター」上で「自殺募集」などの語句を検索すると、自殺相手を募集するこうした多数の投稿が表示される。男女9人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)も、ツイッター上で不明となった女性(23)と接触を図っていたとされる。この事件は、ツイッターなどのSNS(会員制交流サイト)が、閉鎖が相次ぐ「自殺サイト」の“代役”として使われている実態も浮き彫りにした。
 ツイッターには、投稿する際の特定の語句に「#」の記号を付けることで、その語句をキーワード(ハッシュタグ)化できる機能が備わっている。ハッシュタグを検索することで、同じハッシュタグが付けられた投稿や関連する投稿を容易に抽出できるようになる。自殺に関連するハッシュタグとしては「#集団自殺」「#自殺オフ」「#自殺仲間」などが使われている。
 こうしたハッシュタグで検索すると、自身の性別や年齢、居住地、希望する自殺方法などを述べつつ、一緒に死んでくれる相手を募集する投稿がずらりと並ぶ。これらの投稿に対しては、「車を出せます」「ご一緒したいです」などとの返信も行われており、ツイッターが自殺サイトの代替物として一部で利用されていることがうかがえる。
 自殺サイトは、インターネット上で自殺相手を募ったり、自殺の手段を教え合ったりする場として利用されてきたが、サイトで知り合った人が集団自殺する事例や嘱託殺人事件などが頻発。平成17年には、自殺サイトに投稿した神戸市の男子中学生=当時(14)=ら男女3人が殺害される連続殺人事件も起きた。事態を重く見た国やプロバイダー事業者は、緊急性が高いとみられる書き込みがあった場合、警察が即座に介入し、発信者情報の開示などを求められるようにするガイドラインを策定。こうした規制強化を受け、多くの自殺サイトが閉鎖されたり、利用者が減ったりしたとされる。
 ツイッター日本法人は、自殺サイトのように一部で使われている現状について「とても残念だ」とする一方、自殺関連の投稿は「単に削除すればよいという問題ではないとも考えている」と回答。自殺関連の投稿が見つかった場合は専門のNPO法人などに連絡し、支援がなされる態勢を構築していると説明した。(産経ニュース 2017.10.31)

白石隆浩容疑者の素顔に迫る

人ほど恐ろしい生き物はない

白石隆浩容疑者
 「人間は神と悪魔の間に浮遊する」。人間の本性の矛盾を考察した17世紀のフランスの哲学者で物理学者、パスカルの言葉である。深い意味があるのだろうが、こんな事件が起きると、悪魔に引き寄せられたのかと思ってしまう。神奈川県座間市のアパートの一室から、9人の切断された頭部が見つかった。
 死体遺棄容疑で逮捕された27歳の男は「遺体を浴室で解体して(脱臭効果のある)ネコのトイレ用の砂をかけた」などと供述している。あまりの異常さに耳をふさぎたくなる。わずか2カ月で9人も。被害者とはツイッターなどで接触したらしいが、行方不明の女性以外、まだ身元はわからない。
 「乱暴や金銭目的だった」という動機も信じがたい。確かなのは、わが国の犯罪史上でも類例のない大量殺人である。それもホラー映画のような。静かな住宅街に魔界があったことに身震いする。人間ほど恐ろしい生き物はないというが、人間の所業とは思いたくない。(「浪速風」産経WEST 2017.11.01)

「気の優しい子だった」

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