2018年08月20日 14:31 公開

インド南部ケララ州でモンスーンの大雨による洪水被害が出ている。地元当局者によると、大雨が収まった19日には約2万2000人が救助された。

被害が最も大きかった地域には軍や災害救助隊が派遣されており、地元の漁業関係者も救助に参加した。

2週間にわたり降り続いた雨で交通が遮断され、物資の不足が深刻になっている地域では、ヘリコプターも使用されている。

6月にモンスーン・シーズンが始まって以来、洪水による土砂崩れを中心に350人以上が死亡している。

ケララ州のミナライ・ビジャヤン州首相が19日に語ったところによると、現在72万5000人が計5645カ所に設けられた避難所に身を寄せている。

ビジャヤン州首相は、「立ち往生している最後の一人まで救助する」と約束した。

一方、州の災害対応チームを率いるアニル・バスデバン氏は、避難所で水や空気を介した病気が蔓延(まんえん)する可能性への警戒を強めていると語った。

同氏は、州都ティルバナンタプラムから約250キロ離れた場所にあるアルバの避難所ではすでに、水ぼうそうの患者3人が隔離されていると述べた。

救助当局者は、19日の救助活動は約5000人が立ち往生しているとされるチェンガヌール町や、アラプザ、エルナクラム各地区を中心に実施されたと話した。

チェンガヌールでテレビの取材を受けた地元政治家のサジ・チェリアン氏は、被害の状況を涙ながらに語った。「ヘリコプターを送ってください。お願いします。助けてください。私の地区の人々は死んでしまいます。助けてください。空からの救助しか方法はありません」。

雨の勢いが弱まるなか、避難していた住民たちは自宅の状況を確認するため戻ってきている。

主要都市コチンの郊外にあるチェラネロールでロイター通信の取材を受けたT・P・ジョニーさん(60)は、「家全体が泥だらけになっている。住める状態まできれいにするには何日もかかる」と語った。

避難所に身を寄せた被災者たちは、水や食料がない状態で何日も過ごしたと語った。

「人生でこれ以上怖い思いをしたことがない」。被災地のスリスール地区にある教会に設置された避難所でインデルジート・クマルさん(20)はAFP通信にこう話した。

「停電していて、食料も水もなかった」

インドのナレンドラ・モディ首相は18日、空から被災地を視察し、緊急支援のため50億インドルピー(約80億円)を拠出すると約束した。

AFP通信によると、洪水による被害額は初期段階の推計で23億ポンド(約3240億円)に上っているが、今後増加する可能性が高いとみられている。


(英語記事 Kerala floods: Relief teams rescue 22,000 as rains ease