お二人のご結婚の予定がなぜ急遽(きゅうきょ)延期されたのか。前述の通り、お二人のお気持ちでは、十分な準備を行いたいからとのことですが、一方で小室さんの母親の金銭にかかわる週刊誌の記事が原因であると推測する週刊誌報道もあります。その後も、週刊誌を中心に、小室さんに対するバッシングともとれる記事を含め、お二人のご結婚をめぐってさまざまな報道が続いております。

 皇室にかかわるマスコミの報道の在り方については、いろいろな意見があると思います。皇后さまのご結婚、皇太子殿下のお妃候補、昭和天皇のご病気などに際してのマスコミ各社の報道ぶりは大変なもので、記者の皆さんの努力には、時として頭が下がる思いもありました。昭和天皇のご病気の際には、宮内庁の前にテントを張って、24時間体制で臨んでいたことを記憶しております。

 一方において、過剰とも思われる取材のやり方については、批判もありました。皇后さまや皇太子妃雅子さまのご結婚に至る過程での取材については、平穏な日常生活が妨げられるような取材攻勢があったと聞いております。

 また、これらの報道の中には有意義な記事もありますが、事実と異なる記事や誤った事実を前提にして書かれた記事が含まれていたことがありました。皇后さまに対するいわれのない批判記事の連続により、皇后さまが声を失われる事態に陥られたこともありました。

 他にも皇太子妃候補として多くの女性の皆さんが、週刊誌で報道されました。関係のない女性の皆さんにとっては、大変迷惑であったものと思われます。
留学先の米ニューヨークのフォーダム大ロースクールに通学する小室圭さん(右)=2018年8月13日(共同)
留学先の米ニューヨークのフォーダム大ロースクールに通学する小室圭さん(右)=2018年8月13日(共同)
 宮内庁では報道室が中心になって、必要に応じて正確な事実関係を指摘してきております。眞子さまと小室さんにかかわる一部週刊誌の記事についても、宮内庁はホームページにおいて事実関係を説明してきております。本年7月30日には、「今回の記事(週刊文春7月26日号)によって読者のみならず、さまざまな形でこの問題に関係する人々にも誤解が生じないよう重ねて説明することにしました」と結んでいます。

    お二人のご結婚が延期に至った事情や小室さんの母親の金銭にかかわることなどについて、私は何ら事実関係を承知していませんので、いかなる論評も行う立場にありません。多くの皆さんも同じだと思います。

 皇室関係の記事が続くのは、それだけ読者の関心が高い表れとも思われます。読者が正確な理解を深めることができるように、事実に基づいた記事や論評が報道されるよう望みたいと思います。決して、関係者を傷つけることがないよう願うばかりです。

 私は、自著『皇室ってなんだ!?』のまえがきの中で、「天皇陛下はいつもわれわれ国民の幸せを祈ってくださっている」と書きました。私は、この場をお借りして、眞子さまと小室さん、及び関係者の皆さまのお幸せを祈念いたします。