北沢栄(ジャーナリスト) 

 プラットホームビジネスを考えるとき、まずは世界最強のプラットフォーマーであるグーグル(G)、アップル(A)、フェイスブック(F)、アマゾン(A)の「GAFA」を踏まえなければならない。この四巨人に共通する「強み」とは何かを押さえておく必要があるだろう。

 共通するのは、プラットホーム上の顧客やユーザーとの間で「ウィン・ウィン」の関係にあることだ。そもそも、プラットホームは顧客やユーザーと共存共栄していかなければ成り立たない。

 最近取り沙汰されている、アパレルオンラインショップを運営する「ZOZO」から大手メーカーの撤退が相次ぐ事態は、このウィン・ウィンの関係が支障をきたしていることを示す。要は、ZOZOは関係構築にしくじったのだ。フェイスブックの経営に陰りが出てきたのも、ユーザーの個人情報が勝手に使われている情報漏洩が発覚したためだ。

 このウィン・ウィンの信頼関係の上に、強いプラットフォーマーになるには支配的な地位を築いて、高い市場シェアを握らなければならない。アマゾンの成功ケースを見てみよう。

 アマゾンの最大の強みの一つは、圧倒的な扱い商品数だが、これを可能にした仕組みが「マーケットプレイス」といわれる。マーケットプレイスとは、アマゾン以外の外部事業者が「アマゾン市場」に出品できるサービスを指す。そこで扱う商品はアマゾン直販の品数の30倍以上、3億品目を大きく超えるとされる。

 これに加えて収益の柱となるクラウドサービス事業も世界最大だ。「アマゾンウェブサービス(AWS)」と呼ばれ、企業向けにサーバーを提供する事業として急成長している。アマゾンの営業利益のほとんどを稼ぎ、通販事業など小売部門を支える。

 AWSは、元は自社のネット通販用に構築したサーバーだったが、今では超巨大サーバーに育ち、世界の大手企業、銀行ばかりか米政府機関も利用しているほどだ。本のネット通販から始まり、収益けん引役のAWSに至って、時価総額で世界最大級にのし上がった。
※写真はイメージ(ゲッティ・イメージズ)
※写真はイメージ(ゲッティ・イメージズ)
 顧客満足を追求するアマゾンは目下、人工知能(AI)を使った音声認識技術「アレクサ」や自動運転の技術開発に余念がない。この点でグーグルの方向性と一致する。最先端ITテクノロジーの2頭がせめぎあう構図だ。

 日本のプラットホームビジネスも、このGAFAとの連携あるいはその隙間を狙ったニッチ(隙間)型事業を考えていく必要がある。

 プラットフォーマーが成長を持続させるための基本は、ユニークな企業文化のDNAを持ち、これを保持していくことだ。たとえばグーグル。同社によれば、「スマート・クリエイティブ」と呼ぶ社内のエンジニア集団が成功のカギを握る。