2018年07月02日 14:04 公開

オーストラリアで1日、小売店での使い捨てレジ袋が禁止された。これに対し、怒りをあらわにしている人々がいる。

ある顧客は店員の喉をつかんだと報告されたほか、店員を「守銭奴」と罵る客もいたという。

使い捨てレジ袋の禁止は、オーストラリア全体でのごみ削減政策の一環。オーストラリアでは全6州のうち4週で、使い捨てレジ袋を使った小売店に罰金が科せられる。

国連によると、英国を含む60カ国以上が使い捨てレジ袋を禁止したり課税したりしている。

国連の環境当局は、世界中で1年に消費される使い捨てのプラスチック袋は5兆個に上るとしている。

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スーパーのウールワースは7月1日のポリ袋禁止に先立ち、6月20日から使い捨てレジ袋の利用を中止。代わりに、再利用可能な袋を15豪セント(12円)で提供し始めた。

しかし「袋への怒り」に駆られた顧客の声を受けて同社は、再利用可能な袋を7月8日までは無料で提供することにした。

ウールワースのクレア・ピーターズ社長は声明で、レジ袋の使い方が切り替わる移行期間、「ほんの少し我々の助けを必要とする」顧客もいるため、無料提供の期限を伸ばしたと説明した。

別のスーパーチェーンのコールズは、日曜日に全てのレジを開けて長蛇の列を減らし、スタッフを増員して顧客に変更を説明するとしている。

コールズの広報担当者は、混乱が生じないようにあらかじめ「対策を講じている」と話した。

小売店の従業員労働組合は顧客に、スタッフを尊重して扱ってほしいと訴えた。

商店流通関連労働組合のジェラルド・ドワイヤー理事は、「今回の変更に苛立つ顧客がいるのも理解しているが、店舗スタッフに対する侮辱や暴力的な行いは断じて許されない」と話した。

同労組が132人の加盟員を調査したところ、57人がレジ袋の禁止に関して暴力などの被害に遭ったと報告した。

海に流れ込むプラスチック

国連によると、毎年800万トン以上のプラスチックが海に流れ込んでいる。国連は、2022年までに使い捨てプラスチック袋を全面的に排除するよう求めている。

プラスチックは世界の大きな河川から海へと流れ込むことが多く、調査では海にたどりつくプラスチックの95%を占める。プラスチックごみの主な流出元には、アジアの8河川が含まれる。その大半を占める中国に加え、インドネシアやフィリピン、ベトナムも主な流出元とされている。

英国や欧州、米国など先進国の消費者行動も、プラスチックが海に流れ込む主原因となっている。

米国民は1年で1人当たり120キロのプラスチックごみを排出している。英国民は76キロ。一方、スウェーデン国民は18キロにとどまっている。

他国の対策は?

昨年12月、国連はプラスチックごみの海への流入を止める計画を発表し、193カ国が同意した。しかしこの同意には法的拘束力や期限がなく、国ごとに仕組みが異なっている。

およそ40カ国が使い捨てビニール袋を禁止し、うち中国やバングラデシュ、アフリカの15カ国などでは全面禁止や罰金が導入された。

英国などでは、プラスチックのストローや綿棒などを禁止する動きも出ている。

(英語記事 'Bag rage' as Australia curbs plastic