しかし、2018年4月13日に政府が緊急対策を発表するまで、Anitubeはなんら影響を受けることなくサイトの運営を続けていましたし、個別コンテンツに対して行う削除要請に対しても全く応じることはありませんでした。そして、2018年10月現在、いまだ第1回公判も開かれない状況となっています。

 MioMioについては、2016年6月から中国国家版権局へ情報提供を行い、2016年11月に「行政投訴」を行いました。中国では、著作権侵害については、売上額や海賊版の数など一定の閾値(いきち)を超えた案件についてのみ刑事手続きに付される仕組みで、具体的な売上額や海賊版の数量を把握するためにもまずは行政手続き(行政投訴)を行うことが一般的です。

 この結果、2017年3月に行政指導(サイト閉鎖とサービス中止)により行政処罰(罰金)が下されましたが、これに対しMioMioは、中国国内でMioMioが視聴できない「ジオブロッキング」を採用しました。

 これにより、日本からは引き続き視聴することが可能な状況でありながらも、中国では視聴することはできず、中国国内においては公衆送信権侵害が確認できないとして中国における対策不能の状況が続いています。国家版権局に対しては、引き続き対処を求めて情報提供を続けていますが、2018年10月現在、一部動画を除いてMioMioはサイト運営を継続しています。

 そのほか、「できる対策を尽くしていない」との意見もあります。これについても繰り返し発言していますが、TFで出された対策は既に実施しています。サイトへの削除要請、CDNへの要請、広告への対策、ドメイン停止要請、Googleなどの検索結果表示抑止、フィルタリング、上に述べた刑事手続きや、啓発活動など、詳しくは「Anitube、MioMioへの対策」をごらんください。
悪質な海賊版サイトと政府が名指しした「MioMio(ミオミオ)」の画面(共同)
悪質な海賊版サイトと政府が名指しした「MioMio(ミオミオ)」の画面(共同)
 さらに申し上げるなら、今回の3サイト以外にも、海外で権利行使を実施しているにも関わらず、日本コンテンツの権利を侵害する海賊版サイトは存在しています。そして、インターネット上では、匿名性を売りにした海外発のホスティングサービスやドメイン代行サービスが続々と出現しており、海賊版サイト問題は今後さらに深刻な状況となることは明らかです。