2018年08月22日 14:18 公開

ドミニク・ラーブ英欧州連合(EU)離脱担当相は21日、英国が合意なしでEUを離脱しても、英国は在英EU市民の未来を保護するために「迅速に動く」と述べた。

ブリュッセルでの離脱交渉を終えたラーブ氏はBBCの取材に対し、英国は在英EU市民に対して「倫理的な責任」があり、彼らが「追い出される」ことは「あり得ない」と話した。

その上で、英・EU間の意見対立を乗り越えたいのであれば、英国と同じくらいの「野心と実用主義」がEUになくてはならないと述べた。

これに対し、EUのミシェル・バルニエ主席交渉官は、合意なしの離脱への「責任の擦り付け合い」をやめるべきだと警告した。

バルニエ氏は、経済に関する将来の問題について双方の意見が根本的に食い違っていると説明し、EU側は単一市場の全体性に関する原則を放棄するつもりはないと話した。

両者は、2019年3月29日の英国のEU離脱前に合意に至るよう継続して交渉を進めていくことで一致した。

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英国ではここ数週間、合意なしの離脱の可能性に注目が集まっており、22日には政府がこのシナリオに備えた規定通告を発表する予定だ。

ラーブ氏は、この通告が事態に透明性をもたらすと述べ、「身の毛もよだつような怖い話」にはならないと述べた。

合意なしで離脱した場合に在英EU市民の未来を保証するかとの質問には、「我々は英国におけるEU市民の貢献を高く評価しているし、合意なしの離脱は起こりそうにない不測の事態だが、そうなったら彼らの立場を守るために迅速に動く」と話した。

「在英EU市民が合法的に今いる立場にいられるよう保証する以外のことを、我々がすることはない」

「我々は現実の人間の話をしていて(中略)倫理的な責任がある」

さらに、「EU市民が追い出されることは談じてない。これについては過去にも明言しているし、きょうあらためて保証する」

BBCの取材でラーブ氏はEUとの交渉について、来週にもブリュッセルに戻ってこの勢いを失わないようにしたいと述べた。

また、アイルランドと英国の北アイルランドとの国境問題に関する双方の地域社会の懸念を解消する「実行可能な解決策」が必要だと話した。

「前例のないパートナーシップ」

バルニエEU主席交渉官は記者会見で、英国と将来に向けた「前例のない」規模のパートナーシップを結ぶことが目標だと話した。

その一方で、通商や経済をめぐる協力関係の交渉は安全保障問題の交渉より遅れており、EU側は単一市場の全体性に関する原則を弱めるつもりはないと話した。

またアイルランドの国境問題を「大げさに膨らませるのをやめる」べきで、「どの場所にどちら側の管理が必要で、どのように行われるか」を明確にする責任が双方にあると話した。

「向こう数週間で、英国とEUの前例のない、野心的なパートナーシップを定義することが我々の課題だ」

「このパートナーシップでは単一市場やEUの基礎が尊重されるべきだ。これが十分に理解されれば、交渉は成功裏に終わるだろう」

(英語記事 EU residents will not be 'turfed out'