2018年08月29日 12:58 公開

英仏間に広がるイギリス海峡で27日、英仏間でホタテ戦争が勃発した。

衝突はセーヌ川河口に近いノルマンディーの沖合い22キロの地点で発生。フランスのホタテ漁船員が英国漁船に石や発煙弾を投げつけたり、罵倒を浴びせたりしたと報じられた。

英国は、ホタテの豊富なこの海域での漁業を法的に認められている。しかしフランス側にはこれが怒りの種となっており、英国が厚かましくもホタテの数を減らしていると非難している。

英国の漁業関係者は政府に保護を求めている一方、フランス側は「貴重な資源」が失われたとしている。

何が起きている?

27日夜、英国漁船の「略奪行為」に抗議するため、フランスの漁船約40隻が集結した。

ノルマンディーの漁業組合で組合長を務めるディミトリ・ロゴフ氏は、「フランスの漁船は英国漁船に操業を止めるよう言いに向かい、そこで衝突が起きた」と説明した。

「石が投げられたようだが、けが人はでなかった」

地元テレビ局フランス3ノルマンディーが放送した映像によると、いくつかの船が小競り合いで損傷し、3カ所に穴が空いた。

英国漁船は5隻と、フランスの船団には数で及ばず、最終的には追い払われた。

うちゴールデン・プロミス号とジョアナ・C号は、コーンウォール半島のブリクサム港に戻った際、窓に損傷が確認された。

船員は、フランス漁船に取り囲まれ、石や金具などを投げつけられたと主張している。

フランスメディアが公開した動画には、スコットランドのホタテ漁船ハニーボーン3号が近くの船にぶつかっている様子が映されていた。

なぜ今?

英仏のホタテをめぐる緊張は15年にわたって続いているが、ここ5年は、より多くの漁業権と引き換えに英国の大型漁船が海域に入らない取り決めが結ばれていた。

この合意の下、英国の漁船は1年中ホタテ漁を行っているが、フランス側の漁期は10月1日から翌年5月15日までに制限されている。

今年に入り、嫌気が差したフランスは取り決めを拒否した。

ロゴフ氏は「英国人にとってここは無料のドリンクバーだ。いつでもどこでも、好きなだけホタテを取ることができる」と批判した。

「ホタテ漁を止めてほしいとは望んでいないが、せめて10月1日の解禁日まで待ってくれれば、分け合うことができる」

「ホタテはノルマンディーの名産品であり、重要な資源であり、極めて繊細な問題だ」

英国側の反応は?

スコットランド白身魚漁業協会のマイク・パーク会長は、今回の衝突を「明らかな海賊行為」だと説明した。

同会長はBBCスコットランドの取材に対し、スコットランド漁船は「あの海域にいる資格がある。英国漁船はフランス領海に入る権利があり、違法ではない」と述べた。

「ピーターヘッド号は仕事を始めようとしていた。フランス漁船はおそらくそこを攻撃した」

英国の国立漁業団体連盟(NFFO)は事態の沈静化を求める声明を発表し、いくつかの船が危険な航行を行っているところを撮影されたと指摘した。

NFFOのバリー・ディーズ会長は、「我々は英政府に問題を提起し、合法的に漁業を行っている英国船の保護を求めた」と説明した。

「この衝突の背景となった深刻な問題は、けが人が出る恐れのある大海原ではなく、テーブルを囲んで解決されるべきだ」

(英語記事 French and UK boats clash in 'scallop war'