2018年06月21日 13:27 公開

英下院は20日、欧州連合(EU)離脱法案を賛成319対反対303で可決した。テリーザ・メイ首相はこの可決を「円滑で順序だったブレグジット」のための「重要な一歩」だと話した。

英国は2019年3月29日にEUを離脱することが決まっているが、離脱条件について数々の協議が進められている。

英上院も下院による修正案を承認した。法案はエリザベス女王の裁可を得て成立する。

メイ首相は、将来の英・EU関係についての詳細を間もなく発表すると話した。

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同首相は、「きょうの投票によって、英国の議員が職務を果たし英国民の意思を実現しようとしていると、英国とEUの人々に示した」と、法案の可決を歓迎した。

また、「向こう数週間のうちに、将来のEUとの関係についての詳細を白書で発表する。そして貿易・関税法案を下院に持ち帰る」

「しかし今日は、人々が投票で決め、英国に明るい未来をもたらし、貨幣や法律、国境の管理を可能にするブレグジットを遂行するための重要な一歩だった」

EU離脱派のジェイコブ・リース=モグ議員はスカイニュースに対し、メイ首相は来週に控えるEU首脳会談に「EU法と英国法の下、EUを離脱するための法整備が全て整ったと言える万全の状態で」臨むだろうと話した。

合意なしの離脱

この法案をめぐっては、英国がEUと合意に至らないまま離脱日を迎えた場合について激しい議論があった。特に、次の3点について議論が集中した。

  • 議会が英・EU間のブレグジット合意を認めなかった場合
  • メイ首相が2019年1月21日までに合意に至れなかったと発表した場合
  • 合意がないまま2019年1月21日を過ぎた場合

英政府は、こうした事態になった場合は内閣が議会に対して次の段階を提案し、議会がそれについて投票を行うとしていた。

当初はこの投票は「中立的な意味合い」で行われ、議員が提案内容を確認するにとどまるものだった。

しかし18日に上院が承認した修正案では、下院議員は内閣の提案を「承認」する必要があると踏み込んだ内容になっていた。

EU離脱省は、実際にこうした事態になった場合にジョン・バーカウ下院議長が決定することだとしている。

投票前、造反を示唆していた保守派グループ指導部のドミニク・グリーブ議員は、この修正案によって「議会の主権」が確認されたと述べた。

また、親EU派のスティーブン・ハモンド議員が、閣僚がさまざまな譲歩に加えて議会に「発言権」を与えると合意したと示唆すると、親EU派、EU離脱派双方から歓迎の声が上がった。

下院の投票結果を受け、上院院内総務を務めるエバンズ・ボーズ・パーク女男爵は、EU離脱法は「長々と議論されて」きたが、上院の修正によって大きく異なるものになったと話した。

上院は今回、下院を通過した修正案を投票なしで承認した。

(英語記事 May vows 'smooth' Brexit as bill passes