2019年01月01日 14:42 公開

米民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員(69)は12月31日、2020年大統領選への出馬を検討する準備委員会を設立すると発表した。民主党の著名議員として正式に名乗りを上げるのは、ウォーレン議員が初。

ソーシャルメディアに投稿したビデオで、マサチューセッツ州選出のウォーレン議員は「アメリカにいる全員が一生懸命働き、同じルールのもとで活動し、自分と愛する人たちの面倒を見られる、そういう状態であるべきです。私はそのために戦っているし、私はそのために大統領へ向けて準備委員会を立ち上げます。皆さんが必要です」と呼びかけた。

https://twitter.com/ewarren/status/1079734725323964417


ウォーレン議員はハーバード大学ロースクールの元教授。出馬へ向けた動きを発表することで、選挙資金集めを本格始動できる。

ウォーレン議員は昨年10月、自分には確かにアメリカ先住民の祖先がいるという主張を裏づけるため、DNA鑑定結果を公表した。スタンフォード大学の遺伝子学者カルロス・ブスタマンテ氏による鑑定は、ウォーレン氏の「大部分の」祖先は欧州出身だが、米先住民の祖先がいることが「強く示された」という結果だった。

ウォーレン議員についてはドナルド・トランプ米大統領がかねてから議員を「偽のポカホンタス」と呼ぶなど演説などでからかい、DNA鑑定を受けるよう挑発していた。トランプ氏や共和党は、ウォーレン氏が大学などでの優遇措置を目当てに自分は先住民系だと主張してきたと非難していた。

ポカホンタスは17世紀に実在した先住民女性で、先住民に捕らえられた英国人の開拓者ジョン・スミスの命を救ったと伝えられ、ディズニー映画の題材にもなっている。

以前から大統領選出馬のうわさが絶えなかったウォーレン議員について、このDNA鑑定結果の公表を機に、出馬観測が強まった。


<解説> これからが大変――ギャリー・オドノヒューBBCワシントン特派員

準備委員会の発足は、大統領選出馬宣言の一歩手前の動きで、ウォーレン議員の出馬を疑う者は今やほとんどいない。2020年を目指す民主党の挑戦者は大勢いるはずで、混戦が予想される。

ウォーレン議員の政治的立ち居地は常に民主党内でも左寄りで、大企業に立ち向かい、労働者の給与拡大、最低賃金の上昇などのために戦ってきた。

ウォーレン氏の知名度は十分ある。これまで、米先住民系の出自をめぐる自分の主張を嘲笑したトランプ大統領と、公然とやりあってきただけのことはある。

しかし、進歩派から出馬するのはウォーレン氏だけではないだろう。特に、仮にバーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州)が前回に続き出馬するなら、前回の大統領選で大活躍した支持者たちの草の根支援体制と集金能力が威力を発揮するだろう。


(英語記事 US senator Elizabeth Warren takes step toward presidential run