2018年08月27日 12:56 公開

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は26日、拘束していた日本人観光客を人道的理由で釈放すると発表した。スギモト・トモユキ氏について情報はほとんどないが、今月初めに拘束されたとみられる。

共同通信は外交筋の話として、スギモト氏が解放され、中国に到着したと伝えた。

北朝鮮は、拘束理由について明らかにしていない。日本の報道では、軍事施設を撮影していた可能性が指摘されている。

KCNAは、スギモト氏は「法律に違反した犯罪について調べるため関係機関の支配下にあった」ものの、「寛大に許し」、「人道主義の原則に沿って」国外に追放することにしたと伝えた。釈放時期については明らかにしなかったが、通常はこのような発表の直後に釈放される。

30代後半とされるスギモト氏は、北朝鮮西岸の南浦特別市を訪れるツアーグループに参加していたとみられる。南浦は工業都市で、海軍基地や兵器工場がある。

北朝鮮を訪れる観光客は、常に厳しく監視される。過去にも観光客を、時には無作為に拘束し、本国との交渉材料に使ってきた。

米国人学生のオットー・ワームビアさんは、2016年に北朝鮮を旅行中、ホテルにあった政治宣伝ポスターを盗もうとしたとして拘束された。約1年半にわたる拘束の後、人道的理由から釈放されたが、重体の状態で帰国し、数日後に死亡した。

北朝鮮と日本の間に国交はない。

北朝鮮はたびたび、ミサイルの実験発射で日本上空を通過させ、日本政府から非難されてきた。

日本は米国など諸外国と共に北朝鮮に核開発の中止を求めるほか、北朝鮮による日本人拉致被害者について繰り返し情報を求めてきた。

多くの日本人が1970年代から1980年代にかけて北朝鮮に拉致され、日本語や日本語文化の教師にさせられたという。

日本政府は、拉致問題が解決するまでは北朝鮮への制裁解除や支援をめぐる交渉進展はありえないという立場を貫いている。

(英語記事 North Korea grants humanitarian release to Japanese tourist