2018年09月25日 16:50 公開

英サンドイッチチェーン「プレタマンジェ(Pret a Manger)」のサンドイッチで、ゴマアレルギーによる重篤なアレルギー反応を起こして死亡した当時15歳の少女をめぐる死因審問が24日、ウェスト・ロンドン検視官裁判所で始まった。

ナターシャ・エドナン=レイプローズさんは2016年7月16日、英ヒースロー空港で買ったサンドイッチを食べた後、搭乗した機内で不調を訴えた。

同乗した父親がアレルギー反応に対する緊急補助治療薬「エピペン」を2度注射したものの、数時間後に仏ニースの病院で死亡した。

審問では、サンドイッチにはナターシャさんがアレルギーを持っていたゴマが含まれていたが、包装のラベルには記載されていなかったことが明らかになった。

プレタマンジェは、ナターシャさんの死に「深く驚いている」と述べている。

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ロンドン西部フラム出身のナターシャさんは2016年7月16日午前7時(日本時間午後3時)ごろ、ヒースロー空港第5ターミナルの店舗で買ったアーティチョークとオリーブ、タプナード入りのバゲットサンドを食べた。

その後、搭乗したニース行きのブリティッシュ・エアウェイズ(BA)機内で離陸から約20分後に体調を崩し、心臓停止状態となり、その日のうちに亡くなった。

ナターシャさんの父親ナディムさんの声明によると、ナターシャさんは親友のべサニーさんとナディムさんと共に、夏休みに4日間の「特別なごほうびの旅」に出るところだった。

ナディムさんは、ナターシャさんがのどのかゆみを訴え、胸部に赤いじんましんが出てきた段階で最初のエピペンを打ったという。

その後、改善が見られなかったため、2度目のエピペンを打った。

「ナターシャはそれでも息ができないと言って深刻そうに私を眺め、『お父さん助けて、息ができない』と訴えた」

ナターシャさんはその後すぐに意識不明となり、ニースに着くまで乗員と同乗していた医師によって心肺蘇生を受けた。

ナディムさんは「ナターシャさんの命を救うのに完全に集中」し「彼女に生き延びるよう呼びかけた」が、ニースの病院でその希望が失われ始めたとき、母親と兄弟が最期の別れを言えるようナターシャさんの耳に携帯電話を当てたという。

「あの電話の痛みと苦しみは今まで経験したことのないものだった」と、ナディムさんは声明で述べている。

ナディムさんは、プレタマンジェのサンドイッチには「ナターシャさんの好物と食べられる材料」が使われており、ラベルにも「ゴマが入っているとの表示や注意書きは一切なかった」ため、そのサンドイッチを購入したと証言した。

ただナターシャさんの死後、別の店舗で商品の成分表を見せてもらったところ、サンドイッチのパンにゴマが入っているのが確認されたという。

「プレタマンジェのような食品大手がサンドイッチの成分表示を間違え、娘の死を引き起こしたことにショックを受けた」と、ナディムさんは話している。

これまで抗ヒスタミン剤やエピペン、吸入器といった治療薬がナターシャさんのアレルギー反応に効かなかったことはないという。

プレタマンジェの代理人を務めるオリバー・キャンベル弁護士は、同社は通常、商品ラベルに成分表示を行っていないため、ナディムさんは商品包装について「不運にも間違って」記憶しているにちがいないと指摘している。

アレルギー情報はあったか

審問では、プレタマンジェの冷蔵庫には通常、透明の下地に白色の文字でアレルギー情報を記したシールが貼られていることが明らかになった。

しかし遺族の代理人を務めるジェレミー・ハイアム弁護士は、事件の起きた2016年7月当時、ヒースロー空港の店舗では冷蔵庫やレジにこのシールが貼られていなかったと指摘した。

一方、プレタマンジェ側はこの主張を否定している。

ハイアム弁護士は、プレタマンジェとBAの代表が審問に証拠を出す予定だとしている。

ナターシャさんの死因審問は5日間にわたって行われる予定。

(英語記事 Girl's plea before Pret baguette death