2018年12月24日 14:15 公開

日本の天皇陛下が23日、85歳の誕生日を迎えた。来年4月末の退位を前に在位中最後の誕生日を祝おうと、8万人以上が一般参賀にかけつけた。

誕生日に先立ち行われた記者会見で陛下は、平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、「心から安堵」していると語った。

自分を支えてくれたと、日本国民と美智子皇后陛下に感謝する際には、声に気持ちがこもった。

日本の天皇が存命中に譲位するのは、約200年ぶりとなる。

天皇陛下は、2003年に前立腺がん、2012年に心臓手術を受けている。来年4月30日に退位し、長男の徳仁皇太子さまが翌日即位する予定だ。

30年にわたる今上天皇の元号「平成」には、「平和の達成」という意味がある。

記者会見に続き、一般参賀の挨拶でも天皇陛下は、今年日本各地で起きた災害で家族を失ったり被害に遭ったりした国民を深く案じていると述べた。この1年、日本では地震や台風、熱波が相次いだ。

天皇の立場は儀礼的なもので、政治的な権力はない。しかし、父・昭和天皇の時代にあった第2次世界大戦中の日本の行為について、認識を広めるために今の明仁天皇は在位中の多くの時間を費やしてきた。

陛下はこれまで、中国と朝鮮半島での日本軍の行為について、哀悼の意を表明してきた。また、戦死者を慰霊するため、太平洋の戦地もたびたび訪問している。こうした行動に、日本の右翼団体が反発することもあった。

誕生日前の記者会見では、「先の大戦で多くの人命が失われ(略)たことを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました」と述べた。

10月には靖国神社の宮司が、明仁天皇が靖国神社を訪れず同神社をつぶそうとしていると発言し、波紋が広がったことを受け、退任した。靖国神社は、戦没者250万人のほか、第2次世界大戦の戦争犯罪者として有罪判決を受けた戦犯も合祀(ごうし)されており、議論も多い。

安倍晋三首相を含む一部の政府高官が同神社を参拝し、その都度、中国などからの怒りを買っている。

天皇陛下はこのほか記者会見で、外国から日本に仕事をしに来る人々を社会の一員として温かく迎えられるよう願うと述べた。高齢化による労働力不足を緩和するために、外国からの単純労働者をより多く受け入れられるよう制定された新法を受けたもの。日本はこれまで、厳しい移民法により他国からの労働者を制限し、ほとんど受け入れていなかった。

(英語記事 Emperor Akihito: Huge crowds as Japan monarch gives emotional farewell