2018年10月16日 11:52 公開

米マイクロソフトをビル・ゲイツ氏と共同創業したポール・アレン氏が15日、血液がんの一種、非ホジキンリンパ腫のため死去した。65歳だった。

アレン氏は2009年にも同じ病気の治療を受け、2週間前に再発を公表したばかりだった。

アレン氏は自分も医師団も、治療について「楽観的だ」と述べていた。

ゲイツ氏は「私の最も古く、最も親愛なる友人の1人の死去に打ちひしがれている(中略)パーソナル・コンピューティングは彼なしでは存在しなかっただろう」と話した。

アレン氏の死去を伝える声明は、現地時間15日午後に発表された。声明の中で妹のジョディ・アレン氏はポール氏について「あらゆる面で素晴らしい人」だったと述べた。

「ポールの家族と友人は、その機知、温かさ、寛容、深い配慮を経験する幸運に恵まれた。予定が忙しくても、常に家族と友人のための時間を作った」と声明でジョディ氏は語った。

「私たち、そして他の多くの人は、喪失と悲しみの最中にいる。彼が毎日示してくれたやさしさと気遣いに深く感謝したい」

アレン氏は1975年、学校の友人ゲイツ氏と後のテクノロジー大手マイクロソフトを共同創業し、一財産を築いた。

「レイクサイド校で共に過ごした若い頃から、マイクロソフトの共同創業、数年にわたる共同での慈善事業計画のいくつかに至るまで、ポールは真のパートナーで親友だった」とゲイツ氏は述べた。

「ポールはもっとずっと長生きするべきだったが、テクノロジーと慈善事業の世界への彼の貢献は、次世代にも生き続ける。ポールがいなくなり、とても寂しくなる」

アレン氏は1983年、血液がんのホジキン氏病だと最初に診断され、マイクロソフトを退社した。しかし回復後の1986年、メディアや通信業界への投資会社バルカンを設立。ベンチャー投資家として成功し、復活を遂げた。

バルカンは15日夕方、アレン氏死去の報道内容を認めた。

バルカンのビル・ヒルフ最高経営責任者(CEO)は声明で、「アレン氏の寛容さ、より良い世界の追求へのこだわり、使える限りの時間と資源をもって物事を成し遂げようとする意欲に、多くの人が触発された」と述べた。

AP通信によるとアレン氏は、科学や教育、野生生物保護などの慈善団体に、一生を通じて20億ドル(約2240億円)以上を寄付したと推計されている

アレン氏は熱烈なスポーツ愛好者でもあり、北米プロバスケットボールリーグNBAのポートランド・トレイルブレイザーズと、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のシアトル・シーホークスの両チームを所有していた。シアトル・シーホークスは2013年、NFLの優勝決定戦スーパーボウルを制した。

またアレン氏は2010年、死後に財産の半分以上を慈善活動に寄付するとの遺言を発表した


<追悼>デイブ・リー BBC北米テクノロジー担当記者(サンフランシスコ)

私は15日、テクノロジー専門誌ワイアードの25周年記念パーティーにいた。このイベントは、雑誌だけでなく、テクノロジー自体の歴史も祝福するものだった。

そこにいた人たちも、ポール・アレン氏を深く惜しむはずだ。アレン氏は、業界の巨人の1人だった。その名前はワイアードの誌面に何度も、何度も登場したはずだった。

アレン氏は以前にもがんを克服していたし、再び克服できる自信があるようにも見えた。アレン氏と親しかった人々は、同氏が死の直前まで、少なくともメール上では活発だったと話した。支援を期待する多くの、本当に多くの人々に、助言や戦略、見解を与えていたという。

アレン氏と、マイクロソフトを共同で創業したゲイツ氏との関係は、常に最高のものだったわけではない。株式保有をめぐる2人の争いは広く知られていた。ただし、アレン氏とゲイツ氏は、実に色々な経験を共にしていた。初めはプログラミングを学ぶ子供として、そして慈善活動に数十億ドルを寄付する大人として。


(英語記事 Paul Allen: Microsoft co-founder and billionaire dies aged 65