岡崎研究所

 4月17日、米国上院の軍事委員会にて、次期太平洋軍司令官に指名されているフィリップ・デイヴィッドソン提督の公聴会が行われた。多岐にわたる質疑応答のうち、日本に関わる部分を以下に紹介する。

(1)日米安全保障関係の現状について

 日米同盟は70年以上、インド・太平洋地域の平和、繁栄と自由の礎石である。日米両国は、同盟をさらに強化するため、次の数十年に向けて、役割分担を含めた兵力再編を始めた。2015年の日本の平和安保法制と新日米防衛ガイドラインは、日本の役割を拡大させた。日米の軍同士の関係はかつてないほど強固である。

(2)日本の隣国との関係が日米関係に及ぼす影響について

 日本が近隣諸国と建設的関係を築くことは重要なことである。日本は、韓国、豪州、インド、アセアン諸国との防衛協力を拡大すべきと思う。日本は、米国や米国の同盟国と協力することで、より国際平和に貢献できる。

 日本は、ルールに基づいた国際秩序の重要性を認識し、「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進している。北東アジアにおける多国間安保対話の進展は、日米韓の連携による。その点、日韓関係が歴史や領土対立で緊張することを懸念する。日韓両国間で問題解決するにしても、外部勢力が摩擦を利用して、米国と同盟国との離反を図ろうとすることには注意しなければならない。

(3)日本の対北朝鮮、対中国の抑止力を高めるためにすべきことについて

 日本政府は、北朝鮮や中国に関係なく、自衛隊の対空防衛力及びミサイル防衛力を向上させようとしている。私は、日本は、さらに海洋安全保障、情報、監視等の分野の能力も高めてほしいと思う。
沖縄県宜野湾市にある米軍普天間飛行場(上)と周辺の住宅地=2017年7月撮影
沖縄県宜野湾市にある米軍普天間飛行場(上)と周辺の住宅地=2017年7月撮影
(4)普天間移設計画について

 日米両国は、長期的持続可能な米軍のプレゼンスを確保するため、在日米軍の再編を進めることで一致している。そして、普天間の海兵隊基地を返還する唯一の解決策がキャンプ・シュワブへの移設であることも確認している。