2018年12月14日 11:31 公開

仏東部ストラスブール中心部のクリスマス・マーケット付近で11日に起きた銃撃で、クリストフ・カスタネール仏内相は13日、仏警察が市南部で容疑者を発見し、その場で射殺したと発砲した。

警察はストラスブール南部の路上でシェリフ・シェカット容疑者(29)を発見し、容疑者が発砲してきたため銃で応戦した。

11日の銃撃では3人が死亡し、重傷者も複数出ている。

窃盗などの罪でフランスとドイツで有罪判決を受けた経験があるシェカット容疑者は、服役中にイスラム過激派になったという。

シェカット容疑者発見の経緯

カスタネール内相によると、現地時間13日午後9時(日本時間14日午前5時)ごろ、警察官3人がストラスブール南部ヌドフ地区のラザレ通りでシェカット容疑者と特徴が一致する男を発見した。

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警察が男を止めようとすると、容疑者は振り返って発砲した。警察は銃で応戦し、攻撃者を「無力化」したとカスタネール内相は語った。内相は後に射殺現場を訪れた。

逃亡したシェカット容疑者の捜索に、仏警察と治安部隊数百人が動員されていた。

警察は13日の早い時間にも大規模な捜索作戦をヌドフ地区で展開したが、成果を挙げられずに終了したとみられる。

銃撃に関連し、シェカット容疑者の両親ときょうだい2人を含む5人が逮捕されている。

ストラスブールのロラン・リース市長は、シェカット容疑者が発見されたことで不安に包まれていた同市市民が通常の生活に戻れるようになると話した。

カスタネール内相はツイッターで、「最悪の状況に直面し、最善の結果を出した。ありがとう」と治安部隊に感謝した。

https://twitter.com/CCastaner/status/1073333685108264960


11日の銃撃の概要

銃撃は現地時間11日午後8時(日本時間12日午前4時)ごろ、ストラスブール中心部のクリスマス・マーケット付近で起きた。ストラスブールのクリスマス・マーケットは人気の高い催しで、今年は数千人の観光客が訪れていた。

フランスのレミー・エツ対テロ検察官は、男がアラビア語で「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら発砲したと話した。

容疑者は銃とナイフで武装しており、タクシーを奪って犯行現場から逃走したとエツ氏は述べた。


逃走時、シェカット容疑者は兵士4人と遭遇し、兵士に発砲した。兵士は銃で応戦し、弾はシェカット容疑者の腕に当たったとみられると、エツ氏は語っていた。

シェカット容疑者はタクシー運転手に対し、10人殺してきた、兵士との銃撃戦で負傷したと誇っていたという。

容疑者は運転手に対し、ヌドフ地区の警察署近くで下ろすように指示。車から出た後、逃走前に警察官へ発砲した。

容疑者についてわかっていること

ストラスブール生まれのシェカット容疑者は、以前から治安部隊の監視対象となっていた。

シェカット容疑者の名前は、国家安全保障上の監視対象者リスト「フィシュS」に載っていたという。

また、フランスやドイツ、スイスで窃盗を含む27の罪で有罪となっており、長年にわたり服役生活を送っていた。

警察は事件のあった11日の朝に、別の事件をめぐってシカット容疑者を探していたが、自宅にはいなかった。

ヌドフの自宅からは手りゅう弾やライフル、狩猟ナイフ2本を含むナイフ4本と、弾丸が発見されている。

イスラム教過激派組織「イスラム国(IS)」が運営する通信社アマクは13日、シェカット容疑者は「イスラム国の兵士」で、シリアとイラクで民兵組織と戦闘している「合同軍の参加国が市民を標的にするよう支持していることへの報復作戦に従事」していたと主張した。

銃撃の被害者は

13日には、アフガニスタン出身のカマル・ナジュクバンドさんが死亡したと発表された。3人の子供がいるナジュクバンドさんは、病院で死亡したという。ナジュクバンドさんが通っていたモスク(イスラム教礼拝所)は13日、ツイッターに、14日の礼拝のあと、ナジュクバンドさんの葬儀が行われると発表した。

https://twitter.com/GM_EyyubSultan/status/1073172434411536384


仏紙ル・フィガロは、ストラスブール出身の61歳元銀行員も銃撃で殺害されたと報じた。

3人目の死者は、妻と共に休暇でストラスブールを訪れていたタイ人観光客とされる。

タイメディアは死者の1人について、名前がアヌポン・スエブサマルンさん(45)だと報じた。

(英語記事 Strasbourg Christmas market attacker Chekatt shot dead