2018年09月04日 11:41 公開

独東部ケムニッツで3日、反人種差別を訴える無料のコンサートが開かれ、観客約6万5000人が参加した。

ケムニッツでは先月末、35歳のドイツ人男性が刺殺され、移民2人が容疑者となっている。この事件を受け同市は極右デモや対抗デモの舞台となった。

3日夜のコンサートは「我々は数を増やしている」というスローガンを掲げ、パンクバンドやヒップホップアーティストが出演した。このスローガンは、極右デモが掲げる「我々が大衆だ」という標語に対応したもの。

多くの人々が「ナチスは出ていけ」と掛け声を上げた。

コンサートへの参加を望む人全員を収容するため、主催者は会場の変更を強いられた。

同日のコンサート前には、アフガニスタンから来たと思われる移民が、元恋人のドイツ人女性を殺した罪で8年余りの禁錮刑を言い渡された。この事件はドイツ全土で怒りを呼び起こし、反移民運動を進める根拠の1つとして極右団体に用いられた。

コンサートは、刺殺事件の被害者に対する1分間の黙祷(もくとう)で始まった。

黙祷の跡、出演グループ「クラフトクラブ」のボーカルが観客に語りかけた。

「我々は世間知らずじゃない。コンサートを開けば世界は救われるなんて幻想は抱いていない」とボーカルは語った。「でも、あなたは1人じゃないと示すのは時に大切だ」

コンサートの開催と同時刻、地元警察は1日の極右デモ中にジャーナリストを襲撃した疑いで男性1人を逮捕したと発表した

しかし、コンサートに反対する人もいた。

フランクワルター・シュタインマイヤー独大統領が自分のフェイスブックページにコンサートについて投稿したことで複数の保守主義者から批判を受けている。批判者は、極左勢力による暴力を支持したとしてコンサートに参加したバンドの1つが過去に起訴されていることを指摘した。

(英語記事 Chemnitz protests: Thousands attend free anti-racism concert