2018年07月06日 13:14 公開

米・メキシコ国境で拘束された移民の親から幼い子供が引き離されている問題で、アレックス・アザー米厚生長官は5日、親子を再会させるため約3000人の子供にDNA検査を実施していると明らかにした。

アザー長官は、裁判所命令が定めた分断解消期限に間に合わせるためDNA検査が必要だと述べた。米厚生省が通常使っている方法では遅すぎるという。

米厚生省は移民収容所を監督している。アザー氏は対象となっている子供のうち約100人が5歳以下だと述べた。

活動家は、DNA検査の結果が政府によって他の目的に使われる可能性があると心配している。DNA検査に同意するには子供たちは若すぎるという批判もある。

厚生省は裁判所命令により、4歳以下の子供を7月10日までに、5歳から17歳の子供を7月26日までに、親と再会させなければならない。

アザー氏によると、厚生省は通常は出生記録で親子の身元を確認するが、それには時間がかかりすぎると説明した。さらに、裁判所命令の期限に間に合わせるため、通常の身元調査手続きを簡略化する必要があるかもしれないとも述べた。

アザー長官はさらに、厚生省の保護下にある未成年1万1800人のうち、家族と引き離されたのは「3000人未満」だとも述べた。

何人かの子供は米国境を越える前後で親と引き離されたかもしれないとアザー氏は指摘した。

移民問題の活動家は、DNA検査の結果が米政府に収集されると、不正利用されやすいと懸念する。移民の居場所追跡に使われるかもしれないという。

移民支援団体RAICESのジェニファー・ファルコン氏はDNA検査の決定について、米国境を違法に越えた結果、トランプ政権が「ゼロ寛容」移民政策で家族を引き離しておきながら、「家族再会のためのアイデアを全く持っていない何よりの証明」だとツイートした。

また米CBSニュースは5日、米テキサス州トルニージョにある通称「テント・シティ」とフロリダ州ホームステッドにあるシェルターの子供の移民収容所が、規則の抜け穴を利用して、他の収容所に義務付けられる児童福祉に関する検査を回避していると報じた。

CBSニュースによると、トルニージョとホームステッドの移民収容所は米連邦の所有地にあるため、地元州政府の監督下にない。

先週末から7月4日の米独立記念日の祝日にかけて、移民家族を引き離すトランプ氏の決定に反対するデモ行動が各地で行われた。

ニューヨークでは4日、コンゴ民主共和国出身の米移民が、自由の女神像によじ登ろうとして逮捕され、不法侵入を含む複数の容疑で訴追された。

(英語記事 DNA tests ordered to reunite separated migrant families