インターネット上の犯罪対策として既に実行されていることを、「海外発の最も悪質な海賊版サイトのみ」にも適用してほしいと要望してきたのです。しかも、これまで行われてきた対策は、具体的な法律によるものでも、司法判断に基づいて行われるものでもありません。しかしCODAは、より透明性の高い「司法的」サイトブロッキングを、法律で定めることを求めています。この点では今までの対策よりも運用の適正さがチェックされやすく、濫用の恐れの低い方法を提案しているのです。

 海外での事例としても、イギリス、オーストラリア、ポルトガル、韓国等において、ブロッキングによって海賊版サイトへのアクセスが顕著に減少したと報告されています。また、アメリカではブロッキング制度こそないものの、法律に基づき捜査機関がドメインを差し押さえたり没収したりすることが可能であり、これがある程度ブロッキング制度と同様の役割を果たしているとも聞きます。

 なお、「ブロッキングの実施には世界的な協調が必要であり、合意なくブロッキングを行うことはインターネットの自由を奪う」という主張もありましたが、では日本はこれらの国のブロッキングに合意しているのかという疑問もありますし、ブロッキング導入国において、それを理由にインターネットの自由が崩壊したという事実もありません。

 もちろん、さまざまな立場からの意見があることは承知しています。ただ今回、多くの人が時間と労力を注ぎ、大切な意見を申し述べてきた全9回にわたるTFにおいて、「報告」さえ書類として出してはいけない、という意見は到底理解できるものではありません。

 本来、最終回に取りまとめられる予定だった「中間まとめ」についても、会議のたびに委員の意見を反映し繰り返し修正が行われてきたものです。これが最後に至ってやはり賛同できない、ということであったとしても、座長から提案された「反対賛成両論を併記し、まとまらなかったという趣旨の『報告』」さえ出してはいけないという意見は、それこそ他の委員の発言を奪うものです。

海賊版サイト対策を検討する政府の有識者会議=2018年9月、東京都千代田区(共同)
海賊版サイト対策を検討する政府の有識者会議=2018年9月、東京都千代田区(共同)
 反対派の方が主張したいことがあるのと同様に、賛成派にも意見があり、それを知ってほしいと願っています。TFで出された反対賛成のすべての意見は国民の皆さんにも見ていただき、正しい判断が行われるべきだと私は信じています。

 まずは、今後公開される議事録をぜひお読みいただければと思います。