谷口智彦(内閣官房参与)

 今年8月、『安倍晋三の真実』(悟空出版)という本を上梓しました。ちょうど9月20日に自民党の総裁選が控えています。

 私は安倍内閣の参与として、安倍総理の命を受け働きながら、安倍晋三という政治家についてあれこれ観察してきました。人物について、政策について、観察をまとめたのがこの本です。

 何をして総理に仕えてきたか明らかにせざるをえませんから、外交政策スピーチの起案をしてきたことを打ち明けています。そんな立場の人間として、私は安倍総裁三選を願います。たんに勝つだけでなく、断固圧倒的に勝ってほしい。

 政権というもの、株式会社と違って、現政権を否定する人へとトップが交代したら、その時点で一度「自己資本」がご破算になる性質のものだからです。国も企業も、風雪に耐える資本の蓄積が必要です。

 煉瓦を積むようにして堅牢な自己資本を築かないといけませんが、いまの日本には、安倍総理が積んだ煉瓦を崩し、一から新しい政治・外交・経済政策をやり直す余裕はありません。
安倍首相の「外交スピーチライター」を務める谷口智彦内閣官房参与(春名中撮影)
安倍首相の「外交スピーチライター」を務める谷口智彦内閣官房参与(春名中撮影)
 たとえば日銀の金融政策には、安倍総理、麻生太郎財務大臣、黒田東彦日銀総裁の緊密な関係により、ある程度の見通しがついています。これなどにも大きな疑問符が付き、外国投資家は一度手仕舞いするでしょう。

 安倍政権発足直前から市場が反応し始めたことも勘定に入れると、アベノミクスはかれこれ6年続き、2012年12月から始まった今回の景気回復は、期間にして戦後2番目の「いざなぎ景気」より長続きしています。