秋葉原や池袋、新大久保辺りに行くと、中国系や韓国人系の「携帯電話買い取りショップ」が林立している。ソフトバンク等で契約しゲットしたばかりのiPhoneXをそういう店に持っていくと、10万円ほどで即日買い取りしてもらえる。そうやって集められたスマホは中国に流れる。なぜなら中国では日本と違い、iPhone自体が非常に高価であり、しかも共産党による規制等の影響で自由に購入することができないからだ。そのため中国ではいまだにスマホの「密輸」などという事件が後を絶たないのである。

 2017年5月26日、騰訊新聞によると、中国広東省深セン市の皇崗税関で23日、児童用の通路を通って香港側から中国へ入ろうとした小学生10人のリュックサックから大量の米アップル社製「iPhone」など高級スマートフォンが見つかった。小学生らは「売ってマクドナルドで食事しようと思った」と話しているという。(Record China 2017.5.27

 日本では三大キャリアが高額な月料金でぼろ儲けしているため、販売促進のために各販売店に対し販売奨励金(インセンティブ)を出している。本来、そのインセンティブは契約を獲得した販売店が自分の懐に入れる性質のものである。しかし、中にはそれを客に「還元」(キャッシュバック)し、それにより契約を獲得しようとする販売店も存在する。例えば、ツイッター等で検索すると、「iPhone一括0円」などとツイートして客を集めている販売店が多数見つかる。

 この「一括0円」は前述の「実質0円」と似て非なるものだ。実質ローンに過ぎない「実質0円」に対し「一括0円」は紛れもなくタダなのである。これをうまく使うと月料金を安く(極端な場合無料に)できるばかりか、利益まで出てしまう。
 
 例えば、iPhoneが9万6000円としよう。通常の「実質0円」で販売している店で契約した場合、消費者が月々支払う料金は「基本料金7000円+本体代金ローン4000円-月月割4000円=7000円」となる。

 しかしここで、インセンティブが15万円出るとしよう。契約を獲得したい販売店は、この15万円を丸々懐に入れるのではなく、iPhoneの本体代金9万6000円に充てて、客に「一括0円でiPhoneを差し上げますよ」と誘うわけだ。そうすると月々の料金は「基本料金7000円+本体代金ローン0円-月月割4000円=3000円」になる。
※この画像はイメージです(GettyImages)
※この画像はイメージです(GettyImages)
 日本では、なんとiPhoneが無料でもらえた上に料金まで安くなってしまうのである! しかも「実質0円」で手に入れた場合には、もし1年で途中解約すると4万8000円のローンが残り、それを一括返済する必要があった。しかし「一括0円」で購入した場合、途中解約してもローンなど残らないのだ。違約金1万円のみ支払うだけで良い。