2018年07月16日 17:07 公開

ドナルド・トランプ米大統領は、欧州連合(EU)が貿易上の敵だと述べた。米CBSニュースの15日放送インタビューで発言した。

トランプ氏は、欧州各国が米国をいいように利用し、北大西洋条約機構(NATO)の費用を払っていないと批判した。

これに対してドナルド・トゥスク欧州理事会議長(EU大統領)は、「米国とEUは親友だ。敵だなどという者はフェイク・ニュースを拡散している」と反論した。

https://twitter.com/eucopresident/status/1018511452242612224

トランプ氏は16日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談を控え、フィンランド・ヘルシンキに到着した。米司法省は13日、2016年米大統領選に介入するため民主党本部のサーバーや民主党幹部、ヒラリー・クリントン氏のスタッフのメールアカウントをハッキングした罪で、ロシア人12人を正式起訴したばかり。この展開を受けて米国内では、米ロ首脳会談の中止を求める声が上がっていた。

トランプ氏はCBSに対して、プーチン大統領との会談について「あまり期待していない」と述べつつ、ロシアの選挙介入についても会談で触れるつもりだと話した。

「そうすればなにか得られるものがあるかもしれない」とトランプ氏は述べた。

ロシア政府は米大統領選介入について、一貫して否定している。両国関係改善の機会として、首脳会談に期待する姿勢を示している。

このほかトランプ氏は、大統領選介入があったのは「オバマ政権の最中だった」、「民主党本部はハッキングされたことを恥ずかしく思うべきだ」など、従来の批判を繰り返した。

トランプ氏は加えて、ヘルシンキ訪問に先駆けたツイートで、米メディアの大半が「国民の敵」だと断言。ヘルシンキでは「報道の自由を」などと呼びかける人たちが、トランプ氏の訪問に抗議した。

欧州は「敵」

CBSニュースに、世界における競争相手や敵は誰かと聞かれたトランプ氏は、「敵はたくさんいる」と答え、ロシアや中国にも触れたが、真っ先に言及したのがEUだった。

「欧州連合は敵だと思う。貿易で我々にやっていることが。欧州連合のことをそう思わないかもしれないが、あそこは敵だ」とトランプ氏はインタビューで述べた。

記者に真意を問いただされると、トランプ氏はEUが「とても厄介だ」と発言。「貿易について言うと、本当に自分たちを言いように利用している。NATOの色々な国は、払うべき費用も払わない。たとえばドイツがそうで、大問題だ」と続けた。

その上でトランプ氏は、ロシア国営企業ガスプロムとドイツ、フランスなどの企業が出資するパイプライン「ノルド・ストリーム2」に言及した。トランプ氏は11日、NATO首脳会議に先駆けてEUへの天然ガス供給を増やすためのこのパイプラインを取り上げ、「ドイツは完全にロシアに制御されている。なぜならエネルギーの60~70%と新しいパイプラインまで、ロシアからもらうことになるからだ」などとドイツを非難した

欧州統計局ユーロスタットの発表では、ロシアはドイツのガス輸入の50~75%を担っているものの、ドイツの電源構成におけるガスの割合は20%未満に留まっている。

トランプ氏はCBSに対してあらためてこの点に触れ、「ドイツがロシアに大金を払っていることについて、大勢がとても怒っている」と発言。さらにドイツが「白旗を振っている」とも述べた。

大統領のこうした発言に対して、トゥスク大統領はツイッターで反論した。

(英語記事 Donald Trump: European Union is a foe on trade